あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

怒鳴ってばかり

2015-04-29 15:34:57 | Weblog
うーん人に教えるのって難しいですね。
先ほどUAPの3本バイパス終了、いろいろやらせてみたけど4時間半、いつもならもう一時間早いはずだが。

今日は3年目にSVG採取、5年目に開胸-内胸(30分だけ)とSVGの中枢吻合と閉胸をさせてみたけど、あほーあほーってずっと怒鳴ってばかりでした。
しかし、自分も10年前は最初は何にもできなくて怒られてばかりだったので、その当時の復讐、、、ならぬ恩返しであります。
とんちんかんなことばかりするので、目を離すと何するかわかったもんじゃないです。
頑張ってー。

ひとがいるって

2015-04-29 07:50:05 | Weblog
先週につづいて、今週も緊急きてる。
昨日夕方に他院からUAPの紹介です。IABPもいれてもらって落ち着いているのでしっかり準備して、これから入室です。
しかし、人がいるって素晴らしい、先週の2件の緊急もそうでしたが、夜中や休みに前立を探さなくてもいいし、、、、内科の先生に頼まなくてもいい、、。
まだまだ静脈とるのも怪しく二人で一人分って感じですが、はやく育って楽させてほしいですわ。

仮性瘤

2015-04-26 16:43:29 | Weblog
金曜日はMICS-MVR+TAP+MAZEで6時間を費やし、どっと疲れたところに仮性瘤の相談、HDptでpreclose使用 INRも伸びてる感じでして、先伸ばししてもいいことないので、そのまま2例目へ
仮性瘤はなかなか厄介です。開けても血液がだらだらでてて視野は悪いし、そこらじゅう拍動を感じてしまい、中枢と末梢を捕まえるのも、まずまず一苦労。エイやーで最初っから化性瘤に突っ込んで、穴を抑えて、血管を剥離していく方法もありますが、野蛮ですし、出血のコントロールがつかなくなると、厄介ですのでできるだけ遮断してからやります。
今回はひともいたので手術室でやりましたが、カテ室でバルーニングして止血しながらやるのも一つ、ただ拍動も一つのメルクマールにはなるはなるので、どっちがいいとも言えないが。
とにかく大事なのはしっかりとnativeの血管壁を出して針をかけることね。仮性瘤の仮性内膜の壁にかけて止血したように見えても、裂けてまた再発したのは、何度となく見たことある。
やってる最中、患者さんかなり痛がるしね、、、とはいっても全麻かけるほどでもないし、何度やってもいやな手術ですわ。

mission vision value

2015-04-26 11:03:36 | Weblog
自分にとってのMVV(mission vision value)を1度考えてみる。
mission :日本では手術のまともにできる外科医が育つ環境が少ない、今後、手術のできる外科医を育てること。内視鏡の心臓手術を広めていくこと。組識が存続していくために利益を上げていくこと。
vision : 手術を通じて心臓病に苦しむ患者様の手助けをすることで地域に貢献していく。また、QOLを考えた侵襲の少ない手術で術後の人生を豊かにすること。
value :患者さんが損をしないで治療を選択すること、手術が必ずしも良いとは限らないし、100点の手術が良いとも限らない。手術をしたことで喜んでもらえること。自分と家族が幸せでないと患者さんも幸せにはできない。患者さんが幸せでないと自分も幸せになれない。

今のとここんな感じで。

MICS後

2015-04-25 10:41:12 | Weblog
今週は夜中にMICS AVR後の解離きました、ちょうど2年ぐらい前に腋窩アプローチでやった方ですが、正中は初回とのことでためらわず手術へ、やはり心嚢内は右側を中心に強い癒着で右心耳に穴あけながら剥離、、、、。
LADのステントも詰まってて、しかも脂肪の中、、、、冷却中に掘りまくってなんとか見つけて、夜中の緊急ですのでSVGで吻合(だめでもまたPCIできます。)上行のみ取り替えて終了、いつも思うのですが、こういう時のSVGの中枢吻合は悩ましい、人工血管は避けたいところで、今回はバルサルバ近くでかい離していないところがたまたまあって、そこに吻合です。しめて6時間弱、剥離に時間かかりましたが、こんなもんでしょうか。

