杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ミスター・アーサー(2011)

2016年04月01日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2016年3月9日 ミッドナイトアートシアター放送

大富豪の御曹司アーサー(ラッセル・ブランドン)は、毎日気楽なバカ騒ぎを繰り返し、まともに働くこともせず、乳母のホブソン(ヘレン・ミレン)に身の回りの面倒を任せきり。
この息子に次期社長を任せるのは無理と踏んだ現社長の母親(ジェラルディン・ジェームス)は、アーサーにしっかり者の社長令嬢スーザン(ジェニファー・ガーナ―)との結婚を命じる。政略結婚に気が進まないアーサーだが、拒否すれば財産を相続させないと脅され、仕方なく同意。ところある日、街で出会ったナオミ(グレタ・ガーウィグ)に一目惚れしてしまい・・・。


1981年版のリメイクだそう。
深夜放送の枠だったので録画で視聴しましたが、題名の「アーサー」から中世騎士物内容は知らずに観たので最初は「何?このバカ息子は??」状態。甘やかされて育った常識知らずのお坊ちゃんのアーサーに同情する気持ちはさらさら無かったのに、途中からなんだか純真な青年に見えてきたから不思議。

アーサーの恋のお相手が貧しい庶民の女の子(もぐりの観光ガイド)というのはベタな気もしますが、スーザンは完全肉食系女子でその計算高さや高飛車な態度とは好対照で、アーサーがナオミを選ぶのもむべなるかなと思わせてくれます。ちなみにスーザンの父親も会社乗っ取りを企みアーサーを脅してくるのですが、そのやり方はかなり強引。スーザンはその血を引いてるわけですからねぇ
バッドマンモービルを乗り回したり、彼女とのデートにグランドセントラル駅を貸し切ってオリジナルペッツ(これって嬉しいものなのかは理解できなかったけど)をプレゼントしたりは、さすが大富豪のボンボン

乳母役がヘレン・ミレンだってのが一番の拾いものでしたもしかしたら彼女の名前があったので録画したのかも
本当はホブソンが叱るべきところは叱ってちゃんと躾をしていたらこんなおバカちゃんには育たなかったと思うのですが、忙しい母親に顧みられずに育ったアーサーを不憫に思うあまり甘やかしてしまった気持ちもなんかわかるぞ~

ホブソンはアーサーに従属しているわけじゃなく、かなり辛辣だし、際どい下ネタも連発します。このギャップが妙にはまるというか楽しいのねそしてアーサーの恋模様よりホブソンとの掛け合いの方が面白く感じたというこの人がいたから作品が締まった気がします。
病床のホブソンがダースベイダーの面を被ってる図なんてもう最高!
そして甲斐甲斐しく看病するアーサーにも変化が。

スーザンと婚約していることがバレてナオミに振られ、ホブソンも亡くしてしまったアーサーですが、結婚式当日、パンツ一丁だけになり逃げだしてナオミの元へ向かいます
でもね~そこでハッピーエンドとなったら彼は変われない。再度振られて、やっと本気で自分を変えようと自立支援の会などにも参加するようになるんですね~

ま、最後はスーザン父子の腹黒さに気付いた母親も折れてアーサーとナオミはめでたしな結末を迎えるのですが

ラジ―賞にノミネートされたそうですが、そこまでお下劣な作品ではなかったような

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