ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

真心のこもった物 その2

2019-03-16 | 11~12歳
さて、3つ目はペンダントに入らない分のしまい場所として、ガラスの小壷です。

純白の毛皮、ピンと立った耳、というアリエスの姿にぴったりのを探しました。手で包んで撫でるのにちょうどいいです。これも名を出さない職人さんたちが手作りしてくれているようでした。




この時期、私はこうしてイレギュラーな買い物をよくしました。
それまで超高エンゲル係数の11年。自分でほしい物はほとんどなくて、食べるものを中心に、アリエスの、アリエスの、・・・とアリエスの物ばかり探していました。ヒトはいろいろなことに散財するけど、自分が働くことでアリエスに今日も食べさせてやれる、仕事は狩りだ!みたいな純粋な喜びが、そこにあったのです。そうした実感がなくなり、どう過ごしたらいいか分からない中で、やっぱりアリエスの物を手に入れることに戻っていたのだと思います。

そうして集めた物。「物より思い出!」とかコマーシャルでも叫ばれていたように、物はただの物品として軽んじられることも多々あります。そう考えたくもなる適当に作られた物も少なくはありません。けれど、今回届けられた物はみな、名も知らぬどなたかが、心をこめて作ってくれました。喪失の大きさに倒れている人たちを、自分の仕事を通じて癒そうとしてくれている。物を手に取って泣いた時、アリエスを思うことももちろんですが、そういった人々の真心が伝わって心打たれたのでした。間に立ついわゆる営業の人々も、自分たちの仕事が喜ばれたことを喜び、どうか少しでも心が軽くなるようにと祈ってくれました。

自分が崩壊して、必死の思いで出勤していた私は、「仕事」というものの尊さを、人の手仕事を通して思い出したのでした。準備のできてない人間は職場の敷居をまたぐべきでない。自分にそう言い聞かせつつなんとかやっていましたが、本来必要な心根というものを、人の手の温かさとともに思い出すことができた。アリエスの新居に置かれているこれらの物を、とても大切にしています。

真心のこもった物 その1

2019-03-16 | 11~12歳
これまでに、アリエスに関して3つの物を求めて手元に置いています。

1つ目は、ガラスのオーナメント。

リビングには写真を飾っているけど、日が当たって色があせたり劣化してしまいます。元データがあるのでいいようなものですが、できればそうならないほうがよかった。手頃な大きさのガラスに3Dで彫ってくれる会社を見つけたので、写真と好みの模様のデザインを入稿して、作ってもらいました。





箱を開けて、感動して泣きました。写真では再現できていませんが、目の光も毛並みも、まるで掌の中にアリエスがいるようで、心打たれました。見やすい黒のパッドの上に置いて、いつもつくづくと覗き込んでいます。


2つ目は、メモリアルペンダント。

カロートペンダントや遺骨ジュエリーなどとも呼ばれていますね。もともとはアリエスが視界に入らないことに不安を感じてはいても、アリエスの分身と一緒にいないと落ち着かない、という気持ちはあまりありませんでした。それでも、アリエスが昔遊んでいたよく似てるミニぬいぐるみは、チビアリと名付けてカバンに入れて歩いていたりしました。

また、わが家には互いに口に出さないが線引きされている不文律があって、それはアリエスの、何も足さない何も引かない、というものです。ウイスキーの宣伝文句だけど。それは体についても適用されて、火葬の前に係の方が毛を切るハサミを手渡そうとしてくれましたが、断りました。遺骨も遺灰も、分けた分はありません。すべてあなたのもの。全部持って天に還りな、という心持ちです。(以前にも述べたとおり、考え方は様々でいいのだし、他のなにひとつ否定するものではありません。)

そうはいっても、アリエスが積極的に脱いだものはありがたく戴いています。拾った乳歯と、拾った毛です。拾いものゆえ、毛は集めて洗濯しましたけど(笑)。乳歯は今の1/10くらいでないかというほど小さく、本当にかわいいです。さてこれを保管するのだけど、何か特別な入れものないかなあ。

そうして、身に着ける方法があることを知ったのです。保管にもなる。ぬいぐるみの時もそうでしたけど、心の中のアリエスに話しかけるにしても、対象があると実感がわいて快適で、想像していたよりもすんなりこの方法になじんでいます。アリ男は何にもいらない人で、やっぱりこれも「アリは心の中にいるからいい」と断りました。丈夫な物とはいっても、失くすリスクも嫌みたいです。

いろいろな会社があって、迷うほどの製品があります。私はアクセサリーというより、兵士の認識票のようなイメージがよかった。アリエスの母ちゃんとしてタグをつけると思って、うれしかったのです。たった数人で切り盛りする小さな会社で、並々ならぬ情熱で作っているところにお願いしました。あれこれ試行錯誤し、防水試験も自分でやって、やっと世に出したようでした。後追いで真似て作り、試験も外注すれば簡単でしょうけど、パイオニアの心意気というものは、すばらしいと思います。


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