昨日感想を書くつもりが、つい高校野球の決勝戦に見入りすぎて、育英が敗れてしまったので滅入ってしまいました。
野球を見るのは疲れますね、長時間ですから。でも記念すべき100回大会で、大接戦の良い試合でした。
ところで、リスクの神様、先週も見て感想を書きました。が、読み返すと粗筋だけの平凡な文だったのでボツ。
今週は本一冊分くらいの中身の濃さです。
その難しさには脱帽です、セリフを聞き逃すとたちまち置いて行かれます。
私も生で見た時には半分くらい意味が分かりませんでした。
録画を見返しまして8割分かりました。…なんでこんなに難解なんだろう?
で今回は、新陽薬品という会社の話。
花粉症製剤、新薬のプロジェクトチームですが、何と機密漏洩にあって情報を他社に盗まれてしまいます。
全く同じ薬を他社から2日早く特許出願されてしまいます。
それまでの苦労が水の泡。開発費用400億もパーに…数千億の利益も、「とらぬ狸の皮算用」になってしまう。
そこで、どこから秘密が漏れたかを危機対策室が調査します。
見ていると、案外ルーズな開発室のしくみ。
パスワードのメモなんか写真立ての後ろに貼ってあるし。
機密データがダウンロードされているのに気づき調べると、それは女性取締役の大鷹という人物がしたらしい。
この人は苦労人のやり手で、女性社員を引き抜いて育ててくれる人でした。
中山忍演じるプロジェクト責任者・望月は大鷹を心から信頼していたのです。
所がところが、実際は全くそんなことはなくて、大鷹はタヌキでした。望月を何とも思っていなかったようなのであります。
激しく失望する望月…
そんな中、新陽製薬の社長は怒りにまかせて、こともあろうに記者会見を開いてしまいます。
新薬開発していたのに情報を盗まれて他社に特許を取られてしまったと。更に、陰謀者の名前まで明かし世間に公表してしまうのです。
何というおバカな社長。
取締役を一切無視してるし、第一機密を盗まれた証拠もないのです。いくら大鷹と上手くいってなかったとは言え…。
これは会社に対する背信行為ではないのか?もうメチャクチャですわ~
しかしここで西行寺の推理が光ります。
「おかしい、これはひっかけではないのか?証拠が揃いすぎてる」と。
そういえば…
あとは各人のセリフが小説のようにダラダラと続き、説明セリフのオンパレードで事実が明かされていきます。
実は、望月が大鷹に失望したために、彼女を陥れようとしたのです。
ちょっと待ってよ、新薬開発が夢の人が何ということを…。
裏切られた失望感と夢を秤にかけて、前者を選んだのですね。
そして復讐した…怖い。(大鷹じゃなくて大こわ)
でも、そんな望月も空港で西行寺と神狩に問い詰められると、あっさりと考えを翻し、反省します。
こういう素直さが中山忍らしさ、根っからのワルじゃないのです。
とにかく、この濃縮された物語りを35分で解決し、残りは西行寺のいつもの親父との対話です。
もう会話できなくなった親へグチグチと語りかけるのですが、これはラストへの伏線なんだろうけど、大して意味のない数分間です。
大急ぎの35分に対して失礼なような…
誰が考えたか知りませんが、3、4回続けられるような内容でホントに勿体ないです。
折角の大鷹さんのキャラクターが、数回だけの出番で惜しかったです。
この人、もっと他の回でも使えそうなんだよね…。