奇想庵@goo

Sports, Games, News and Entertainments

『Oblivion』ファーストインプレッション

2010年01月04日 23時43分00秒 | Oblivion
The Elder Scrolls IV: Oblivion Game of the Year Edition(輸入版:北米)The Elder Scrolls IV: Oblivion Game of the Year Edition(輸入版:北米)
価格:(税込)
発売日:


レベル的には中盤、ストーリー的には序盤というところまでプレイ。RPGの進化において、日本と米国で大きく道が分かれたのはレベル重視とスキル重視というシステムの差だろう。それはストーリーをメインに据えた日本のRPGとリアリティをメインに据えた米国のRPGの違いでもある。

『Oblivion』はレベル制RPGではあるが、極めてスキルが重視されたものとなっている。そもそも、敵の強さがプレイヤーキャラクターのレベルによって変動する以上、レベルを上げることが強さとしてあまり感じられない。
強いキャラクターを作るには計画的にスキルを上げる必要がある。そして、計画的にスキルを上げるには、スキル上げの作業を繰り返すことになってしまう。正直、このレベルシステムはうまく出来ているとは言い難い。確かに最強を目指さないなら適当にプレイしていけばやがてレベルも上がる。それでもプレイは楽しめるだろう。ロールプレイに徹するならそれもいい。そんなプレイスタイルであればいいレベルシステムだと思うが、キャラクターの成長にこだわると面倒さが際立つシステムだ。
ただし、このシステムはMODで変えることも可能。もし、2周目をするのであれば、当然変更することになるだろう。

『Might & Magic VI』や『Diablo II』といった傑作RPGと比較すると、もちろんリアルさでは格段の進歩がある。ゲームの難易度も低めで(プレイ中に変更も可能だし、プレイヤーの自由度が高い)、プレイの幅は広い。ただ面白さとしてはまだ十分に見出してはいない。
先に挙げたRPGは育成の戦略性がゲームの遊び方に直結している。マイトマではどんなジョブバランスにして、どうスキルを振っていくかでパーティの強さが変わってくる。ディアブロ2もスキルの振り方がプレイヤーの表現の手段となっている。それに比べると最終的に21の全てのスキルを最大の100まで振れるこのゲームは、その過程こそ違えど結末は同じとなってしまう。しかも、ゲームの進行と無関係にスキル及びレベルを上げられるので、過程の違いも表面に表れなくなってしまう。そのシステムを理解した上で自分で制約を見つけていくというプレイスタイルが大切とも言えるのだけれど。

クエストの報酬がレベルによって変わるため、とりあえずレベルを上げることを優先するようになったが、スキル上げの作業が続いてモチベーションが維持しにくくなってきた。スキル上げを気にせずに戦闘を楽しめるようになればまた違う面白みが感じられるかもしれないと思いつつも、そこまで到達するのはなかなか大変だったりする。日本のRPGでは味わえない魅力は確実に持っているが、複雑である分、面倒くささも強く感じられてしまうのが残念だ。