杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

神様のカルテ

2014年04月25日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2011年8月27日公開 128分

一止(櫻井翔)は、大勢の患者に24時間365日対応している「本庄病院」の内科医。山岳写真家の妻・ハルこと榛名(宮あおい)と、風変わりな面々ばかりが集まるアパート「御嶽荘」で暮らしている。慢性的に医師が不足している病院では日中の診察はもちろん、夜間の緊急外来で専門外の患者を担当することも多く、一止は自宅に帰れないこともしばしば。遂には初めての結婚記念日まで忘れる失態をおかしてしまうが、ハルは何事にも一生懸命な夫を愛し、温かく受け止めていた。
ある時、一止は恩師である貫田(柄本明)や同僚の外科医・砂山(要潤)の勧めもあり、母校の信濃医大に研修に行くことになった。大学病院で最先端の医療を学び、様々な症例について研究し、自分の力をより多くの命を救うために使うことができるという事実に改めて気づかされる一止。ただ、実際の現場では、痛みを訴える末期ガンの患者に有効な手を打つこともできず、死にゆく患者に心臓マッサージをし続けることしかできないような時もあるのだ。しかし、自分が大学病院ではなく「本庄病院」にいるからこそ、救うことができる患者もいる。自分が医師としてこれから進むべき道について、一止は深く思い悩むようになる。
そんな中、大学病院で匙を投げられたという末期ガンの患者・安曇(加賀まりこ)が一止を訪ねてやってきた。彼女のために自分に何かできることはあるのか。悩みながらも治療にあたることになった一止は、医師として、人間として“人を救う”ことの難しさに直面し、迷い、苦しみながらも前を向こうとするのだが…。(日テレHPより)


「2」が公開されてるし、旧作借り放題で何となく選んだのだけれど、しまった~!これ先月地上波で放送されてんじゃんま、いっか~~実質0円だし

ピュアな主人公の一生懸命さが伝わってくるのだけど、どことなくお伽噺めいた印象が拭えませんでした。
キャラ作りなのでしょうけれど、一止のぼそぼそ喋りは音量絞ってると何を言ってるのかわからずボリューム上げてしまったぞアパートの面々も妻のハルも原作知らないので最初はどういう人間関係なのかと面喰いました。少しくらいは説明入れといて欲しかったかも
互いにニックネームで呼び合う関係や文豪をまねた口調や表現などは昭和初期の学生のよう
まぁ、学生時代から同じアパートで暮らしている設定なので時が止まった感じも「あり」かも
<学士>(岡田義徳)が自分の夢と決別し老いた母と暮らすために郷里に帰るという場面では、残る<男爵>(原田泰造)たちの「はなむけ」の桜や一止のエールが印象深かったです。
ハルとの関係も穏やかな陽だまりのようで和みます。(気持ちがささくれている時に観ちゃうと「けっ!」と思っちゃうかもですが

周囲からは夢を叶えたと見られる一止ですが、現場の医師としての自分と、より多くの新しい治療法や先進医学への探求心の狭間で揺れたりもします。治療法のない末期にある患者と向き合い、苦悩しながらも寄り添おうとする彼の方が、患者を研究対象としてしか見ない医局の医師たちより人間的だと思ってしまいます。大学の医局の教授(西岡馬)の誘いを断った一止の決断にはやはり、と感じました
もちろん研究者も必要だし大切な仕事ですが、現実に苦しんでいる患者に寄り添おうとする医師の方が私は好きなんだもの

安曇役の加賀さんが、末期の割に化粧して病みやつれてないのは置いといて、彼女が書いた一止に宛てた手紙の内容が映画の題に深く関わっていたのねぇと納得本庄病院が終末期医療を積極的に行っていたのかは不明ですが、治療見込みのない末期癌の患者を引き受け、親身に看病するスタッフたちの姿は見ていて心強いです。それにしてもいくら同期でも医師にため口の看護師(吉瀬美智子)っていいのか?

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