酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

まるで●●●に刃物だ

2008-09-12 04:28:00 | Weblog
ロシア空軍の長距離戦略爆撃機「Tu160」2機がベネズエラの空軍基地に着陸した。インタファクス=共同が11日伝えた。「ブラックジャック」の名で知られる同機は、世界最大・最速・最大積載量を誇る戦略爆撃機で、ロシアから無着陸でアメリカ本土に飛来する能力を持つ。スペック的には古くはなっているが、ロシア空軍を象徴する重厚長大な爆撃機といえる。

 ロシアはカリブ海でベネズエラ海軍と合同軍事演習を行う計画を持っており、北方艦隊旗艦である原子力ミサイル巡洋艦「ピョートル大帝」などを派遣すると見られている。

 ロシア軍のグルジア侵攻に絡み、米海軍第6艦隊の旗艦「マウント・ホイットニー」が黒海のポチ港に入港して沖合のロシア黒海艦隊とにらみ合っている。

 強力な兵器というおもちゃをもてあそぶ馬鹿ものどもといわなければならない。これではやくざが拳銃や人足をあつめて、対立する組を恫喝するのと変わらない。ロシアもアメリカも世界のやくざと言ってしまえばそれまでだが…。

 ロシアがやくざ・マフィア化の道を深めているのは間違いない。政府に批判的な実業家やジャーナリストの暗殺が後を絶たない。ごく最近も南部イングーシ共和国でネットサイトの運営者でジャーナリストのマゴメド・エブロエフ氏が銃で頭を撃たれて死亡している。イングーシ内務省は「爆発事件の事情聴取中の事故」と述べている。

 アメリカはチェイニー=ラムズフェルドという軍需産業の代理人が、アフガンとイラクの戦争を仕掛けいまに至っている。邪魔者は消し、金のためなら主権国家も消し去る。こういう論理をやくざの論理というのだろう。

 山口組と稲川会の抗争でも物騒だというのに、人類を何回も抹殺できる核兵器を抱え込んだ米ロの意地の張り合いなど、まっぴらご免だ。軍事は冗談が本当になる危険性をはらむ。演習が戦争の引き金になるのがそのケースだ。


 まして、ベネズエラは狂信的反米指導者チャベスが君臨する国である。何をしでかすか分かったものではない。現にAP=共同電は「チャベス大統領は爆撃機派遣を歓迎。自ら搭乗する意向を示し『ヤンキーの覇権は終わった』と述べ、米国一極支配への対抗心をむき出しにした。

 冗談はよしこさん、である。チャベスが戦略爆撃機の操縦桿を握らせるなど、●●●に刃物と言わなければならない。


 ロシア国内には「強いプーチン」待望論があるという。若いメドべージェフが「僕だってアメリカを凹ますぐらいできるもん」とムキになるのが怖い。やけどをしないうちに、双方とも物騒なおもちゃは自国に引き上げるべきだ。グルジア問題の仲介に立っているのは、これまた柄の悪いサルコジだ。

 日本やドイツ、カナダあたりが本気で米ロをどやしつけるのが一番いいのだが、頼りになりそうなのがいない。ならずもの国家がのさばるのは、本当に恐い。
コメント
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