奇想庵@goo

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アルペンスキー女子スーパーG

2006年02月20日 23時36分52秒 | トリノ五輪
ソルトレークシティーで3冠に輝いたクロアチアJanica KOSTELICが今大会2つ目の金メダルを狙った。彼女は前回大会のこの種目では銀メダルだった。アルペンの5種目全てで有力視されていたが、体調不良でダウンヒルは欠場。しかし、複合で見事に金メダルを獲得していた。
ワールドカップの成績で上位30人が成績の低い方から順にスタート。25番滑走のKOSTELICは首位に立ち、残る5人の滑りを待った。

複合3位のスウェーデンAnja PAERSONは12位に終わり、アメリカ期待のLindsey C. KILDOWも7位と記録を伸ばせなかった。
29番滑走オーストリアAlexandra MEISSNITZERは0.32秒KOSTELICに届かず、女王の金メダルが濃厚かと思われたそのとき、30番滑走のオーストリアMichaela DORFMEISTERが0.27秒上回るタイムを出して金メダルをKOSTELICから掻っ攫った。DORFMEISTERはダウンヒルに続いて2冠となった。
KOSTELICは前回大会に続き銀メダル。MEISSNITZERが銅メダルとなった。


アルペンスキー男子ジャイアントスラローム

2006年02月20日 22時51分15秒 | トリノ五輪
2回滑って順位を争う大回転。1回目は約半数がコースアウトと厳しい展開。優勝候補の一人アメリカBode MILLERは1回目思うような走りができず12位だったが、2回目に素晴らしい攻めを見せて一気に5位タイにジャンプアップした。
複合でMILLERと激しい争いを演じながら最後の最後にコースアウトでメダルを失ったオーストリアBenjamin RAICHは1回目5位。2回目、なかなかMILLERのタイムを破れない中で、RAICHは一気に1秒以上更新しトップに立った。
続いて同じオーストリア、英雄Hermann MAIER。スーパーGは銀メダル。1回目3位タイといい位置につけた2回目、RAICHに迫るも0.16秒遅れてしまった。
スウェーデンFredrik NYBERGは攻めきれず5位に終わり、続く1回目2位フランスJoel CHENALは攻める滑りでRAICHのタイムに迫る。しかし、わずか0.07秒届かず。1回目1位カナダのFrancois BOURQUEは思うような滑りが出来ず、4位に留まった。
結果、RAICHが見事優勝。2位にCHENAL、3位にMAIERとなった。MAIERがスーパーGに続いて獲得したメダルの色は銅だった。

日本勢は吉岡大輔が24位。佐々木明は1回目にコースアウトした。


カーリング女子予選日本チーム

2006年02月20日 20時41分18秒 | トリノ五輪
ここ二日絶好調だったスキップ小野寺歩だが、この試合ではやや調子を落とした感じ。
イタリアは最下位ながら、最終戦ということで気合が入っていた。最下位と思えないほどいいパフォーマンスを見せた。
試合は接戦ながらイタリアのペースで展開。第7エンドではスティール(ラストストーンを持ってない状態での得点)でリードを2点差とした。
続く第8エンドで日本は大量点のチャンスを迎えるが、小野寺のラストストーンはやや思い通りにならず、同点止まりとなった。

カーリングは互いにストーンを投じるわけだが、当然ながら最後に投げる方が有利。このラストストーンを持つために、わざと相手に1点取らせることが通常の戦略となっている。
第9エンド、日本は1点を取らせて最終エンドを迎えたいところ。しかし、0-0で終えてしまう。同点での第10エンド。当然、ラストストーンを持つ方が圧倒的に有利だ。
混戦状態に持ち込んだものの、なかなか優位に立てないで苦しむ日本。いよいよスキップ勝負。
ストーンを押し出す方向や回転も重要だが、特にその勢い(ウエイト)が難しい。ほんのわずかな力加減の差が成功と失敗の間を分かつ。小野寺の一投目はやや弱かった。それでも得点となる第一ストーンをキープしたまま二投目を迎えた。
まだイタリアのラストストーンが残っているため、ここでのミスは勝敗を決してしまう。戦術的には第一ストーンを守るのか、それともドローで攻めていくのか。負ければ決勝トーナメントが絶望となる。この重圧の中、コーチの指示通りにドローを狙う。この一投はほぼ完璧な位置に止まり、イタリアのスキップにプレッシャーをかけることに成功した。
ここ一番で力を発揮した小野寺。イタリアのラストストーンは難易度の高い狙いを要求され、イタリアのスキップはその狙い通りの一投を投じられなかった。ラストストーンが止まった瞬間、日本チームの喜びが爆発した。

