奇想庵@goo

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ノルディック複合スプリント

2006年02月21日 23時46分23秒 | トリノ五輪
オーストリアのFelix GOTTWALDが個人としては初の金メダル獲得。54秒差でスタートしたGOTTWALDは、1周目で一気に追いつくとあっさりと先頭に立ち、3周目のスパートに誰もついてこられず2位以下を引き離しての勝利。クロスカントリーに絶対的な強さを持つ彼の力が存分に発揮された試合だった。
2位に入ったノルウェーMagnus-H. MOANはGOTTWALDのすぐ後ろからスタート。GOTTWALDと共に先頭グループに追いつき、最後は2位争いに勝って銀メダルを手に入れた。
3位ドイツGeorg HETTICHは素晴らしいジャンプで1番スタート。前半無理せずに後半勝負に賭けたが、クロスカントリーに強い二人の前に敗れ、個人に続く金メダルはならず。

ドイツBjoern KIRCHEISENは21位から7位に追い上げる快走。スプリントだけの成績なら3位と激走した。
日本勢は高橋大斗がジャンプでいまだ本来の力が出せずに18番スタートだったが、スプリントで順位を上げて15位。クロスカントリーに強い小林範仁はジャンプが伸びず28番スタート。スプリント10番目の成績で18位に上げた。
17歳渡部暁斗はトリノ初出場。なかなかいいジャンプを見せたがその直後にキャンセルされ、再挑戦となったジャンプで9位の好成績。クロスカントリーは苦しんだがそれでも19位と健闘した。畠山陽輔は得意のジャンプで7番スタートだったが苦手の距離で22位に落ちた。


バイアスロン男子4x7.5kmリレー

2006年02月21日 22時20分04秒 | トリノ五輪
優勝を飾ったのはドイツ。第1走者Ricco GROSSは3位だったが、第2走者Michael ROESCHがトップに立つと、二人の金メダリストSven FISCHER、Michael GREISがトップを守り切った。
2位ロシアは射撃の正確さでドイツを追い上げたが届かず。3位にはフランスが入った。

日本は第3走者まで8位と入賞圏内の期待も高まったが、最終走者に射撃のミスが出て12位に後退した。菅恭司は同じ第3走者の中では3番目のタイムを出す健闘を見せた。


トリノ五輪第11日まとめ

2006年02月21日 07時35分05秒 | トリノ五輪
★アルペンスキー男子ジャイアントスラローム

金 Benjamin RAICH(オーストリア)
銀 Joel CHENAL(フランス)
銅 Hermann MAIER(オーストリア)

★アルペンスキー女子スーパーG

金 Michaela DORFMEISTER(オーストリア)
銀 Janica KOSTELIC(クロアチア)
銅 Alexandra MEISSNITZER(オーストリア)

★スキージャンプ団体

金 オーストリア
銀 フィンランド
銅 ノルウェー

★アイスホッケー女子

金 カナダ
銀 スウェーデン
銅 アメリカ

7位決定戦 SUI - ITA 11-0
3位決定戦 FIN - USA 0-4
5位決定戦 GER - RUS 1-0(GWS)
決勝戦 SWE - CAN 1-4

★フィギュアスケートアイスダンス

金 Tatiana NAVKA / Roman KOSTOMAROV(ロシア)
銀 Tanith BELBIN / Benjamin AGOSTO(アメリカ)
銅 Elena GRUSHINA / Ruslan GONCHAROV(ウクライナ)

☆ボブスレー女子二人乗り

1.ドイツ1
2.ドイツ2
3.アメリカ1

ドイツがワンツーとはいえ、1位と3位の差は0.09秒。まだ2回滑るのでこの差はあってなきもの。8位ですら0.57秒差とまだ逆転の範囲内。
16チーム中オランダ1がクラッシュして棄権し、日本は15位。ちょっと力の差がある感じ。

☆カーリング男子
Session 12
SUI - ITA 10-2
NZL - GER 1-10
CAN - USA 6-3

<予選最終順位>
1.フィンランド 7-2(予選通過)
2.カナダ 6-3(予選通過)
2.アメリカ 6-3(予選通過)
2.イギリス 6-3(予選通過)
5.ノルウェー 5-4
5.スイス 5-4
7.イタリア 4-5
8.ドイツ 3-6
8.スウェーデン 3-6
10.ニュージーランド 0-9

