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またたびダイアリ

結局、食べることが好きなんだ

ハードロック・ハイジャック

2006-02-24 | 映画
原題は Airheads。 コメディー映画である。
選んだ理由はアルマゲドンのスティーブ・ブシェーミが出ていたため。

売れないロックバンドの3人組が、自分たちのデモテープを聞いて
もらおうと、あれこれ作戦を練るうち思いがけない展開に…というもの。

見始めて30分で集中力が切れ、残りは惰性で見る。
ストーリーは間延びしていて、どうもテンポがよくない。

*

ブシェミの他にブレンダン・フレイザーとアダム・サンドラーが出ているが
この2人は初見。フレイザーはなかなかロッカーらしい格好にまとまっていた。

サンドラーは名前だけ聞いたことがあったが、こういう俳優なのね。
少し頭の弱そうなところが女性に警戒心を抱かせず、いいように
もてあそばれてしまう。…それを「モテる」というのかどうか知らないが。

彼はJ・ニコルソン出演の「N.Y式ハッピーセラピー」に出ているらしい。
このDVDも探してみよう。


ブシェミのイカレ具合は健在で、ヒゲにロン毛、くたびれたジーンズに
薄汚れたTシャツなども似合っており、意外だがちゃんとロッカーに見えた。

しかしあくまで「ロックスター」ではなく、いかにもルーザー臭がするところや、
ほんとにイッちゃってないかと心配になるような目つきが彼らしくてよかった。

*

ホワイト・ゾンビやモーターヘッドもカメオ出演していたらしいが、
私は彼らを知らないので、全体にテンションの低いままエンディングへ。

途中でウイスキー・ア・ゴーゴーの建物が映ったのはちょっと嬉しかった。
「恋愛小説家」で医者役だった俳優もチョイ役で出ていた。

最後まで引っ張って、ようやく耳にできた彼らのバンド「ローン・レンジャース」
(このネーミングは文法的に破綻している)の音もヨレヨレ。

イケてない、勘違い系のロッカーをネタにしたコメディーなわけで
原題どおりに頭をからっぽにして暇つぶしに見るならいい映画かもしれない。

A Few Good Men

2006-02-23 | 映画
この映画のテーマは「誇り」だ。

ブラスバンドの演奏とともに、マリーンズのライフル隊の華麗な
マスゲーム(?)が披露される。目が追いつくのがやっとなくらい。

胸に手を当て、国家のために忠誠を誓う姿には胸が熱くなる。

*

キャストの豪華さも楽しみのひとつ。

トム・クルーズの小生意気な青年はハマり役。
最近は奇行が目立って、すっかりイメージダウンしてしまったけれど
こういう役柄の彼はきらいじゃない。


ジャック・ニコルソンの苦虫を噛み潰したような顔がいい。
このたぬき爺め…。まあ、どちらかというと猛禽類に近い顔だけど。

傲岸不遜を絵に描いたようなキャラクターだが、存在感はすごい。
彼の魅力は、あの流暢なしゃべりとよく響く声にあると私は思う。

彼を見たさに「シャイニング」と「恋愛小説家」を買ったくらい。

この映画もニコルソンが出てくると嬉しくてたまらず、シリアスな
場面にも関わらず、観ながら顔がほころんでしまう。
この小憎らしいところがいいのですよ。


デミ・ムーアもこの頃は可愛かった。目元の美しさにはみとれてしまう。
だがこの役柄、もっと地味な女優でもよかったような気も。
カニを食べるとき、ナイフを口に運んでいたのでびっくり。


角刈りのケビン・ベーコン。
アメリカでは、あのちょっと上をむいた鼻がキュートということらしいが
なんかジャガイモみたいな俳優だといつも思う。好きだけど。

「24」(私は見ていないけれど)のキーファー・サザーランド、
「恋愛小説家」のキューバ・グッディング・Jr など、見覚えのある顔を
見つけるのも、また楽しい。

*

みどころはもちろん、終盤の法廷シーンでのニコルソン vs トム。

大御所ニコルソンにかみつく若造トムは、俳優としての力量も
役柄と同じ立ち位置にあるなかで健闘していた。

「俺たちに守られているから、お前らは毛布をかぶってぬくぬく寝ていられるんだ」
のあたりは、日本人の私としては、これが前線にいるアメリカ軍の
本音なんだろうなぁとも思う。

登場人物はそれぞれの立場において、己の信ずるところに依って立ち、
誇りを汚さぬよう、最善を尽くそうと努力している。

何年も前から、いつか見ようと楽しみにしていた映画だったが、とても満足した。

ミート・ザ・ぺアレンツ

2006-02-19 | 映画
私には初見のベン・ステイラー、役柄の彼は変な苗字だと思ったら、
Mr.Fockers、フォッカーズ…?

