2016年6月10日公開 アメリカ 111分
02年、ロサンゼルス。殺人事件発生の報を受け現場に駆けつけたFBI捜査官レイ(キウェテル・イジョフォー)は、被害者が仕事上のパートナーで親友でもある検察局捜査官ジェス(ジュリア・ロバーツ)の娘キャロリンと知り驚愕する。捜査に乗り出したレイとエリート検事補クレア(ニコール・キッドマン)はやがて容疑者を特定するが、FBI内部の事情により、真相は闇に葬られてしまう。それから13年後、事態は急展開を迎え、驚きの真実が浮かび上がる。
第82回アカデミー外国語映画賞を受賞した2009年のアルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」のハリウッドリメイクです。
9.11同時多発テロが発生した直後で、新たなテロを防ぐため結成された『テロ対策合同捜査班』に招集されたFBI捜査官のレイとジェスですが、捜査班のピクニックにジェスの娘が参加して犯人に狙われてしまったのね
捜査で浮かび上がった容疑者のマージンはテロリストに関する情報を横流しする「情報屋」だったことから、テロ対策を最優先と考えるモラレス(アルフレッド・モリーナ)ら上層部がマージンが事件に関与していると知りながら「証拠不十分」として釈放してしまうの。
これに憤慨したレイはFBIを辞め、独自にマージンを追います。そして遂に見つけだして、クレアやジェスに協力を仰ぐのですが、何故かジェスは「人違いだ」と消極的。その理由がわかる山場はまさに急展開です。
そうだよね~~。愛娘を殺された母親が泣き寝入りするわけないよねマージンが釈放された時、レイはジェスに「俺たちで奴を殺そう」と持ち掛けますが、彼女は「殺してしまっては彼を楽にするだけだ」と反対しました。その真意を汲めば、彼女の行為は確かに効果的な復讐と言えるかもですが、同時に彼女自身も苦しむ行為だったのです。それを知ったレイはある決断をします。そして「真実」を知ったクレアもまた・・・。題名はレイ・ジェス・クレアの選択を示すものでもあったのね。
役とはいえ、娘を喪い相応に老いた容姿のジュリアと、第一線で活躍する検事役のニコールの年齢を感じさせない美貌の対比も見どころかも。この二人、同年齢だと知ってまさに驚愕です
レイとクレアは互いに惹かれあっていましたが、この事件が影を落としてしまっています。クレアの結婚相手はマージンを情報屋に使っていた上司でしたが、当然のごとく夫婦仲は冷え切っているようで・・・でも「秘密」を抱えて生きることを選択したレイとクレアが結ばれることはきっとこの先もないのでは?