書きたいものがなかなか見当たらないのだけど、取りあえずこのドラマの感想を書いてみます。
巡査部長という肩書きのひよりはまだ駆け出しの刑事。職場でもなんとなく敬遠されがちですが、やる気は誰にも負けない。
そんなある日、人が火をつけられ苦しんで焼死していく画像が流されました。
それは５年前に同じ方法で殺された殺人事件と同じ方法でした。
ひよりはこの事件を扱った元刑事がいるシェアハウスに出かけて行きます。
そこは奇妙な家でした。退職した刑事たちが一つの家に暮らしているのです。それぞれ敏腕だった彼らの能力は今も決して衰えていません。
シェアハウスで雑用係として働く一番若い夏目は、捜査一課の元エースでした。
ひよりがここを訪れたわけを話しているうちに、渋々彼女に協力することになります。
今回の事件は、体に火をつけられ苦しみ踊るような映像がデスダンスと呼ばれた犯行です。
犯人は本間弘喜といって５年前に捕まって二審とも死刑判決、今上告中です。
ひよりは彼と面会し、また被害者家族と会い別の推理をします。新しい犯人を予想します。
今回起こった事件は模倣犯です。しかし、今の死刑囚はもしかすると冤罪では？と疑っているのでした。
一方刑務所の中の我が子を信じ、犯人は絶対他にいると信じている母親がいます。これがすっかり老けた手塚理美。
ひよりは彼女に捕まってしまいます。縛られて灯油をかけられます。あわや危機一髪。母親の口から真相が語られました。
母親は模倣犯を作り上げることによって息子を無実にしたかったというのです。
親心も行きすぎるとこのように狂気になってしまうという例。
そしてなんと彼女は罪のない人を焼き殺したのでした。ひよりも最後の犠牲者になるまであと一歩‥
だらだらと時間を引き延ばしていると、夏目が飛び込んできます。しかし母親もしぶとい。刃物を振り回して夏目に向かいます。
殆ど無抵抗で刺されたかと思いきや、角野さん演じる迫田が飛び込み、間一髪で二人を救いました。
シェアハウスの元刑事達の経験と機転で、ひよりは救われたのでした。
しかし、最後に本間弘喜とひよりが面会します。
ひよりは「あなたが母親に殺人を仕向けるようにしたんでしょ」と言います。それは誰も知らないはずの１セントコインの存在でした。
すると息子は急に態度を変え、怖い口調で話し始めます。その通りだと。
母親が自分の犯罪の模倣をするように仕向け、母親に罪をなすりつけたかった。
あの母親が嫌だったとほのめかし、コインを殺人した人に持たせた。それは母親が昔、それを持っていれば幸せになれると言っていたものだったから。
当てつけだと暗に言うのです。そして狂ったように暴れました。
まー何という、気分の悪い犯罪でしょう。罪のない人たちを遊びのように殺す。それは母親に対する反抗と当てつけだったのか。
そういう方法でしか出来ない親への反抗なら、自分自身にしたらいいのに。
そしてまた母親も変です。本当に息子が無罪だと信じていたのか？
１セントコインが焼死体の中にあったと知っても？それとも途中から犯人は息子だと勘づいていたのか。
知りながらやけくそで、知らない人を道連れにしたのか。
「いい母親」という仮面を脱げなくなって、子供にも仮面をつけることを強制したのでしょうか。
いずれにしても、犯罪というのは空恐ろしい身勝手な理由でなされるものだと感じました。
そのような不条理を知っているから夏目は警察を辞めたのかもしれません。
ひよりはこのような救いのない事件から深刻なダメージを受けたように見えました‥。
一話目は登場人物の紹介でやや時間を割きましたが、かなりシビアな話でした。
来週はどのような事件が待ち受けているのでしょうか。