何をするにも要領の悪い人というのはいるもので、それはせっかく
彼女にプロポーズをしに来たのに、出鼻をくじかれるというところ
から全て始まっている。

顔は笑顔なのだが、けっして笑っていないロバート・デ・ニーロ。
結婚相手の父親が彼だったら…考えたくない…。

*

私があちらの文化を把握できていないため、わからないことも多かった。

彼がユダヤ教なのはいいとして、彼女の家は何教なのか。
火葬して遺灰を壷に入れておく家って珍しいのでは。

そして食前の祈りを唱えるのはゲストだけがやるものなの?

ママのミニスカートも笑えなかった…。

彼女の両親には冗談も通じないし、実に居心地の悪い思いをする
ことになるのだが、肝心の彼女もちっとも彼に対しての気遣いがない。

見ていてちょっとイライラしはじめたが、みごとなヒマラヤン(猫)の
「ジンクス」が可愛いので心が和む。

Mr.Fockers はシャンパンのコルクを飛ばし、大切な壷が落下。
そこへいそいそと近づくミスタージンクス。
これが笑えたけどあとは微妙なシーンが多かった。

*

パパは元CIAなので家中に隠しカメラがあり、常に監視されている
うえに嘘発見器にまでかけられる。

そして彼女は彼のストレスにはおかまいなしで、窮地に陥っても
手を貸すことすらしない。

しかも婚約にまで至った元恋人との2ショットは未だに飾っているし、
青年実業家で多才なその元恋人と彼は顔をあわせるはめになる。

しかしあの大豪邸は素晴らしかったね。キッチンは特に真剣に見た。

この元恋人が好青年で、互いに火花を散らすどころか、性格がよく
芸術も解し、運動神経も抜群と非の打ち所がないうえ、デ・ニーロとの
仲も良好。彼にとっては、これまた面白くない状態だ。

*

Mr.Fockers もおよそ考えられない失態が多いのだが、さらに状況が
悪くなり、追い詰められるということが続いてくると、見ているほうも
げんなり。彼は気の毒でもあるけど、カタルシスがないよさっきから~。

ウルトラビキニを前に悩んでいた彼には笑ったが、着替えてでてきたら
意外にいい体つきだったのでびっくり。

コメディーじゃなくて普通に2枚目をやってみてはどうなのか。

マーヴェリック! アイスマン!と呼び合うところは、私もトップガンが
好きだったので笑ったけれど、これがまたあとで気まずくなる。

Mr.Fockers は天にも見放され、ついに家を追い出される。
空港の係員にすらも冷たく扱われて、ついに爆発。

飛行機の中でようやく口がまわるようになった彼を見てほっとした。
今までは萎縮していたんだね。
ボムボムボム!

連行され、翌朝の取調室にデ・ニーロがやってきてから、
ようやく楽しくなってきて笑いもでた。あそこはいいシーン。
あれがなかったら耐えられなかったかもしれない。

で、この映画はパート2があると知ってびっくり。
どうなんだろう? 期待はしてないけど、義務感だけで見てしまうかも。

*

ベン・スティラーの顔はけっこう好み。
知的な役どころもぜひ観てみたいところ。

もにもにさんが薦めて下さった「ロイヤル・テネンバウムズ」を探してみよう。

自分でも調べてみたところ、彼は「オレンジ・カウンティ」にカメオ出演
しているらしい。この映画はジャック・ブラックとマイク・ホワイトが出ている
ので、これまた楽しみである。

愛しのローズマリー

2006-02-18 | 映画
ファレリー兄弟監督の映画はこれが初見である。
ジャック・ブラックを見たさに借りてきた。

ハートウォーミングなラブコメディーなのだが、笑いつつも
しんみりしたり、考えさせられたりと最後まで面白くみた。

ハル(ジャック・ブラック)とマウリシオの小柄でずんぐりした
おっさんコンビが、なんとかイケてる若い女性にモテようと必死。

同じちびでずんぐりカテゴリーに属する者としては、痛いやら歯痒いやら。
この居たたまれなさはスクールオブロックの出だしにも通じるものがある。

脊椎障害を負う男性のように、己の個性をふまえた上で、
アピール方法を考えなきゃ…。いや、それ以前に若くて美人なら
なんでもいいという、その考えをまずどうにかしたほうが。

