あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

教え上手

2013-01-31 18:19:31 | Weblog
本日は弁形成、自分自身でも、まだまだ7-8例の経験しかありませんので、いつも頭の中の手術ばかりで、本番は緊張します。

今日の方は、術前のTEEでAC、A1あたりでprolapseがあり、そこからの逆流と、P2-3のcleftあたりの逆流がありました。AC付近はA1が絡んでいれば人工腱索、ACだけなら寄せて終わり、cleftからの漏れは、単なる弁輪拡大と思われ、リングで良いかというイメージで手術に入りました。
開けてみれば、単純なACのprolapseのみであり、少し押し込んで左室側に戻してやるだけで、リークが止まりましたので、切れた腱索の附着部をP1の健常腱索の附着部に寄せる感じで、ぴたりと止まりました。ジャストサイズの32mmリングをつけて終了です。心房細動と心房粗動がありましたので、左心耳閉鎖と左右のクライオメイズを追加してSR復帰してくれ、何より。
指導の先生は弁形成に絶対的自信を持ているので、とりあえず、思うようにやってみろといった感じで、間違っていれば、理論を含め、しっかりと教えてくれ、ホントに教え上手であり、終わってみれば、遮断80分、ポンプ113分、手術190分と気持ちよく終了させていただきました。術後も2時間ほどで抜管となり、ホッとしております。

来週はCABG、MICS-MVP+ASD、左室形成術と3人となりましたが、その先はほとんど未定、、、、大丈夫かな。

リウマチ

2013-01-28 18:08:33 | Weblog
ウインターセミナーでは、たくさん飲んで、ちょっと滑って、たくさん温泉入りました。みな、発表もそこそこで、お仕事はお仕事で、楽しませていただきました。
発表はしょぼい演題ばかり、5つでありましたが、カラオケ大会で商品2つ、スキーのタイムトライアルで商品2つと計4つの商品をゲットしまして、当院、遊びに関しても優秀なスタッフが多いようであります。
来年もぜひ、コメディカルをつれて参加したいと思います。
来年は荒井先生のところらしいが、志賀高原とのことで、楽しみです。

さて、今週は弁膜症が2つ、本日は懐かしのリウマチであります。
私でも自分での執刀はおそらく数えるほどしかないかな、、、、今日の方は、弁輪近くまで石灰化も強くて、MACも疑われており、キューサーのレンタルとしましたが、結局必要はなく、ホッとしたところであります。しかし、弁も弁化組識もガチガチで、後尖もbasal choldaだけ残して切除しました、それでも23mmがギリギリであり、ちょっとひやっとしました。
10年ぐらい前ですが、今や京大の教授となった坂田先生がフェロートレーニングプログラムの講義で、最初のうちは弁置換の時には、後尖もしっかりとるべきだと、言っていたのを思い出しました。

TAPとMAZEも追加して、遮断109分、CPB150分、オペ230分とまずます、80代の婆様ですので、骨からの出血が止まらず、やや閉胸にもたつきましたが、無事終了です。
昼飯食べて、2時間ほどで抜管に至りました。ホント、目が覚めれば、とりあえず、あとは何とでもと思ってしまいます。

今週は、あとは僧帽弁形成のみ、うまくいくといいのですが。


秋田で

2013-01-23 09:59:02 | Weblog
さてこれから秋田のウインターセミナーに参加します。
ここ数年、一年おきぐらいに行かせていただいています。もう、あんまりスキーはやりませんが、ちょっと滑るだけで満足です。
今回は演題5個、総勢8人で行ってきますので、楽しみであります。

なまはげ会えるかな。

MICS勉強会

2013-01-20 10:48:41 | Weblog
昨日、東京でMICSの勉強会に参加してきました。
外科医、ME、麻酔科、各々の立場からMICSについての講演があり、現場の正直な意見が聞けて、なかなか勉強になりました。
ラーニングカーブのお話も少しありましたが、やはり最初の50例は体外循環時間が平均140分とのデータを見て、ちょっと安心。

当院もまだ始めて間もないところですので、いろいろなピットフォールやその対策などなどいろいろとためになり、さっそく、うちでも取り入れようということがたくさんありました。
みんないろいろ苦労してるんだということがわかった、うまくいけばすんなりいくけど、つまづくと、それなりに時間をかけてやるしかないとのこと。やはりそういう手術なのであす。

先週の腋窩AVRの方も1週間で退院されて、ものすごく喜ばれていて、やはり、患者さんの満足度はかなり高い手術と思われ、また、頑張ろうとおもうのである。

よかった

2013-01-20 10:37:38 | Weblog
先日は90歳の方のAAA手術がありまして、71mm、いつ破裂してもおかしくはないが、年齢的に、様子を見ても良いのではとやや逃げ腰のICでありましたが、やってほしいとのことで。
瘤自体はネックも十分あり、形は普通でしたが、何しろ、石灰化がすごい、中枢も末梢も、中枢は今回は普段使わないラバー付きで、末梢は噛めませんので、開けてからバルーンで軽く遮断しました。
10cmn小切開でしたが視野は十分で、中枢はほぼ外膜勝負みたいな感じでしたので、年齢もありinclusionはやめときました。
今回は久しぶりに血管を離断して、フェルトをまいて4-0SH1で丁寧に縫って、出血なし。末梢側は離断するのは危険ですので、いつも通り左右ともに総腸骨にinclusionで縫って、こちらも出血なし。
高齢者はIMA再建をすると決めていますので、最後にIMA再建して、各々ドップラーで確認して、150分ジャストにて手術終了です。
1時間で抜管、当日から経口、翌日から離床と、高齢者だからこそスパルタで行きました。経口摂取も排便もついてきて一安心です。

