あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

自分でやってみてこそ

2013-07-29 19:34:48 | Weblog
今日は午前中に慢性解離の腸骨4分枝再建で、これはEVARできませんので手術に回ってきまして、ちゃんと離断してdouble barreleにして丁寧に吻合してきました。2期的に胸腹部の手術を行う予定ですので、中枢は人工血管を2cmほど折り返して吻合してきました。胸腹の時にどれだけ役立つかわからんけど。

午後は当院2例目となるEVARです、これまでfemoralのドアマンは何度も経験していますが、自分では経験なく、こちらの施設に来たら施設認定を取って自ら始めたいと思っていたところで、施設認定も取れ、指導医の先生が来てくれましたので、しばらく私も指導医をとれるようにオペレーターをさせていただけるようお願いいたしました。
ということで、本日初めてのEVARとなりますが、局所麻酔は当たり前ですが、両側ともに18Frですけど血管が良いのでpunctureでいくと指導医が決めておりまして、両側の開け閉めの時間を考えれば1時間は短縮され、うまくいけば一時間以内で終わってしまうのではないかと思います。
実際に自分で経験してEVARはすばらしいです、これまでEVAR否定的でしたが、局所麻酔で切開もせずこれでできるなら、、、。
ただ、カテ室はアウェーですので、勝手が何もわからない、透視の出し方から、撮影方法、造影剤の使い方、デバイスの名前、カテの種類、、などなど、、、とほほ。
思えば、fogartyなどではカテ室入ることあっても、お客さんですし、自分でカテやったのなんて、もう10年以上前、外科などを回っていたころに腹部の血管の造影をやらせてもらった程度で、治療となるとね。

しかし、ハイブリッドオペ室出来たら自分が主導で透視の手術を行っていくことになるのでしょうから、EVARを通じてカテーテルを改めて勉強させていただきます。

今年もなぜか7月は

2013-07-27 21:36:46 | Weblog
今月はなんやかんや言って、緊急もちらほら入ったこともあり、開心術10件、細かいのも入れれば、末梢血管5件の手術となり、なかなか充実した月となり、遠くから毎回来ていただいている支援の先生方には、ほんとに足を向けて眠れません。

昨年もなぜか7月は13件とかなりのペースでやっていましたが、何でしょう、8月はお盆休みで2週間ほど手術が止まってしまうため、前倒しで詰め込んでいるだけかもしれませんが、そういう時に限って、なぜか緊急が入る。
これぐらいのペースでやれれば、盆暮れ、学会などで休んだとしても年間150件ぐらいの手術になるのかと。
順調なうちは良いでしょうが、一例でも、ちょっとずっこけたりすると多分、一人では回せないのかも。プライベートで遊ぶ余裕もなくなってしまい、これはいけません。長続きはしないでしょう。


三尖弁も

2013-07-27 19:13:00 | Weblog
今週は後半に2例のMICSが続きました。今回は2例ともMRで、これまでTRがついているものは正中切開としていましたが、だいぶMICSにも慣れてきたこともあり、患者さん自らの希望もあって、TAPも一緒に行いました。
セミナーや研究会などではMICSでの右房操作はあまり、おすすめされておらず、あまり手を出してはいけないのかなと思っていましたが、指導医いわく、いつもやってるよ、特別なことは何もない、問題ないの一言でOKに。
当然、この場合、いつものように一本脱血というわけにはいかず、しかもちょうど、例の脱血管が販売停止になって、一例目で最後の一本でしたので、どっちにしても普通の脱血管では1本というわけにはいかず、だけど、首から入れるのはポリシーに反するわけでして、術野から邪魔にならない方法にて入れて、問題なし。これなら首から入れす必要全くないと感じました。
胸郭が狭くて右房が近かったこともありますが、TAPは何ら問題なくできまして、、、あれっと拍子抜けするぐらいでした。

また、お一方は若い女性ということもあり、femoralが細くて、両側の送血で挿入、コアテックをたっぷり振りかけてです。
あまり知られていませんが、MICSでのトラブルはやはり何より、大腿部のアクセストラブル、細い方や若い方は特に要注意とのこと、すぐにスパズムで術中下肢虚血で失うことも、、、、。そういうことみんなあんまり教えてくれないけど、そこが一番の注意点かと。
まー、問題なく良かった。