決して好調ではない中でも、勝利に結びつけたことは彼女たちの力の証明だ。ノルウェーがデンマークを大差で下し、決勝トーナメント進出はかなり厳しくなったが、それでも一縷の望みを信じて諦めずに戦う彼女たちの姿は感動的だ。
最後のスイス戦もどんどん向かっていって欲しい。エキサイティングな試合を楽しみにしている。


トリノ五輪第10日まとめ

2006年02月20日 07時35分43秒 | トリノ五輪
★クロスカントリースキー男子4x10kmリレー

金 イタリア
銀 ドイツ
銅 スウェーデン

★スピードスケート女子1000m

金 Marianne TIMMER(オランダ)
銀 Cindy KLASSEN(カナダ)
銅 Anni FRIESINGER(ドイツ)

★ボブスレー男子二人乗り

金 ドイツ1(Andre LANGE / Kevin KUSKE)
銀 カナダ(Pierre LUEDERS / Lascelles BROWN)
銅 スイス(Martin ANNEN / Beat HEFTI)

☆カーリング男子
Session 10
NOR - NZL 9-6
GER - SWE 7-5
GBR - USA 8-9
ITA - FIN 4-7

Session 11
GBR - FIN 2-5
NZL - CAN 1-9
SWE - SUI 3-8
NOR - GER 5-2

<暫定順位>
1.フィンランド 7-2(予選通過)
2.アメリカ 6-2(予選通過)
3.イギリス 6-3(予選通過)
4.カナダ 5-3
5.ノルウェー 5-4
6.イタリア 4-4
6.スイス 4-4
8.スウェーデン 3-6
9.ドイツ 2-6
10.ニュージーランド 0-8

男子は残り1節。カナダが最終戦にアメリカに勝てば、文句なく予選通過。負ければ、ノルウェー、イタリア対スイスの勝者とタイブレイクとなる。

☆カーリング女子
Session 10
SUI - USA 9-8
ITA - CAN 4-11
GBR - JPN 5-10
RUS - DEN 9-7

<暫定順位>
1.スウェーデン 7-1(予選通過)
2.スイス 6-2(予選通過)
3.ノルウェー 5-2
4.カナダ 5-3
5.イギリス 4-4
6.日本 3-4
6.ロシア 3-4
8.デンマーク 2-5
9.アメリカ 2-6
10.イタリア 1-7

例えメダルを取れなくてもカナダとイギリスに勝ったことはメダルに匹敵する活躍だったと日本チームを称えていいと思う。チームの要であるスキップ小野寺の不調で苦戦した前半から、いいタイミングで1日丸々休みがあり、一気に調子を建て直した点は幸運でもあり、実力でもあるだろう。
カナダとの接戦を制し、スウェーデンとは延長までもつれる死闘。そして第10日のイギリス戦は相手の不調もあったとはいえ、小野寺を中心に素晴らしい戦いを見せてくれた。1投1投が勝敗を左右する緊張感の中、微妙な力加減に驚嘆する。

