あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

面目保たれた

2015-05-30 18:36:50 | Weblog
今日は子どもの運動会、天気良すぎて、逆にまいった。まー、日陰は寒いくらいなのだが、この地方の気候はすばらしい。
午後は患者会での講演です。毎度毎度のお話でありますが、少しでも患者さんが増えると助かります。
帰ってきたら、うれしいことに、昨日の解離の婆様、ごはんしっかり食べてトイレまで歩いているじゃないの、半身麻痺というふれこみで来た症例だけあって、出血で再開胸までしてしまったが、これでチャラとは言いませんが、ほんとによかった。
大学病院からの初めての紹介であり、病院関連のVIPということで面目保たれた。この方を助けられなかったら、私、この地域で心臓外科やっている意味なしね。

ガンバ

2015-05-29 17:37:25 | Weblog
昨日は午前中に足のバイパス一本つねげて、午後からは若い先生とコメディカルとでwet laboをやりまして、AVR、MVR含め、心臓の解剖についていろいろと勉強しました。
反省会と称して夕飯を食べてたら、解離の搬送あり、宴もたけなわでしたので、そのままみんなで病院に戻って緊急手術となりました。
今回は珍しく、大学病院からのご紹介、それにちょっとVIP、malperfusionによる半身麻痺あり、いろいろなプレッシャーの中、手術開始です。
いつも通りに冷やして、中枢の断端形成、ARありましたので交連のつり上げ、末梢はentryを超えて、麻痺が出てますので腕頭まで置換へ
腕頭の吻合部末梢側の外膜が膨らんで、出血が止まらんかったので、久々に脂肪付人工血管ラッピングしたら一発です。
あとは、脱血管抜いたら右房が裂けて裂けて、縫っても裂けて裂けて、結局、タコ様が止めてくれた、タコ様様であります。やはり80代後半の心臓はナメてはいけませんね、先日も99歳のfogarty、若い先生が暴走して解離させてた。
そんなこんなで、若い先生に閉胸は任せて、5時間ほどですんなり終了したかに思えたが、帰ってきたらドレーンからの出血が多いと。
あれだけ心嚢内は確認したので、まさかとは思うが、吻合部から出ることはあり得ないし、でも、右房のタコがはがれたか??
いろいろ考えても仕方ないので、とりあえずとっとと再開胸へ。若者たちによれば胸壁はしっかり確認したと言い張るので、私も心嚢内の出血を覚悟していたが、開けてみれば、何のことない、初歩的な出血、ワイヤーホールからぴゅーぴゅー吹いているではないか、、、。2針ほど縫って終了である。んー、信用ならん。とはいいつつ、私も先々週、MICSで胸壁からの出血で再開胸に付き合わせてしまったので、人のことは言えませんがね。
まー、なんでも経験ということで。こちらは患者さんに被害がこうむらないように常に監視しながら、でも任せるしかないのではある。若者たちよ、頑張れー、おかげでもう30時間以上寝てねー、おかしくなりそうだ。

やっちまった。

2015-05-26 17:53:14 | Weblog
ここのところ、毎週MICSを入れていて、順調にきているかと思ったら、ついに、再開胸やってしまった。
いわゆる胸壁の出血である、開けて血腫を除去するのに一苦労。バイタルは安定していたので8cmの傷は延長せずに、そっから血腫を搔き出しました。心嚢内からは出るわけないと思っていましたので、カメラを突っ込んで胸壁を観察すると、予想通り、心膜を釣るために開けたエンドクローズの穴からぽたっぽたっと垂れているではないか、、、、とほほ、電気メスでものの数分で止血、やれやれである。
開胸、閉胸の時に確認を怠ったのがいかん、この反省をもとに、穴をかける時と閉胸前の2回、カメラでしっかり確認することをルーチンにします。
前はやっていたのだけど、どうしても若手と一緒にやっていこうとすると、いろいろと時間がかかり、省いていけないところを省いてしまった。
反省です。

ただ、いいわけではないが、ご家族に聞いたら、以前の検査入院でも血が止まらなくて困ったエピソードがあったとのこと、、、、先に言ってよ、、、。

Morrow

2015-05-19 20:39:41 | Weblog
昨日はASRとHCMでAVRに左室心筋の切除しましたが、まー、HCMはおまけみたいなもんでしょうか。
12番のメスとかも用意してみたけど、結局はぞえ式(川副式ね)11番メスを目標の長さで固定して折って使うという方法、これが一番、長さを決めやすいし、深さが予測できるのね。
当然、伝導路は避けて左半分だけにして、深さは半分ぐらいで9mmぐらいね、一番怖いのは大きなseptalにあたるとstone heartになってしまうらしいが、LADの血流が全部stealされるってことね。それだけは怖いね、どうにもなんないわ。造影したらわかるんかな。

