今日の考え事〈applemint1104〉

自分の体験やニュース、テレビドラマや映画などについて感じた事を素直に書いて行きます。

「わたしを離さないで」3話の感想

2016-02-01 11:20:03 | ドラマ
毎回これでもかという暗さの中、子供時代は過ぎはや10年(正確には分からない)、登場人物たちは皆大人になりました。
相変わらず灰色のセーターを着、所々ほつれていたり毛玉が出来ています。
外の世界を知らず大きくなりました。
部屋も同じメンバー、人間関係も変わらず、華やかさは一つもなく、小さな籠に子供のような宝物(ほとんどガラクタのような)を入れてそっと見ていたりします。
友彦も変わらず動きも態度もどうもアスペっぽい。
でもそんな彼を美和と恭子は好ましく思っているのです。
そして気の毒なのは伊藤歩演じる女教師の堀江。
髪は乱れ顔つきも虚ろ、フラフラして譫言のように何か喋っている。明らかに病んでいます。
彼女はまだここに在籍していて、(やめりゃーいいのに)子供達を気遣っているのです。
 
そうしてとうとう彼女はタブーのことを叫び続け、連れて行かれました。
見るものどれもこれもどのシーンも辛気くさく、希望というものが全くありません。
 
この古色蒼然とした世界を見ながら、私は昔のことを思い出していました。
昔、私の学校である疫病が流行りまして、集団感染し生徒達が強制入院させられたのです。
多くの子供達と先生が一カ所に集められて集団生活させられました。
しかしそこでの生活は毎日明るく、演芸会みたいな遊びを一日中やっていました。
も~あんな楽しい時期はありませんでした。
それだけ子供だったのでしょう。後から考えると竜宮城みたいな思い出です。
 
さてさて、自分の話は置いといて、彼女たちです。
美和はとてもませた子です。女の武器を利用することを本能で知っているのでしょうか。
先生へ色仕掛け…するも、惜しくも玉砕。
「こんな冴えないおっさんでも外の人間だから誘ってるんだろう」と一撃。
満たされないからか、友彦にも接近し強引に「付き合ってる」状態へと持ち込みます。
 
潔癖な恭子は美和を悪く思いたくない。
どういう人間か薄々分かっていても、色んな場面でついかばってしまう。
そんな空気を読み過ぎるお人好しなのです。
 
見ていて、これは一体何を描きたいのか?と不思議になりました。
何で彼らがこういう事をさせられているのか、外との世界のつながりや大きな理由を全く説明していません。
だから、ただただ哀れなだけです。
堀江先生が言った一言「莫大な補助金を貰ってやっているのよ」とは具体的にどういうことか?
また限られた世界の中での男女関係を書きたいとしても、限界があります。
塀の中なんだから。
「何が焦点なのかな」と思ってしまいます。
それにしても、このシリアスさの中で、大人になった彼らの実年齢が高すぎて、突然我に返って笑ってしまいました。
18歳設定なのに役者が30代って…。
深刻→笑い→深刻→鬱→笑い こんな感じ。どうもすみません。
 
「外には吸血鬼が住んでて外に出ればすっかり内臓を食い尽くされてしまうんだよ」と子供時代は言われていましたよね。
今回ではちゃんと社会の授業もあり、外の世界の授業もやっていました。
戸籍も持たない彼らがアパートを借りて共同生活をし、臓器提供をする為に生きると…
「提供」という使命に大人しく従うのか?
それとも脱走とか大波乱があるのか(なさそう)?
どこまで自分の神経が持つのか、見ていくことにします。