酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

「知事会」って何様なの

2009-08-09 17:20:48 | Weblog
 全国知事会が自民、公明、民主3党の衆院選マニフェストを採点、公表した。この「企画」の言いだしっぺである橋下徹大阪府知事は「1年後ぐらいに公約が守られていなかったら『嘘つき 嘘つき』といい続ける」とご機嫌だ。しかし、全国知事会って、一体何様になったつもりなのだろう。

 《全国知事会は8日、衆院選に向けた自民、民主、公明3党のマニフェスト(政権公約)のうち、地方分権にかかわる政策の採点結果を公表した。29人の知事が採点し、平均点は自民が60.6点、民主は58.3点、公明は66.2点だった。分権改革の具体策への評価では、民主が自民を上回ったが、知事らが求める地方財源の確保に不安があるとして減点された。

 知事会は、政府や各党に要望してきた項目に沿って採点した。

 点をつけたのは、知事会長の麻生渡・福岡県知事や大阪府の橋下徹知事ら、みずから採点を希望した知事。3党のマニフェストの書きぶりと、7日に開いた3党との公開討論会での議論を踏まえた。

 各党への評価を見ると、自民は国が自治体の仕事内容や方法を縛る「義務づけ」の見直しで数値目標を設けたことや、地方交付税の増額を明記した点で評価が高かった》=朝日com=

 採点したのは47都道府県知事中29人だという。採点委員を選んだりしたのではなく、希望者が点数を付けたのだそうだ。これで知事会の結論になるという理屈が分からない。

 知事会は今回こそ「地方分権推進の中核」という顔をしているが、本当にそうか。彼らの出身母体を見れば、言っている事とやってきた事の違いがよく分かる。47人の知事のうち、25人までが中央省庁の官僚上がりだ。しかも、その半数は自治省(現総務省)だ。地方を縛り付けてきた張本人が、いまさら何を、である。

 30前後で官僚社会のひどさに愛想をつかして飛び出してきたというなら見所もあるが、多くは審議官あたりまで勤め上げての「天下り(上がり)」だ。中には公益法人や官庁の関連団体に天下り、そこから知事に転進した「剛の者」もいる。

 論議をリードしている橋下にしたところで、地方自治や分権など口当たりがいいからしゃべっているだけで、本心は違う。去年の学力テスト公表騒動の際、橋下は何と言ったか。「成績を公表しない市町村は35人学級の事業費を来年度ゼロにする」。あまりの権力的な発言に非難が殺到、その後取り消したが、「市町村は府(県)の言うことを聞くべきだ」が彼の基本的な考え方であるのは間違いない。

 こんな人物がよくもまあ、分権などと言えたものだ。東国原や森田にも地方自治の理念があるようには見えない。人気知事どもの馬鹿騒ぎは、馬鹿殿祭りそのものだ。
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