うーん、術前評価は大事

2013-07-25 23:21:38 | Weblog
本日MICS-MVPでしたが、私のアプローチが悪くて視野が悪かった。
前のほうで開胸しすぎたようで、AVRには最適、MVPには最低のアプローチで挑んでしまい、視野出しに苦労しました。せっかくのMICSなのに、、、M弁を正面からとらえることができずに、、、。
術前のTEEで前尖は問題なし後尖のP2病変のみで挑みましたが、P2を三角切除して、水テストで前尖があまり上がってこずにコアプテーションが浅くて、漏れており、どうしたもんかと思いましたが、そこはやはり経験豊富な指導医、術前のTEEでは前尖は問題なかったのだから、心拍動かでは問題ないはず、この時点で逸脱はないので、これ以上することは何もないと太鼓判を押されて、ポンプ下りてみたら見事に止まってた。
今の自分にここまでの判断ができるか?・
そもそも私の開胸の仕方が悪くて視野出しに苦労したせいなのだが、情けないばかりであり、反省です。

porcelain aorta

2013-07-22 18:30:57 | Weblog
本日は透析をやられている方の弁置換でした。
透析のASは恐ろしいということを、改めて知った症例です、半年前はEF44%あったのに、porcelainでrisk高いからと言って、逃げ回っていたら、先日、苦しくなってきたとのことで、半年ぶりに外来に来られたら、もうEF17%、MRmoderateにまでなってしまって、、、、。
とりあえず、やるしかないとのことで、早めの入院で、心カテやってもらったけど、予想通り、冠動脈病変なく、ウエッジがめちゃくちゃ高い、、、こりゃ普段の透析で引ききれてない、、、2というか、もう引けなくなってしまったのね。オペまでに、無理しないようにDW下げてもらって、手術に持っていきました。
送血は弓部の隙間で、遮断は一部、1/4周ぐらいの部分的な石灰化の部分があるので、そこで板に沿って併行に遮断です。
porcelainは、それなりに見てきましたが、何やっても脳梗塞起こすときは起こすし、起こさないときはおこさない、何やってもそんなに変わらないと考えていますので、飛び出したやわらかいものがなければ、やはりシンプルが一番。ただし、遮断の時はちょっとだけ頸動脈もブルドックかけてますけどね。頭だけにはいかせない。
大動脈切開がこれまた不思議なんですが、なぜか上行はPA側で、STJのレベルでは前面が石灰化がない場合が多いのよね。
だからだいたいが自然とJ切開になります。開けてから視野トリに必要な分だけ、石灰化を外します。
とうぜんSTJのあたりはまったく開かないので、いつものようには行きません、針も16mの小さな針で、結ぶのもノットプッシャーの活躍の場であります。弁は初めての登場ですが、現在ある弁の中で、こういった症例に最も適していると思われるMITROFLOWを選択しました。これはストラッドが柔らかいので、糸を結ぶときに押しても曲げても大丈夫、こうした症例では大動脈に結ぶ指が当たると、それだけで石灰化の強い大動脈壁は裂けてしまうので、大動脈壁というより生体弁の方に押し付けて糸を結ぶことができるのであります。いちおう海外では20年以上の実績がありますしね。もういっこの外巻きよりは、はるかに使い勝手が良いかと、ごめんなさい。
今日は逆行性心筋保護必須と思っていましたが、案の定、左の冠動脈孔からゴミがわいてきたのが見えて、あるんだなーと関心。

こうした症例に、みんながキューサーがいいよというので、キューサーを準備していましたが、本日も出番なしで、クラシカルな方法でこすって剥がす石灰化は外れてきました、いい層に入ればね、意外とするっとね取れます。
特に補強なく、フェルトだけで大動脈の出血もなく、ラッキーでした。まー、リークせずに血が出なければOK、TEEではリークなし。
あとは、目が覚めてくれるかどうか、祈るだけと思ったら、30分で目覚めて手足を動かしてくれました。
うーん、とりあえず、弁輪拡大とか上行置換とか、基部再建とかにならずに、普通に終わってよかったです。

透析症例に手を出し始めると、思わぬところで足をすくわれることが、多々あるので、まだ油断できないですが。
とりあえず、今週一例目、なんとかスタート。

裂けるのだけは

2013-07-22 18:20:58 | Weblog
先週は最後にAVR+MVP+TAPがありました、TAPがあるので経中隔で行きましたが、まず頭側に切り込み過ぎて、中隔を超えて、右房と左房が嘴状に開いてしまった。さらに、非常に組識の弱い方で、左房鉤をかけたら、中隔をはじめ左房の内膜が裂けて、ずたずたになり、ちょっと焦りました。やはり、糸で中隔にステイをかける方が無難かな、原法は確か、ステイをかけるはずだった。
それでも何とか、修復に修復を重ねて、自己の組成のみ、補てんはせずに修復、3弁終えて、2時間ほどで無事抜管です。
頭側へ行き過ぎたため、今回は洞結節動脈はちょんぎってません、房室解離となりましたが、本日は1度ブロックまで改善してます。
右側左房で左房が裂けてくのは慣れていますので、何とも感じませんが、経中隔で中隔がずたずたになったのは、これで2回目かな。あとは右房切開が裂けて、右室まで裂けたこともあったな-、いろいろあるな。
まだCSは破ってないけど、、、、話はよく聞く。


