日々是好舌

青柳新太郎のブログです。
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一月の俳句色紙を書きました

2018年12月25日 19時40分30秒 | 日記

凍てる夜の添寝の犬を慈しむ
(よみ)いてるよのそいねのいぬをいつくしむ
愛妻とは長いこと同衾したことはありませんが、愛犬のジョン・万次郎は寒い夜は布団に潜り込んできたので一緒に寝てました。犬の心拍数は人間より早いので少し離れて眠りました。


網走や罪滅ぼしの甲羅酒
(よみ)あばしりやつみほろぼしのこうらざけ
網走刑務所へ収監されたわけではなく観光に行きました。吉村昭氏の小説「破獄」に描かれた独房も見てきました。その晩は高倉健の「網走番外地」を唄いつつ来し方の悪行を懺悔し、罪滅ぼしに毛蟹の甲羅酒を飲みました。


忘るまじ土方飯場の雑煮餅
(よみ)わするまじどかたはんばのぞうにもち
飯場は、今では作業員宿舎といいます。法令用語では寄宿舎です。私が建設業界に身を投じた五〇年以上も前にはプレハブ建ての簡単な造りの建物で大勢の労務者が雑魚寝してました。飯炊きの婆さんが作る食事は美味しくて、酒は甕入りの焼酎が据えてありました。


二の重の鯛の骨湯も啜りけり
(よみ)にのじゅうのたいのこつゆもすすりけり
おせちの重箱の上から二つ目は鯛や海老や鰤の焼き物などが詰められている。その鯛を食い散らかした後の骨まで「こつゆ」にして飲んだといういじましい一句です。


黒髪に挿して婀娜なり紅つばき
(よみ)くろかみにさしてあだなりべにつばき
今は亡き歌手の日野てる子さんはハイビスカスの花だったが赤い椿の花だったらどうだろうかと想像してみた。婀娜とは、女性の色っぽくなまめかしいさまをいう。
コメント
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