☆カーリング女子
Session 11
SWE - RUS 4-6
DEN - NOR 1-8
ITA - JPN 4-6

Session 12
DEN - CAN 8-9
SUI - JPN 11-5
NOR - RUS 8-10
USA - GBR 4-10

<予選最終順位>
1.スウェーデン 7-2(予選通過)
1.スイス 7-2(予選通過)
3.カナダ 6-3(予選通過)
3.ノルウェイ 6-3(予選通過)
5.イギリス 5-4
5.ロシア 5-4
7.日本 4-5
8.アメリカ 2-7
8.デンマーク 2-7
10.イタリア 1-8

日本は気負いすぎたのかスイスに完敗。好調時はトップクラスの力を発揮したが、短いようで長い大会期間の調整面などで課題を残したようにも思う。勝ち越しこそならなかったが、非常に大きな経験を得られたと思う。世界との差はほんの少しだが、この少しの差を乗り越えることが非常に大変だったりする。
デンマークがカナダと接戦を演じ、日本もスイスとの点差が詰まった時はチャンスがあるかもと思ったが、決勝トーナメントは遠かった。

☆フリースタイルスキー男子エアリアル

1.韓曉鵬(中国)
2.Dmitri DASHINSKI(ベラルーシ)
3.Warren SHOULDICE(カナダ)

上位12人が予選通過。アメリカ勢は着地にミスが相次ぎ、ワールドカップ王者Jeret PETERSONただ一人決勝進出。ベラルーシから3人、中国、カナダ、ロシアから2人ずつ、ウクライナとスイスから1人とかなりばらけた感じの決勝メンバーとなった。

◆第12日

決勝種目は、バイアスロン男子4x7.5kmリレー、ボブスレー女子二人乗り、ノルディック複合スプリント、スピードスケート男子1500mの4種目。

予選種目は、フィギュアスケート女子ショートプログラム、フリースタイルスキー女子エアリアル、アイスホッケー男子、タイブレークがある場合のみカーリング女子。

いよいよフィギュアの女子がスタート。
女子のフィギュアというと、常に記憶の片隅に残る演技がある。リレハンメルオリンピック。オクサナ・バイウル。
フィギュアを見始めたのは記憶では伊藤みどり以降。そんなに熱心な観戦者ではなかったが、オクサナ・バイウルのあの演技は、それ以前も以後もあれほど心を突き動かされたことがないと言い切れるものだった。
フィギュアがジャンプやスピンといったひとつひとつの構成要素がただ集まったものでなく、表現力、芸術性といった次元に属するものだと思い知らされた瞬間だった。
リレハンメルでは、ナンシー・ケリガンとトーニャ・ハーディングの存在が大きく扱われ、16歳で金メダルを獲得したオクサナ・バイウルは陰に隠れた形だった。しかも、その後すぐにプロに転向。ほんの一瞬だけ光り輝いた奇跡だったのかもしれない。

新採点方式により、よりスポーツらしく、悪く言えば芸術性が欠落する方向へと進みつつあるフィギュアだが、今大会ペアのフリーでは見応えのある演技が見られた。男子はちょっとジャンプ偏重だったのとショートプログラムで大差がつきすぎた点が若干の物足りなさを感じさせた。
最後を飾る女子では、いい演技を見てみたい。メダルは気にせず、演技そのものを楽しみたい。


フィギュアスケートアイスダンス

2006年02月21日 07時24分09秒 | トリノ五輪
フィギュアの世界において、ロシアの強さは計り知れない。4種目すべてロシアが本命と目されてはいたが、それを確実に勝ち切る強さに驚嘆する。コンパルソリーで2位となったが、今大会で1位の座を他国に譲った唯一の場面だった。
オリジナルダンスで首位に立ち、フリーでもただ一組100点台を出して、Tatiana NAVKA / Roman KOSTOMAROV組が金メダルを手に入れた。前回大会でフランスに奪われた金メダルを取り返したわけだが、その精神力の強さは目を見張る。
「カルメン」の楽曲に乗ってほぼ完璧な演技。特に最後の5組は素晴らしい演技が続いたが、その中でも違う何かがあるように感じた。