というわけでハルは、偶然出会った精神科医に催眠術をかけられ、
心の綺麗な人はとびきり美人に、心の穢れた人はブサイクに見える
ようになる。

*

グウィネス・パルトロー、名前は知っていたが本人を見るのは初めて。
はにかんだ風情がかわいい。

…と思ったら、セブンでブラピの妻役だった人なのね。
あの映画は他のインパクトが強すぎて全然覚えていなかった。

ローズマリーは卑屈でも根暗でもなく、機知に富んでおり、
気の利いた冗談もいえる。

己をわきまえているのと卑屈なのとは違うわけで、
だからこそローズマリーはハルの目には素晴らしい美人に映り、
彼女はハルの熱意にほだされ、楽しいおつきあいが始まる。

*

この映画は、「美しいものや幸せを感じる基準はあくまで本人次第」
という、ごく単純なことを示しているだけにすぎない。

好みというのは後天的に身につくものであり、美醜の基準もみな
人生のどこかで刷り込みをされた結果、導き出されたものなのだ。

しかし外見と内面はリンクしている。もともとのつくりに関わらず、
その人の中身は年を重ねるごとに、如実に表に現れてくる。

それを見抜く力を持つには自身の目を研鑽する必要があるわけで、
映画の中での精神科医の導きは、出遅れていたハルを一足飛びに
成長させ、彼に幸福をもたらした。

*

…と、えらそうなことを言ってはみたが、この映画を観終わったあと、
自分の中にある偏見について、もう一度考えざるを得なかった。

ところで私はDVDならではの特典映像に期待していたのだが、
あいにくこのレンタルDVDには入っていなかった。これは残念。

レンタル期間は一週間なので、もう一度見るつもり。

スクール・オブ・ロック

2006-02-14 | 映画
私はあまり映画を観るほうではない。
だが、友人が熱く薦めてきたので、気乗りしないまま観てみることにした。

ぼーっと画面を眺めていると、身長と体重の数字が限りなくイコールに
近そうな30代くらいの男性が出てきた。これがジャック・ブラックか…。

誰も聴いていないのに、1人で延々ギターソロ。
挙句、自信満々でステージから客席にダイブするが、客はモーゼの十戒の
ようにさっと両脇に退いていき、彼はビターンと床に叩きつけられる。

なに? これ……。
全然かっこよくないロッカーを見せられるのは辛い。
何か暗澹たる気持ちになる。

そういえば先日、20年来のコムロファンである友人に、「チッチキチ~♪」と
囁いたところ、えらい勢いで怒られたことを思い出した。

その後しばらくしてこれを薦められたわけだが、もしやこれが、
友人からの復讐なのであろうか?

*

正直、この映画を観始めたことを後悔しかけたが、まあ、この俳優も
やせれば意外とオトコマエなのではないか、とか、
実はジャック・ニコルソン系の顔だよなとか(J・ニコルソンは好きな俳優)
自分に言い聞かせながら我慢することにした。

狂気の一歩手前みたいな迫力ある顔だけれど、だんだん見慣れてくる。

いい年こいて仕事もせず家賃も払えないのにロックロックと…現実見ろよ、と
このダメ人間ぶりに辟易しながら見ていると、彼は天才的な詐欺師ぶりを
発揮して、見事、有名進学校?の臨時教員として滑り込んだではないか。

とはいえインチキ教師の彼に教えられる科目なんて1つしかない。
それがロックだった…というのが今回のお話。

*

結論から先に言うと、とても面白かった!
何度も声をあげて笑ったし、すごく泣けた。

この映画を観ながら、みんな人生のどこかで大人になり、それまでの自分と
決別した瞬間があったことを思いだした。

ジャック・ブラック演じるデューイ・フィンと同居していた、いかにも気弱そうで
イエスマンのネッド・シュニーブリーは脚本家のマイク・ホワイトが演じている。
マイクはジャックのためにこの映画を書いたとのこと。

愁嘆場もロマンスもなく、もう強引なまでの話の展開に笑ってしまうが、
意外と真摯なジャックにいつのまにか惹きこまれていく。
そして私はこういう映画が好きだ。

*

これはロックのカッコよさではなく、ちょっとズレたロッカーを楽しむ映画なのだ。
あの優勝したバンドも、ちょっと微妙なふりつけをしており、
やたらに肌を見せたい、いやらしい革ジャンを着た彼は妙にくねくねしている。

