著作権の行方

未来から私の子孫を名乗る奴が現れた。新手のオレオレ詐欺かと思うまでもなく、あまりに自分にソックリなのでとりあえず話を聞くことにした。どうやら、ご先祖である私をご先祖孝行として、未来旅行に連れて行きたいということらしい。そんなことができるなら、未来に行って来たなんて話が、少しはあってもいいようなもんですが、対象者は厳重に口止めされているらしい。たとえ口止めされても、ネットに書き込んだりとか有りそうなもので、記憶を消されたり、未来クオリティ！の対策が待ち受けているかもしれないが、ものは試しで未来に行くことにした。あまり荷物は持っていけないらしいが、スマポは持って行こう。子孫曰く、著作権保護が進んでいて、違法なコピーなどは持っているだけで、重罪になり、例え過去の住人でも容赦されないらしい。手持ちのCDを私的にコピーならいいんじゃ無いかと聞いたら、検査官によってはダメとなり、一度決まれば裁判など判断を覆す機会はないらしい。さらに、図書館で借りたCDのコピーなんて、確実に終身刑か億単位の違約金が必要になるらしい。過去からの旅行者が大量に捕まって、社会問題化しているとのこと。そんなことなら、誘いに来なければ良いのにと思っていたら、目が覚めてしまった。スマホなんて持たずに、さっさと言ってしまえば少しぐらい未来を見ることができたかもしれないのに、残念。

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