杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ミクロ・アドベンチャー

2016年04月18日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2014年製作 オランダ 101分

引っ込み思案な男の子ヨハネス。仕事で忙しい父と、全く遊んでくれない姉との3人暮らし。そんなある夜、物音がした台所に行ってみると、なんと手のひらに収まるほどの小人が物陰に隠れていた。ウィプララと名乗るその小人は、台所にぽっかりと開いた穴の奥にある、魔法の国からやって来たという。ヨハネスは、家族に内緒でウィプララの面倒を見るが、ある日、家族で出かけたレストランでトラブルに巻き込まれ、ウィプララの存在が見つかってしまう。さらに、ヨハネスたちはウィプララの不思議な魔法によって、体が見る見るうちに小さくなってしまい…。


ミクロ化した家族の冒険を描いたファンタジーアドベンチャー作品で、原作はオランダの児童文学作家、アニー・M・G・シュミットです。

ヨハネスはお父さんとお姉ちゃんの三人暮らし。亡くなったお母さんのことを話すと悲しくなるからとお父さんの前でお母さんの話はしないってお姉ちゃんに約束させられていますが、それってけっこう辛いよね。

ある夜、ヨハネスは小人(妖精ではないらしい)のウィプララと出会います。彼が魔法を使うと七色の眩しい光線が炸裂しますが、この魔法が失敗ばかり。猫やクモやお父さんの親友のアーサーをカチカチに固めてしまい、元に戻すことが出来なくなります。
でも食べ物だけはうまくご馳走(子供にとってと言う意味でね)に変えることができたのですが、これが原因で一家は窮地に立たされます。警察沙汰になりたくないというお父さんのリクエストで魔法を使ったところ、一家もウィプララと同じサイズになっちゃうの。

元に戻るには、正しく魔法が使える他のウィプララを探さなければならず、何とか家に帰ろうとする一家ですが、中国人の店で腕白坊主に追いかけられ、玩具のリモコン自動車で逃げ出して町を疾走したり、怪我をしたお父さんを病院に連れて行ったり、鳩の背中に乗ったりと思わぬ冒険が待っていました。
町で一番高い屋根に飾られていたアトラス像がウィプララの魔法が当たって動けるようになった時、ヨハネスのした質問に「思考より行動」だと答えます。これを聞いたウィプララは自信と勇気を取り戻すのです。

一家を元のサイズに戻すことができたウィプララは、アーサーや猫もちゃんと戻すことができました
実は彼は自分の国の魔法の試験でパニクり、皆を固めてしまって逃げてきたのです。でもちゃんと魔法が使えるようになったので、皆を元に戻すために自分の国へ帰っていきます。

ヨハネスもウィプララも自分に自信が持てずにいたけれど、この冒険を通して成長します。
妻を喪った痛みを仕事することで紛らわせていただろうお父さんも、子供たちとちゃんと向き合って絆も強くなったようです。

大きな石像にされてしまったアーサーですが、お蔭で本が売れたり、好意を寄せていた婦人をうまくいったりしたから、ま、いっか~~

オランダの映画はあまり観たことがないし、原作も未読です。ヨハネスやウィプララに一番影響を与えたのがアトラス(ギリシャ神話の神で両腕と頭で天の蒼穹を支えています。)の言葉というのも興味深いです。父親じゃないんだ~~



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