余談ですが腋窩の切開は2年たって、ホントに誰が見てもまったく傷がわかりませんでした。なぜかドレーンの傷だけはわかる。指導医の先生もおっしゃっていましたが、やはりテンションがかからないところなのでまったくケロイドにもならないし、傷も消えるのですね。

LVP

2015-04-22 16:35:24 | Weblog
先日はなかなか長かった、久々に8時間、、、。ただ、最近は手術中もMBT履いているためか、8時間たって手術してても、以前のように首や肩が凝ったりということがない。MBTすばらしい。
ちなみに手術は虚血心で3枝CTO、MR,TR,左室瘤というパターンで、LVGやってなかったので、左室はポンプのっけてscarあるならということで、MRのtethering hightは14mmとかなりのもんで、弁輪形成のみでは再発必須のパターンということで、左室切るなら乳頭筋よせれるのでMVP、左室切らないなら、自己心膜パッチするか、潔くMVRの予定でスタート。
若齢なので頑張って両側内胸+SVG採取、3年目にポンプオンさせてと、そこまでですでに2時間越え、ひょー。
ポンプ載せたらやはり後壁から心尖部、前壁とscarでしたので、潔く左室切開しましたら、血栓だらけで、、、危なかったのね。
前後の乳頭筋の間まで切り込んでベースで乳頭筋を寄せてと、、型通りfontanしてパッチして左室閉鎖ですが、この場合はなんていうのだろう、後壁、心尖部、前壁までかかってるけど、いわゆる心尖部が中心なのでDorかな。
あとはMAPとTAP、バイパス3本加えて終了でしたが、さすがにこの方は術前にカテ室でIABP入れてから入室しました。
術後はCOもまずまずでIABPも離脱して何より。

左室切るのはこれで、まだ3回目程度ですが、やはり怖いものです。
指導の先生からは兎に角、縮めすぎないことって言われます。
計測とかはしてませんが、OMIなのでscarのラインを目安にすればいいのですが、ギリギリまで攻めてしまうと、そんなつもりなくても縮まり過ぎてLOS抜け出せなくなる可能性あり。
10数年前、大学で研修してた頃も見たことあるな、Dorで縮めすぎてIABP半年ぐらい入ってたひと。何人かいたけどよく覚えてる。

僧帽弁は乳頭筋のベースを寄せたけど、やはりポンプ離脱時のエコーでは後尖が完全に立ってしまっていて、理屈上は乳頭筋を前尖リング方向に引っ張るべきだったのかと思いますが、ちょっと怖いですね、ちぎれたりしたらね。虚血が改善して良い方にリモデリングしてくれることを祈りますが。
術後は不整脈に注意ですね、虚血の低心機能では不整脈で足をすくわれた症例がありますので、最近では注諸なく予防的にアミオダロン使ってます。

待望の

2015-04-16 13:55:30 | Weblog
この4月から待望の若い先生が、なんと1度に、、2人も、、増えました。
3年目と5年目、2年の差はありますが、私から見ればどちらもどんぐりの背比べ、とりあえずできるだけ平等にどんどんとやらせてみようかと思います。
さっそく、開胸とポンプオンまで特訓です。正中切開が少ないので、正中切開の時はできるだけやらせるしかありません。
来週は内胸剥離のさわりだけでもと考えています。
静脈瘤のラジオ波も早速やらせてみましたが、やはりエコーが使えない、、、、、頑張れ。
1-2ヶ月したら外来ごと、まるい投げしたいところです。

僕はこれから外科学会行ってまいります。
お留守番がいて、安心なのか、心配なのか、、、複雑。