酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

C130中国へ

2008-05-29 21:28:00 | Weblog
 航空自衛隊の輸送機C130が、四川大地震の救援物資輸送のため中国に飛ぶことが確実になった。政府専用機を別にして、自衛隊の航空機や部隊が中国に派遣されるのは戦後初めてだ。何はともあれ、画期的ではある。

 中国政府が何を求めてきたのかいまひとつはっきりしない。自衛隊が保有するテントと毛布を借りたいというのか。テントと毛布が至急欲しい、輸送する飛行機は自衛隊機でも何でも構わない。とにかく急いで、ということなのか。

 町村官房長官と高村外相の話ぶりからは、前者の趣が濃厚だ。運ぶ機材は何でもいいということらしい。

 もう一つ分からないのは、仮に自衛隊機の出動を要請したとして、どこからどこへ飛ばせるのか。日本から北京ないし成都でいいのか、中国国内の輸送も受け持つのか。政府はこうした情報を明らかにしていない。空自のC130を出すと決めている以上、余計な腹を探られかねない情報は秘匿したいということだろう。

 テントや毛布をたくさん運ぶにはジャンボの方がいい。でもそれではせっかくのチャンスを逃すことになる。自衛隊機の派遣を要請されたことにしよう。概ねそんなところではないか。

 世の中、変われば変わるものだ。自衛隊のイラク派遣を批判していた中国が自国への派遣を要請するとは。中国政府も想定していなかったに違いない。

 日本政府は思惑を拝し、粛々と事を運べばいい。

 まずテントと毛布を早急かつ大量に集める。輸送機材はその時点で判断することだ。日中の不幸な歴史を解消する一歩とか何とか、有難そうな理由は付けない方がいい。評価はおのずと定まるものだ。

 いくら気に入らない隣人でも、非常事態ともなれば別だ。助け合う精神を大いに発揮したいものだ。

 
コメント
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