口説き方もどうなのよあれは…。
いやロックが好きなのはいいんだけど、カッコよさというのはダサさと
紙一重なんだというのがよくわかる。

この、ダサカッコイイ?を楽しむ意味で、サウンドトラックに
若手ながらザ・ダークネスが使われているところがまた愉快だ。

ザ・ダークネスは時代遅れのロックをカッコいいものとして堂々と
演奏することを楽しんでいるように見受けられるバンドだ。

彼らのオリジナルCDについてきたオマケDVDを観ると、ジャスティンは
70年代のフレディが着ていたような全身タイツ(キャットスーツ)を着込み、
へっぴり腰で親指を突き出してイエーイとか言いいつつ、裏声で歌うなど、
あれは笑いをとりに来ているとしか思えない。

*

使われている音楽は70年代のものが多く、私はその世代のロックを
よく知らないので、生徒たちに配られたCDにこめられた意味の、
本当の面白さを知ることはできなかったが、それでもじゅうぶんに楽しめた。

デューイは自分に才能がないことに気づき、現実をみるという過程を踏んで
オトナになった。放課後のスクールオブロックで彼はイキイキしていた。

子役たちの演技もとてもよかった。
各人種取り揃えてあるのがハリウッド的お約束でもあったが、実際に
クラスメイトたち全員に役割を与え、ステージに立つだけが活躍するという
ことではない、ときちんと教えている。

ところであちらでは優秀な女の子に、「君はアメリカ初の女性大統領になれるよ!」
というのはお約束なのかな。

最近、J・アーチャーの「ロスノフスキ家の娘」を読んだばかりなので印象深かった。

楽器を演奏している子供たちは、吹き替えなしで全部きちんと演奏している
とのこと。多少たどたどしいのはご愛嬌というか演出のうちだろう。

例のサーフも初めて目の当たりにすることができた。
これは個人的に大収穫。

観終わると不思議な爽快感があり、2度3度と繰り返し観たくなる。
この映画には、よい意味で裏切られた。

紹介してくれた友人には、さっそくお礼を言ったのであった。
罠にはめたと疑ったのはすまなかった…。
友人もこの映画が気に入り、何度も見直していたとのこと。

激しく好き嫌いの分かれる映画だとは思うが、私には久々の大ヒットであった。

スクール・オブ・ロック オフィシャルサイト

*

さてyumiko-98さんがコメントで紹介してくださったように、80年代のロックを
カッコよくあらわしたのが、「ロック・スター」である。

こちらもぜひぜひオススメ。

洋楽フリークス:'80年代HR/HMの縮図~『ロック・スター』(2001年作品)
またたびダイアリ:ロック★スター

ロック★スター

2005-05-15 | 映画
風の噂でジューダス・プリーストが来日中とのこと。
アルバム Painkiller を当時持っていたことを思うと、
90年代半ば頃までは私もハマってたというわけか。

もっともジューダスは私にはゴツゴツしすぎて、
この1枚しか持っていなかったのだが。

フレーズは短いがアマゾンのここで試聴できる。
【Painkiller [Bonus Tracks] [FROM US] [IMPORT】

さてタイトルの映画「ロック★スター」、ワーナーの期間限定
スーパーハリウッドプライスにて、2年前に1500円で購入。

前知識はまったく無く、主演のマーク・ウォルバーグも
ブラピの元妻ジェニファー・アニストンもこれが初見。

ハズレでもいいやと気楽に見始めたところ、作中で演奏される
曲がどれも好みに合ってびっくり。ストーリーはまあ、ありきたり
なのだが、80年代のロックシーンをうまくまとめてくれたなと
いう感想。盛り込まれるBGMも、デイブ・リー・ロスや
デフ・レパード、AC/DCやボンジョビなど懐かしいものばかり。

俳優たちに混じって本物のロッカー達、とくにザック・ワイルドが
出演していたことに興奮して最後まで面白くみた。

さすがにロッカー達の演技はぎこちなく、それはそれで
面白いのだが、ステージでの演奏シーンとなると、まるで
水を得た魚のように堂々たる姿でやはりカッコいい。

マークはヒップ・ホップ世代ながらも、よくなりきっていて
違和感なく演じていてよかった。

スティーブン・ヘレク監督による音声解説も面白い。

ぴったりした革パンは実は裂けやすいそうで、思案の末
縫い目に沿ってゴムヒモを入れることで解決、なんてのは
普通に感心したが、当時のロッカー達もそうしていたのかな?