やっていいものか、どうか自分でも迷った方でしたが、患者さんに背中を押された形となりました。

静脈瘤

2013-01-20 10:15:45 | Weblog
これまでいた施設では静脈瘤のストリッピングはやっておらず、10数年前の研修医時代以来、ストリッピングなど忘れていましたが、こちらへきてそうはいかず、開心術で毎日忙しいならいざ知らず、ここの所、暇で毎日やることがありませんので、このままいくとクビなんてこともあるわけで、働かざる者食うべからず。
ということで、少し余裕も出てきましたので、小さな手術も取り組んでいこうと思いまして、まずは静脈瘤から、高位結紮や硬化療法は日帰りでやっていましたが、ストリッピングは前述のとおり、昨年の血管外科か何かの学会で、静脈瘤のセッションをのぞいてみたら、もう10年前とはずいぶん違うのね、やることはさして変わらないが、デバイスが違う。
取り合えず、先日、ちょうどお二方両側のストリッピング適応の方がおりましたので、最近の静脈瘤治療に精通しているお友達をお呼びして、2例続けてやって指導していただきました。
ホント私の研修医時代とはやり方が変わってビックリした、兎に角、傷がほとんど残らない。
1、局所膨潤麻酔(TLA)で血管を周囲の組織と剥離して、剥がしやすくする、エピ入りなので、止血の効果もあり。
2、内翻ストリッパーInvisi Gripで膝直下まで、傷は鼡径部の皮膚割線10mmのみでほとんどわからず。
3、膝下は基本的に神経損傷を避けるためストリッピングはやらないで、2mmの切開でVarady hookによるstab avulsionを行うというもので、縫合も必要なし。

患者さんも術後、何ともないとのことで、翌日退院も可能のようで、なかなかこれはよい方法です。
積極的にやっていこうと思います。

一息ついていたら、足の詰まった方が来られてまして、カテ室でfogartyとなり、この日は足ばかり5本ほどいじった日となりました。

クローズ

2013-01-16 14:58:02 | Weblog
おお、やはり月曜日は全国的な雪で、ゴルフ場もクローズとなりました。
仕方ないので、月曜日は丸一日、医師会の講演のスライド作りに当てましたが、それでもギリギリに仕上がったので、逆に良かったかもしれない。
ということで、昨日はスライドもって、地元の循環器内科の先生方に40分ほどMICSのお話をさせていただきました。
まだまだ症例は少ないうので、偉そうなことは言えませんが、少しでも宣伝となれば、幸であります。
これで、肩の荷が一つおりましたが、来週はウインターセミナーですので、このスライドも作らないといけません、しかもコメディカル含めて演題6題ありますので、大変であります。みんな勝手にやってくれるといいが。

明日はAAA、10cm切開で十分いけそうですが、高齢で石灰化が強いので、丁寧に行きます。

これで昨年4月から10例目のAAAとなりますから、ステントグラフトの施設申請がようやくできます。
これで、うちでもステントグラフトができるようになりそうです。
今現在、COPD-HOTの方で、ステントグラフトを待っていただいている方がいますので。


始まりました。

2013-01-13 22:51:08 | Weblog
2013年、今年も手術が始まりました。
今週は、AVR、腋窩AVR、MVR+TAP+MAZEの3例で、みんな順調に終了。
MVRの方は後尖の石灰化による短縮が原因と思われ、三角形の自己心膜でP2をワンピース再建しようと思って、きれいに自己心膜を剥がして0.6%グルタールアルデヒドにひたしておいたのに、開けてみれば両交連が少し癒合してまして、リウマチということで、MSではなかったので、形成も可能かと思いましたが、数年後にMSになってはアホやろ、ということで、年齢も生体弁で問題ない年齢でしたので、サクッとあきらめて弁置換としました。
また、今度、適度な症例があれば自己心膜のワンピース再建を考えてみたいと思う。

来週は末梢ばかり3人でありますが、ちょっと厄介なので慎重に挑みます。いつもですが。
それより医師会での講演があるのでスライド作りに、明け暮れています。30-40分ぐらい話せとのことで、大事な紹介元となる開業医の先生方が聞かれていきますので、適当な話はできません。今回ばかりは学会発表以上に、まじめにスライドを作らなきゃいけません。

でも明日はゴルフラウンドの予定です。
こちらはもう完全クローズですので、隣の県まで足を延ばすつもりでありますが、なんかそっちも雪~雨らしくて、、、ん-、、て感じです。
明日もスライド作りかも。

書初め

2013-01-04 19:04:58 | Weblog
もう久しく書初めなんかやっていませんが、今年は書きました、論文1本、1/1に投函してやったぜ、暮れに2本書こうと思っていたが、年末ぎりぎりにバイパス入ったので、一本がやっとでした。なんとか、週明けまでにもう一本書き上げてしまいたい、来週からまた手術が詰まっています。

ということで、明けましておめでとうございます。

今年はさびしい年越しになってしまいましたが、なんでも、私は前厄とのことで、ここの所ついていないし、せめて厄だけでも払っておかなければと思い、来週あたりに厄払いに行ってこようと思います。

まー、今年の抱負はなんでしょう、、、なんとかして、一緒に働いてくれる仲間を見つけることが、まず、第一かな。
あとは、もっと人生をちゃんと考えようかと、がむしゃらな生き方は、そろそろ改めようかと思っている年初めであります。