おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

夏の山口大杉囃子1  「耕地」巡行

2015年08月24日 00時00分00秒 | 民俗



写真1 大杉囃子の一行は、カネ・鉦、大太鼓、小太鼓、オオカワ(鼓)、コカワ(鼓)、笛を奏でながら、神輿をトラックに載せて巡行


写真2 大太鼓、小太鼓はキャスターの上


写真3 神輿はトラックの荷台


写真4 巡行先は渡良瀬遊水地堤防に接するコウチ・「耕地」もある

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 2015年07月26日、日曜日、東武日光線・板倉東洋大前で下車
 笛、太鼓、鉦の音が、自転車を借りる予定の「わたらせ自然館」の方から流れる
 自転車を借り、音の方へこぐ、ときは11:40

 伺うと大杉囃子、毎年、3月28日、7月28日に近い日曜日にそれぞれ巡行
 「山口大杉はやし保存会」を中心に実施
 巡る域は山口大杉神社の氏子が暮らす五つのコウチ・「耕地」、総称は山口
 「耕地」は古久喜獅子舞に倣うと「村」(弊ブログ2015年07月30日・注1)

 さて、大杉囃子と伺い、筆者はときめく
 すなわち、“これがK家日記にでてくる大杉囃子かー”
 幕末から昭和20年代まで親子3代にわたる日記、北関東の在村耕作地主のK家
 明治初年、次の大杉囃子の日は奉公人(「下男」「下女」)の休日だった(注2)
   明治3年4月7日・15日・27日 「下男」の公休日的休日
   明治4年2月27日 「下男」「下女」の公休日的休日
         3月27日 「下男」の公休日的休日
         5月17日 「下男」「下女」の公休日的休日
   明治5年2月27日 「下男」「下女」の公休日的休日
 
 K家日記の大杉囃子を秘め、筆者は山口神社に神輿を納める16:40まで随行
 
 注1 ここでは便宜的に、「村」を生産と生活において一定のまとまりをもつ地理的範囲とする
 注2 詳しくは、筆者著「明治初年における農家の休日-北関東平地林地域の在村耕作地主の日記から」(『農村研究』第79号9-20頁、東京農業大学農業経済学会、1994)
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:上記 撮影地:群馬県邑楽郡板倉町



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