さて冒頭でなぜジューダス来日の話にふれたかというと
この映画のモデルがジューダスだからなのであります。

「俺ほどハイトーンで歌えるものはいない」と叫んで去って
いく彼がロブ・ハルフォードなわけ。

当時のロック、というかメタルファンの方には、なつかしく
また微笑ましく観られる映画かと。

Welcome to The ROCK!!

2005-03-06 | 映画
昨晩ザ・ロックの放映があったので、万端整えてソファに陣取る。
久しぶりだが、やっぱり面白い。

先日観たスネーク・アイズで、ド派手な服を着たチンピラ警官を
演じていた、へたれ顔のニコラス・ケイジが、ここでは化学兵器
の専門家だ。もっとも製作はこちらの方が先なのだが。

実戦はさっぱりのはずなのに、「このプレッシャがたまらんぜ」
と叫びながらイイ働きをしている。普段丸腰で研究室にいるのに
傭兵チームをなぎ倒すなんてありえんダロ!

序盤、ガラスケース内でテロ目的で送られてきた人形を処理
する場面で、彼はいざとなると腹の据わる男だと描かれている
わけだが、話が進むにつれ、あの間延びして目だけ大きい顔が
だんだん二枚目に見えてくるから面白い。

エド・ハリスの憂いをおびた青い瞳もよい。

ハメル准将の主張もわかるが、長く軍にいたならあのようなテロを
起こして駆け引きしてみたところで、政府の取る対応なんて彼自身
知り抜いていたであろうに…。行動を起こすことに意義があったのかな。

傭兵たちが血に飢えた狂犬みたいになる場面は怖かった。

私にとってはターミネーター以来のマイケル・ビーン。
彼くらい兵隊役がぴったりくる俳優もいないだろう。
今回もあっさりやられてしまった。そういうキャラなんだな。

さて豪華な俳優陣の中で、私が一番の楽しみにしていた彼、
ショーン・コネリー。世界一のセクシーハゲ。

登場した瞬間からものすごい存在感があり、彼から目を
離すことができない。インディ・ジョーンズでも現役の男
だったけれど、今回も醸し出されるフェロモンに衰えはない。

冷静沈着、むしろ訥々と仕事をこなしていくそのタフさ、
「英国諜報部員は世界一優秀だ」の言葉を体現してくれる。

炎の壁をくぐり抜け、「Welcome to The ROCK.」と登場する
シーンが大好き。若山弦蔵の吹き替えも勿論よい。

最後まで飽きさせず、楽しめる映画だった。

ターミネーター3

2005-02-26 | 映画
あまりいい評判を聞いていなかったのだが、心の準備をしていた
おかげか、けっこう面白かった。

がっかりしたという人たちは、俳優陣が予想外だったため
裏切られたような気になったのだろうか。
それとも、2のラストのようなカタルシスが、今回は得られ
なかったからなのかな。

私は2のあのシーンは何度観ても泣けてしまう。

2の公開から10年、3に着手するにあたってファーロングは
ヤク中で使い物にならず、リンダは破格のギャラを要求したため
降板になったという噂だが、このストーリーならジョン・コナー
があの俳優でも問題なかったと思う。

今回のヒロインは、妙に飲みこみが早いうえ動きにキレがある。
局地に立たされるとヒステリーを起こして足を引っ張る女性像が
多いハリウッド映画において、よい傾向だと思った。

ジョンは父親似なんだろうな、中身が。

派手なアクションシーン、息もつかせぬ緊迫感であっというまの
2時間だった。コメディータッチな部分も楽しかった。

あの、シュワのロボットならではの妙に正確で四角四面な応答が
私は好きだ。

あと印象に残ったのは、敵方ロボットが一様に小首をかしげて
無表情のまま、ねめつける仕草をすること。猛禽類に狙われた
小動物のような気分になる。無感情な殺人ロボらしくてよいね。

T4の計画があるらしい。ちょっと楽しみにしている。

*

上で「2の公開から10年」と書いたが、トラックバックを頂いた
sinjiku2003さんの記事を拝見したところ、正確には12年であった。
T2が1991年、T3が2003年である。
きちんと調べずに適当なことを書いてしまった。反省しております。