はるみのちょっとTea-time

日々の暮らしのなかで感じたこと、市民運動のことなどわたしのことばで、つづります。

予感

2007-09-04 | 読書ナリー
2007年9月4日(火曜日)
 数日前届いた本は、
「ためされた地方自治」
  ~原発の代理戦争にゆれた
    能登半島・珠洲市民の13年~
  山秋 真著(桂書房)

 序章・第1章を読み終えたところで
本を閉じた。
今日中に仕上げなければならない仕事を
忘れて没頭してしまいそうな
予感がしたからだ。

 序章の扉には
敦賀の立花正寛さん(故人)のことばが
載っている。

「あと5年、いや10年かな、
抵抗しつづければ、
原発は経済的に破綻して、
撤退せざるをえなくなるでしょう」

 正寛さんは、珠洲原発凍結を
知ることなく、40代の若さで
この世を去っている。

 わたしが知っているのは
陶芸家としての正寛さん。
油滴天目の、それも濃い青と紫の
入り混じったふしぎな色合いの
美しい茶碗をつくりつづけていた。

 お茶の稽古で一緒になり
同世代だとわかった。
原発の話をしたことはなかったが
物静かで思慮深い人だと記憶している。

 それももう30年以上前のことだ。
正寛さんの名前を序章で見たときから
この本に引きずり込まれそうだと感じた。

 原発のまちで議員になって
9年目を迎えたわたしは
今、この本に出会い
生き方が変わるかもしれないという
予感に慄いている。
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