ひー、ちょっと限界

2013-07-18 20:27:18 | Weblog
本日、Varixが2例、外科の先生に手伝っていただきました。一例目は40mm近い瘤になっており、生き物のように動いていて不気味でした。さすがに高位結紮とはいかず、ストリッピングしてきました。
2例目は5-6年前の高位結紮の再発です、少し前に血栓性静脈炎で外来に来られまして、炎症が治まったので、治療となりました。エコーからして、どうもDodd-IPVの逆流で側枝を伝って下腿まで逆流しているようですので、IPVを結紮切除しまして、硬化療法3か所ほどやりました。

本日は術後にICが二人ほど、待ってまして、1人は週明けにやる透析AS+MRの方ですが、半年前に手術勧めた時はまだEF40%以上あったのに、今回苦しくなってきたらEF17%、しかもMR2-3度になって、透析困難なのか溢水気味です。
少し早めに入院して、透析でしぼってもらおうと思っていますが、もう手術しないと、しぼれないのかもしれない。
しかも、procelain aortaでバルサルバまでガチガチのパターンです。
もう一方は、本日のカテで生まれた3枝 LAD99、CX99、RCA100ですので帰せません、来週どっかでやりますが、足も詰まってて、足も一緒にやらないと、内胸が使えない、なぜなら足は今、内胸のコラテで生きているのだから。
来週は透析のAS+MR含め、すでにMICS2例入っていますので、大変。

なんか、来週、心臓4件です、わーい、こういうのを目指してる。
でも全部、重たい、どうしよう、どっかでこっちもやられるかもしれない。

でも、来月は夏休み取るから、2週間ぐらい手術なし、その分、今月、手術ガンバるのだ。

いろいろな手配と指示、資料集めだけで、もうパニック、術後の患者さん、ほったらかし、いつの間にか退院してる。

とりあえず、明日はAVR+MVP+TAPが入っている、もう、本日は限界、この辺で帰って英気を養おう。

どっと疲れる

2013-07-17 18:23:51 | Weblog
あー本日も、外来2時間半待ちと患者さんに嫌味いわれながら、こっちは朝の7時から6時間ぶっ続けで仕事してんだ、あなた、手術してもう何年もたって何ともないんだから、だったら他所にかかったらという勇気もなく、昼飯をカップラーメンで胃袋に流し込み、午後の病棟と手術室とカンファレンスを2つ、外来患者の返信6通書いてたら、病棟の患者さん見ている暇なく5時を過ぎて、日勤NSさんや薬剤師さんたちから、指示がないと電話の嵐であります、まだ患者さん見れてないし、検査結果すらも見れてないんだよ、こっちはとは言えずに、もう少しで、もう少しで病棟行くからと答えて、はや1時間経過である。
みなさんごめんなさい。

早くコーディネーター業務起動してほしい、今の事務さんも優秀であり、自分の仕事の片手間で、私のわがままに答えてくれて、望んでいることの半分ぐらいはなんとか、やっていただいているかもしれないが。またまだ本質に入り込んできてもらえてない。

いつになるのだろう、医療秘書も一年要望してようやくである。

また、酒の力を借りて、訴えるか。
とにかく、見学行かなきゃ、コーディネーターと、ハイブリッド手術室。



ひさびさの登山?ハイキング?