日本の残る対戦相手は、地元とはいえ最下位のイタリアと既に予選突破を決めたスイス。スイスは決勝の組み合わせ狙いで勝ちに来るかもしれないが、今の日本なら十分に勝つチャンスはあるだろう。
しかし、日本の決勝トーナメント進出の可能性は、自力での突破は不可能であり、他力本願となる。日本が残り二つ勝った上で、更にノルウェーかカナダが5勝止まりにならなければならない。
ノルウェーは残り2戦のどちらかを勝つと決勝トーナメント進出。対戦相手は8位でもう可能性のないデンマークと日本と同じ3勝4敗のロシア。順当に考えるとデンマークには勝ちそうだ。
カナダは残り1試合。Session 12(現地20日夜)でデンマークと対戦。……デンマークが鍵を握ってるわけだ。
最大で5勝ラインに5チームが並ぶ可能性もあり、日本が決勝トーナメントに進出するにはタイブレイクでの勝利が必須。まず勝って、あとはデンマークの健闘待ちというのが明日の見所だ(笑)。

☆フィギュアスケートアイスダンス・オリジナルダンス

1.Tatiana NAVKA / Roman KOSTOMAROV(ロシア)
2.Tanith BELBIN / Benjamin AGOSTO(アメリカ)
3.Elena GRUSHINA / Ruslan GONCHAROV(ウクライナ)

オリンピックの大舞台には魔物が潜んでいる。あまりにもショッキングな最終組の演技となってしまった。実力者の揃う最終組に何があったのか。
最終組1組目はカナダMarie-France DUBREUIL / Patrice LAUZON組。素晴らしい演技だったが、最後のリフトでDUBREUILが遠心力に耐え切れず手を離して落下。腰から落ちてしまい、演技は終えられたがその後かなり苦痛に顔をゆがめる様子。
このアクシデントが伝染したのか、続く地元イタリアFederica FAIELLA / Massimo SCALI組は声援に乗って、いい演技をしていたにもかかわらず、後半のステップでFAIELLAがSCALIを巻き込むように転倒し、順位を下げてしまう。
この最悪の流れの中、コンパルソリーで2位だった優勝候補本命ロシアのTatiana NAVKA / Roman KOSTOMAROV組がほぼ完璧な演技でトップに立った。相変わらずフィギュアにおけるロシア勢の精神的強さには感服するばかりだ。
そして、地元の期待を一身に背負うBarbara FUSAR POLI / Maurizio MARGAGLIO組が登場。コンパルソリー1位に立った勢いをなんとか翌日のフリーまで繋げたいところ。だが、ここにも落とし穴があった。リフトでタイミングが合わず体勢を大きく崩す。よもやの転倒。ソルトレークシティーで優勝をMARGAGLIOの転倒で逃した悪夢が蘇る。リンクから降りてもFUSAR POLIは顔を上げることができない。二人は獲り損ねた金メダルを地元で掴むためにプロから復帰したのだから。トップに立つロシアの二人との差は8.76。不可能ではないが、非常に厳しい点差。
最終滑走はアメリカTanith BELBIN / Benjamin AGOSTO組。この最悪の展開をものともせず、コンパルソリー6位の二人はロシア組に迫る演技で2位に浮上した。
フリーダンスの演技は翌日。転倒した組は精神面の立て直しが急務だが、果たして…。

☆アイスホッケー男子

A組 GER - SUI 2-2
A組 CZE - ITA 4-1
A組 FIN - CAN 2-0
B組 RUS - LAT 9-2
B組 SVK - KAZ 2-1
B組 USA - SWE 1-2

<暫定順位>
A組
1.フィンランド 4-0(予選通過)
2.スイス 2-1-1(予選通過)
3.カナダ 2-2
4.チェコ 2-2
5.ドイツ 0-2-2
6.イタリア 0-3-1

B組
1.スロバキア 4-0(予選通過)
2.スウェーデン 3-1(予選通過)
3.ロシア 3-1(予選通過)
4.アメリカ 1-2-1
5.ラトビア 0-3-1
6.カザフスタン 0-4

