あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

David

2014-11-11 08:51:47 | Weblog
基部再建なんていうのは年に1-2例といったところで、なかなか自己弁温存などは手出しできないと思っていますが、先日、倉敷の小宮先生の講義とウェットラボを経験させていただき、大変勉強になりました。
現在は造影CTと3Dエコーで術前にかなりのことが予測でき、手術成績にも影響してくるとのことで、感でやっていた時代とは変わってきたとのこと。
まだまだ自分ではベントールさえ数例の経験、やるなら小宮先生お呼びして見せていただくという感じであります。
自分にはとても無理な術式でありますが、その新しいことに対する貪欲な精神を学びました。地方の小さな病院にいるとどうしても自分の限界を決めてしまいがちで反省です。

PEVAR

2014-11-09 16:02:34 | Weblog
先週のEVARはネックの蛇行が激しく。これは無理かなと思いましたが業者がわかGOサインでまして、カテ操作はやはり大変ですし、びくびくしながら進めましたが、大きな問題なく終了、穿刺部位もpercloseで一発止血、圧迫する必要もなく止血され、今回から止血用のパッチ使用しようと思い準備していましたが必要なし。PEVAR進めていきます。

EVAR後破裂

2014-11-03 11:12:32 | Weblog
昨日は病院対抗のソフトボール大会、息子を連れて張り切って言ったはいいが、開会式も終わらぬうちにAAA破裂の連絡。
仕方ないので一緒に行っていた研修医1年目もつれて病院へ
久々だなーと思っていたら、今日は救急当番日とのこと、しかもCT見たらステントグラフト入ってる。
他院で3年ぐらい前に入れたとのことで、当時より2cmほど大きくなって9cm、腹痛あり、明らかに漏れてないけど、周りがケバケバしており、切迫破裂と診断して内科の先生前立に緊急手術へ。
入ってたものがゼニスだったんで、バーブ外すのになかなか苦労しました。
取り合えず、腎動脈の上でも遮断できないと思われ、素直に左開胸して用手的に下行を剥離して遮断鉗子を挿入しとく、それからお腹開けてみましたが、出血は後腹膜に収まっており、さほどでもない、これはステントグラフトの御陰なのか。
落ち着いて末梢クランプして、下行クランプして、開けてみたら、type2endleakあり、その周囲から外膜に出血あり、明らかなtype1はなし、ということでステントグラフト引っこ抜きにかかりましたが、末梢はそのまま抜いたら、きれいに内膜も抜けて、結果的には末梢の内膜のあるとこまで追っかけて吻合することに。中枢は確かバーブ外すデバイスが存在した気がしたが、当然間に合うわけなく、注射器突っ込んで外すのも考えたが、結果的には無理やり曲がりペアンで引っこ抜く羽目に、血管損傷心配しましたが大丈夫で無事に終了。
途中、バーブのとこだけ残そうかとも思いましたがね。
感染でなければ中枢も、末梢も残してもいいのかもしれないが、なんかいい方法あるのかね。
予定ならまだしもね。