扁平胸郭

2015-05-16 10:35:38 | Weblog
先日のMICSは扁平胸郭で胸骨と背骨の間が7cmしかなくて、しかもアプローチした肋間が狭いのなんので、MAP+TAP+MAZEでしたが、内視鏡下ですので、左房の作業はあまり問題なかったのですが、右房が意外に大変だった。角度的にカメラは入らないし、狭くて直視もつらくて、TAPあんまり時間かけても仕方ないので、結局、開胸器をかけて少し広げて直視でTAPやりました。しめて5時間とそんなには長くなかったけど、えらい疲れた。

一個しくじった

2015-05-14 17:27:34 | Weblog
今日はEVARでしたが、局麻・穿刺といって紹介医に歌っている以上、よっぽどのriskがなければそうしてます。
最近はperclose 2本を斜めにクロスしてかけてますが、本日も一個かけ損ねて失敗しましたので全部で5本出してしまった。一本3万弱だから5本は痛いね、ただ、これで済むならね、海外では半分以上は穿刺だもんね。なんだかんだ左右のpercloseかけるのに20分ぐらいかかってしまて、手術時間は合計100分、両側とも18FRでしたがperclose もピタッと止まって止血時間0分、いいね、今日は決まった。
なんとかコレ広めたいけどね、でも若い先生の血管を縫うチャンスが減るのではといわれて、確かにそれもそうだなと。しかし、縫い方はもちろんだけど、これからはpercloseの使い方を覚えた方が生きてくうえで役に立つ気がする。

補助輪

2015-05-14 12:53:44 | Weblog
うー、朝起きると、足腰が固まっている。
先週末は子供の自転車の補助輪を外しまして、練習におつきあい。
ここは父親の役目でしょか、一日かけてなんとか乗れるようにはなったものの、まだまだ公道を一人で走るレベルではありません。
中腰で押さえながら変な体勢で走ったためか、おかげでこっちは2日後ぐらいから、最近調子よかった股関節がいたーい、のである。
山登れなくなっちゃうわ、今月、子供連れていくぞー、途中、おんぶの可能性大。

高みの見物

2015-05-12 19:26:47 | Weblog
静脈瘤はとりあえず、いまは手を洗わずに若い先生二人に任せて、外で見ているが、、、昨日も今日も結局、入室から30分たっても穿刺できず、、、自分でやればもう手術終了してる時間だわ、さすがに選手交代のお知らせ。
エコーの使い方がだめだわな、一発で決めないと、ほぼスパズムでどんどん当たらなくなって悪循環だわ、Aラインと一緒なのさ。
絶対はずさないつもりで一回目でぶっささないとね。
患者さんも時計みてて、手術は30分って言われたけど、まだかかるのかしらなんて言われて、まだ穿刺の段階なんだけど、、、、とほほ。
若者よ、頑張ってください。


AUI

2015-05-09 11:04:04 | Weblog
昨日のステントグラフトは、両側のCIAAでしたが、腹部の径が細くて、Yはサイズなし、、、ということでAIU(aorta uni iliac)としてFFbypassを追加する作戦で行きました。
対側は内腸骨、外腸骨ともにプラグで閉鎖です。
麻酔科の先生が優秀な方ですので、局所麻酔でやらせていただきました。こうした時はホント麻酔の先生いてくれて助かります。
人工血管の通り道は、静脈瘤で使っているTLA麻酔を応用です。
やはり局所麻酔はいいですね、こちらは手技中は神経使いますけど、術後の経過がねやはりいい。

あぶねー

2015-05-05 11:46:25 | Weblog
GWは家族で箱根行ってきたけど、なんか帰ってきたら、箱根火山の活動が急速に活発、夕方から立ち入り禁止みたいな。
あぶなかったー、寿命が7年延びるといわれる黒ゆで卵4つも食べちゃったけど、もう当分食べれないかもね。しかしもう一日いたら、もしかしたら寿命縮んでたかもしんね。黒ゆで卵お土産に20個買っといたから、みんなに配ったよー、貴重だよー。
一人で箱根の登山(宮ノ下-浅間山-小涌谷コース)してたけど、良かった。ホテルからの道のり含め往復3時間程度、今年の初登山ですので、ちょうど足慣らしに良い距離でした。しかし、朝6時出発がゆえ、誰ともすれ違わなかったし、頂上(804M)誰もいなかった。虫と蜂がすごくて5分足らずの滞在でとっとと下山、途中、千条の滝でマイナスイオンを浴びてきました。
やっぱり標高低いから虫とか多いのかな。いつもお世話になっている日本アルプスでは2000mレベルなので、虫とか飛んでねーもんな。やっぱり山はアルプスがいいね。
午後は彫刻の森美術館、20年ぶりぐらいに来たけど、当時と違って面白い、20代のころは彼女とデートで来ても、こういうのの良さが何にもわからんかったなー。