残り1試合となった男子予選。A組はドイツがフィンランドに勝てなければカナダとチェコの通過が決まる。もちろんこの2ヶ国は最終戦に勝つか引き分ければ自力で通過を決められる。
B組はラトビアがカザフスタンに勝ち、アメリカがロシアに負けても、得失点差でアメリカが断然有利なので、ほぼ4ヶ国の通過は決まり。ちなみに得失点差はアメリカが+1、ラトビアが-15。15点差をつけて勝てればチャンスはあるが…(苦笑)。

◆第11日

決勝種目は、アルペンスキー男子ジャイアントスラローム、同女子スーパーG、フィギュアスケートアイスダンス、アイスホッケー女子、スキージャンプ団体の5種目。

予選種目は、ボブスレー女子二人乗り、カーリング男女、フリースタイルスキーアエリアル男子。

アルペンスキーの女子スーパーGやフリースタイルスキー女子アエリアルの予選が悪天候のため順延。冬季五輪らしいといえば言えるが、NHKで再放送ばっかり見るはめになるのがなんとも…。

スノーボード男女ハーフパイプで日本勢が惨敗だったことで、マスメディアが持ち上げすぎといった声もあるが、よく言われるようにワールドカップでの実績は十分にある。XGamesについての評価、そこから選ばれたアメリカ選手たちの実力に対する情報が十分ではなかったことを責められるかどうかは疑問。実際、勝負する以前に終わってしまったので、本当の力の差などの分析はしようがないわけだが…。

一方、19日付け読売新聞朝刊で今日のノート(井出裕彦氏の署名コラム)において「五輪を楽しみたい」と話す選手たちに対する批判が掲載された。正直、またかという気持ちでいっぱいだ。成績が奮わないと簡単に選手たちに責任をなすり付ける体質。そして、最近ようやくスポーツを楽しむと選手たちが言えるようになったことに対する反動。
よくハングリー精神が大切なんて言うが、スポーツの列強のほとんどはハングリー精神で戦っているわけじゃない。むしろスポーツを楽しみ、勝負を楽しむ中から本当の強さが現れている。
ここ一番に弱いと言われた日本人選手たちがここ最近ようやくそうした状況から脱しつつあるのは、アテネ五輪でのメダルラッシュなどで証明されてきている。トリノでメダルが取れないのは、プレッシャーに負けているのではなく、明らかに実力と運が欠けているせいだ。過去冬季五輪で実力のみで手にしたメダルは数えるほどだ。冬季五輪では有力選手のちょっとしたミスや調子の良し悪しで、少々実力に劣る選手にも勝つチャンスのある競技が多い。
メダルは取れなくとも、選手たちは自分の実力を十分に発揮している。本来ジャーナリストならば順位に囚われずに個々の選手の活躍を見る目があっても良さそうなものだが、それを求めるのは日本では無理なのだろう。せめて選手を責める前に浮かれすぎたマスメディア自身を批判するのが筋だと思うのだが。


ボブスレー男子二人乗り

2006年02月20日 05時02分45秒 | トリノ五輪
上位3組は初日の2走後と変わらず。優勝はドイツ1(Andre LANGE / Kevin KUSKE)。4走のうち1位2回、2位1回、4位1回と見事な滑りでの金メダル。
2位はカナダ(Pierre LUEDERS / Lascelles BROWN)、3位はスイス(Martin ANNEN / Beat HEFTI)。
日本の清川卓/小林竜一は出場することは叶ったが、29組中の27位に終わった。


スピードスケート女子1000m

2006年02月20日 03時21分02秒 | トリノ五輪
500mでフライングで失格と悔しい思いをしたオランダMarianne TIMMERが多数の母国の応援団の前で見事な滑りを見せた。高速リンクではないトリノでは、長距離系の方が有利と思われた1000mで、短距離系のTIMMERの快走は500mでの悲劇をバネにした精神力の勝利と呼ぶべきか。特に最後の1周は本当によく粘った。
2位にはカナダCindy KLASSEN、3位にはドイツAnni FRIESINGERと実力者が入った。
日本勢は15位吉井小百合、16位岡崎朋美、17位に田畑真紀と外ノ池亜希という成績。