2013-07-14 18:22:50 | Weblog
今日は数年ぶりに山に登ってきました。とはいっても片道2時間程度でハイキングといわれてしまうかもしれませんが、標高は2000mなのでそれなり、上は寒くてTシャツで登り始めましたが、一枚はおっても汗で少し寒かった。
頂上では連れて行ってくれた、NSさんがコンロで、フリーズドライのドライカレーとカルボナーラ、それにホタテとアスパラのばたー炒め、エビとニンニクのオリーブ炒めをはじめとして、おにぎり、サラダ、パンなどなど盛りだくさんのランチを食べさせてくれて、山の上でフルコースいただきました。もちろん近くのホテルで生ビールと一緒にいただきました。
その後は頂上を30分ほど散策して下山、下りは足がプルプルでつらかった。
久しぶりでしたが、また山の素晴らしさを満喫、今年ももう2-3回登れたらと思います。
富士山はこれまで何度も登ってますが世界遺産になりましたので、もう当面いけませんね。渋滞だもんね。

ほっと

2013-07-11 22:51:00 | Weblog
昔学生のころ、東北に旅行行ったときに、ほっとゆだという温泉付き駅に寄ったのを思い出した。わんこそば食べたから岩手だったかな。
先週のお若いOPCABの方は、本日、冠動脈CTとってBITA,GEAの4か所ともpatentでホッとしました。GEAも悪くないですね、取れる助手がいればの話だけど。ホント、バイパスは流れているのが確認できるまで、頭から離れません、特に若い方なんかの時は。

ペースメーカーリードのアレルギー&感染のかたも、先日、VAC終了して創部を縫合、今のところ問題なさそうで、こちらもホット一息。

外科医をやっている限り、日々こういったストレスからは逃れられないのね。

ちょっと今週は疲れ気味です。
今日はサウナとマッサージに行ってきました。

そういえば緊急で今週も歯医者さんの予約ぶっちしてしまったな。はー、やれやれ。

今週は同級生が大活躍

2013-07-11 17:57:51 | Weblog
今週はUAPと解離ときまして、AVR+CABG,UAP,解離、varix、OPCABとうまい具合に毎日一件の手術となりました。
2件の緊急ともに、ひょんなことから初対面の先生方にお手伝いいただくことになりまして、偶然か否か、聞けばお二人とも私と卒業同期であり、さらにさらに、一人は見学できてたまたま、もう一人は友達の友達ということで、まったく違う経路でお手伝いに来ていただいたのですが、何と、二人とも同じ大学で同級生だったということが判明、うーんなんという偶然、不思議。
UAPの方はOPCABで3本つないで3時間半とすんなりいきましたが、IABP入っていても、麻酔の導入でややショックになりVT、やはりLMT90%は恐ろしいのであります。すでに酵素が上がっていたこともあり、術後の立ち上がりはスローです、2日目に入りようやくノルアドが切れて、IABPウイニングにかかりました。動きたくてうずうずされているので、明日抜けるといいが。

解離の方はうーん、3回目の動脈の手術です、結合織異常でもあるのか。
腹部は人工血管ですので、上行からの解離がそこで止まって、内膜のフラップとなり、足の虚血で発症し救急搬送されました。
たまたま、外来中でして、救急担当の先生から相談、あらら、すぐに外来終わらせて、準備へ、とはいっても一人だと結局、IC,指示だし、麻酔などなど、もろもろ診断から皮切まで3時間あまり、、、破裂だと厳しいね。
足の虚血がありますので上下の2本の送血がベターかと、しかし、右鎖骨窩は割れてるし、一人で腋窩も出すのは、、、、。
TEEよく見れば上行でも一部割れていない部分があり、送血できそうでしたので、TEEガイド下でガイドワイヤー先行のパンクチャーにて上行から下行に向けて送血管を入れてみました。意外と簡単、今後は可能なら全部これでいいかも、、、真腔送血だし、心尖部送血よりかなり落ち着いてできる。そういえば大概、上行の左サイドは割れてないことが多い気がする。これはいい。
ということで、とりあえず夕方、外科の先生と始めてちょうど心停止となったところで、お友達の後輩、助っ人登場です。
同学年とのことで、向こうもそれなり、あまり多くを説明せずとも、確認だけといった感じで、A弁形成、上行置換、エントリーは切除しているが、いちおうウルイなく、保険として、分枝管を延長して外腸骨動脈へバイパスをおいてきました。幸、出血はなく、素直に閉胸、午前様にはならずに5時間半で終了、まだ、夕飯ぐらい食えるかと、終わって一杯飲みに行って、改めて自己紹介しあってたら午前様に、、、。
生命力の強い方で、術後から尿量が滝のように出まして、翌朝無事抜管です。足も腸も今のところは大丈夫そうです。