最終演技のフランスIsabelle DELOBEL / Olivier SCHOENFELDER組はフリーで2位の演技だったが、メダルには届かなかった。ウクライナElena GRUSHINA / Ruslan GONCHAROV組が3位。アメリカTanith BELBIN / Benjamin AGOSTO組が2位。

オリジナルダンスでリフトから落下し腰を強打したカナダMarie-France DUBREUIL / Patrice LAUZON組は残念ながら棄権。イタリア期待のBarbara FUSAR POLI / Maurizio MARGAGLIOは昨日の転倒の影響が精神的に残っている感じで、フリーだけなら8位、総合6位となった。
8位に入ったイスラエルGalit CHAIT / Sergei SAKHNOVSKI組の演技も印象に残るいい演技だった。

日本の渡辺心/木戸章之組はのびのびとした演技で15位と健闘した。


アイスホッケー女子

2006年02月21日 06時55分10秒 | トリノ五輪
アメリカ相手に奇跡を起こしたスウェーデンだが、カナダの前に力尽きた。カナダはオリンピック二連覇となった。
準決勝では神がかった守備を見せたが、カナダ相手に予選では8失点していた。
スウェーデンは反則に気をつけながらよく耐えたが、第1第2ピリオドに各2失点。第3ピリオドに1点を返すのがやっとという試合展開となってしまった。

3位決定戦はアメリカが準決勝での鬱憤を晴らすかのようにいきなり3得点と大きくリード。そのまま4-0で逃げ切った。
スウェーデンの快挙でひとつ新たな歴史は生まれたが、2強以外が優勝という更なる歴史は今後にお預けとなった。


スキージャンプ団体

2006年02月21日 04時36分42秒 | トリノ五輪
この19歳の若者には本当に驚かされるばかりだ。オーストリアを初のオリンピック団体金メダルに導いたのはThomas MORGENSTERN。ノーマルヒルでは1回目2位から12位に沈んだ。しかし、ラージヒルでは同じ2位から140mの大ジャンプで見事に金メダルを獲得。そして、団体でチーム4人目のジャンパーとしてもっとも重圧のかかる場面で再び140m越えの大ジャンプ。怖いもの知らずというか、まだ怖さを知らないというか。
もちろん4人の力が揃っていたことも優勝の要因だ。2位フィンランドも大崩れすることなく、特に最後にJanne AHONENとMatti HAUTAMAEKIの二人がいいジャンプでオーストリアを追い詰めたのは見事だった。
3位ノルウェーは優勝候補に挙げられていたものの、3人目のジャンパーの力が劣り、優勝争いに加わるまでには至らなかった。それでもRoar LJOEKELSOEYが最後に見せた141mのジャンプは凄かった。

日本は6位。葛西紀明と岡部孝信の2回目のジャンプは見るべきものはあったが、メダル争いに加わることはなかった。
長野五輪の頃は数多くの素晴らしいジャンパーが揃っていた日本だが、その後の凋落は目も当てられないものだった。一時はこのトリオに日本選手団の派遣を見合わせるといった意見も出たほどだ。
きっかけが長野後のルール変更にあったことは確かだ。だが、ソルトレークシティーでメダルを2個ずつ取った選手二人は小柄なジャンパーで、日本の不振は過剰反応だったかもと思わせた。それから更に4年が過ぎ、未だにそのルール変更が不振の原因とされている。
エース岡部が35歳、葛西33歳、原田37歳と長野の頃が全盛期と言いたくなるような選手が今も中心メンバー。一戸剛は29歳だが、伊東大貴20歳、伊藤謙司郎16歳と本来最も油の乗っているであろう25前後の選手がいない。ジャンプに限ったことではなく、今回のメダルゼロの原因として言われている長野後の育成面の怠慢がこうした現状を生み出している。
個々の選手はよくやっているが、こうした大舞台で勝ち切るだけの力は残念ながら持っていない。そうした選手を育てられなかった理由を日本に不利なルール変更に押し付けている気がして、そうした意見を聞くたびに情けなく思ってしまう。
夏季で成功したように冬季に関してもトレセンなどによって体系的な強化活動を地道に行っていくしかないだろう。選手の置かれた環境を考えれば、日本の選手たちは本当によく戦っている。