今週は同級生に助けられた週であった。


今週末は、子守、登山、ゴルフとプライベートも忙しいので、なんとか、みんな元気になってもらわないといけません。

いよいよ

2013-07-07 05:11:45 | Weblog
先日、TAVIの製造販売認証がおりたようで、いよいよです。
来週の学会で正式な施設基準が出されるものと思われます。
これまで噂されていた施設基準とさほど変わらないようですが、おおよそ50施設前後、一都道府県一施設といった程度でしょうか。
うちもリニューアルでハイブリッド手術室を作ることが決まっていますが、現在はとても基準を通過するのは難しそう。
ます、心臓血管外科の専門医3名の時点で、当たり前だがつまずくわけで。
その他、PCI200件、AVR20件、ステントグラフト10件、TEE200件などなど、いろいろありますが。
施設基準をとれても、実際に施行するにはこれまた大きな壁が、まず、10例程度TAVI適応症例を集めてからとのことで、しかも、なぜか透析やDCM、大動脈に石灰化が強い症例などは除外、、、ということで、手術ができないようなハイリスクナ症例こそTAVIかと思いきや、全く逆なのね。なんでだろ、とりあえず、初期成績をおとしなくないからなのか、しかし、そんな中で適応となってくる症例って、いったいどんな症例だ。ほんとにその基準って守られるのだろうか。誰が監視するんだ。
その辺のことも踏まえて、来週の施設基準の発表が楽しみです。

よっしゃー通過

2013-07-05 18:29:43 | Weblog
今日は若年者のOPCAB、私とさして年が変わらん、恐ろしい世の中になったもんじゃ。
いちおう動脈使った方がいいかなとのことで、BITA+GEAで4か所つないできました。
GEAは久しぶりですが、意外といいね。昔はただただ、取るのに時間かかって面倒なグラフトと思っていたが、BITAと同時に取ってもらえば時間短縮、3本とって一時間ぐらいならいいかも、でも一人でGEA取れる方が一緒でないとだめだけど。
ホント、人がいればね、radialでもGEAでもいいんだけど、まー、BITAで左領域カバーしていれば、後はSVGだろうが、そんなに大きな問題ではない気がする。

ということで、手術終わって医局戻ると、胸部外科から葉書が一枚、なんかずいぶん前に投稿して、忘れていた論文が通りました。わーい、たいした内容ではないものの、うれしいです。

もう一本といいたいところだが、今年はもうやめとこう。

チタン

2013-07-04 23:34:03 | Weblog
2カ月ほど前に手術した方が、術後の微熱が下がらずに内科で入院して全身検索されたが、血液培養も陰性続きで原因が分からずじまいでしたが、先日、心窩部が腫れてきたとのことで来院、2ヶ月たってようやく熱の原因が顔を出してきました。
右房に置いたリードでしたが、リードに拍動と抵抗を感じたので術後は皮下で離断して残してきてていた方です。内科の先生方のカンファレンスで話題になっていて、WBCは上昇せず、CRPだけが1桁でくすぶっている様な経過でしたので、感染ではなくアレルギーの疑いも否定できないとの意見が出ました。
もう一度、ご本人にしつこく確認したところ、指輪でかぶれる、若い時に掌蹠膿疱症の既往あり、その際に入れ歯の金属が原因かもしれないと言われたことがあると。
早速、切開してリードを抜去、あまり膿とかはたまっておらず、炎症により瘢痕化した脂肪組織が主であり、培養とともに、リードの成分のパッチテストも行ったところ、チタンで皮膚炎あり、ただ、培養から黄色ブドウ球菌も出ており、両方なのかと。
そのままVAC開始して、熱も下がり、CRPも陰性化してきました。

こんなことってあるのですね、初めての経験ですが、パーマネントであるのだからテンポラリーでもあり得るわけで。

2ヶ月間、患者さんも私も熱の原因に苦しまされました。

宣伝かねて

2013-07-01 21:04:43 | Weblog
最近、ちらほらと患者さん自らMICSを希望される方が出てきました。手術のICする前からMICSでできるなら手術受けるというような。
MICSを始めて9カ月余りですが、周囲に少しは浸透してきたのでしょうか。
ありがたいことです。

まだまだとても、私ひとりでやる技量はなく、指導の先生だのみでありますが、どんどんと症例を増やしてMICSを病院の売りにしていきたいです。

うちの病院のグループでは患者さんの集まりがあり、周囲に支部が40-50あります。
ちょっと前に、近くの支部総会でMICSなどのお話をさせていただきましたが、可能ならば、全部回って宣伝したいものです。
しかし、50となると1年で回るには週一、、無理だね、せいぜい月1-2回でしょうね、それでも、地道に宣伝するのが大事。
もちろん、地域の開業医の先生方にも機会があれば、どんどん、知っていただけるように努力したいです。

また、ようやく当院でもステントグラフトの施設認定がおりまして、先日第一例目が行われました。こちらも、頑張って行こうと思います。