

朝から実家まで8000歩あまり歩いた。
途中で何枚か撮ったつもりだった。
実家に辿りついたら、
母はもうデイサービスへ出かけてしまっていた。
姑の文化祭までにちょっとだけ時間がある。
妹を誘って、子供たちが通った幼稚園のバザーへ出かけた。
それからそれから、少々気重で姑のケアハウスへ出かけた。
思えば朝散歩で汗だくのままだったので、着替えなどぐすぐずしたものだから
ちょっと遅れてしまった。
姑はジッと外を見て私を待っていた様子。
胸がチクンと痛んだ。
息子が一緒かと思ったと姑が言う。
私よりやっぱり血縁が良いらしい。
昼食を一緒にして、姑の手作業のタオルドレスやら鍋つかみの展示作品を見せてもらった。
姑は血色良く、顔が丸くなっている。ちゃんとした食事の成果が出ている。
記憶が危うかったり、不安げな話しぶりも消えて落ち着いた感じ。
入居者さんとも、くったくなく話をしている。
衣類の冬支度は大丈夫かチェックをしたら、もう用事がなくなった。
こういうところの慰問演芸会はちょっと勘弁して欲しい気もし、
よく観える姑の隣席を入居者さんに譲って、
途中で帰ると姑に告げたら、ものすごく寂しい顔になった。
帰れなくなった。
マジックとベリーダンスのボランティアさんと売れないプロ演歌歌手の演目。
衣装も道具も素人芸と侮れないきちんとしたもので、玄人裸足。
演歌歌手もさすがプロ。トークも観客の心を掴む。
ここは事務員さんから介護スタッフ、オーナーまで利用者を乗せようとしてか?もうノリノリ。
上意下達で有無を言わせぬわが職場とは雰囲気がどうも違う。
ベリーダンスにはついにオーナーから女装の若い男性介護スタッフが踊りに混じった。
会場大爆笑。
地味な日本舞踊などを想像していた私の予想を大きく裏切った。
介護スタッフが生き生きしていれば、まず施設は問題ない。
なのに、どうも帰り道、気が詰む。
まっすぐ帰る気にならず、ふたたび実家に寄った。
妹にデジカメで撮ったケアハウスの文化祭の様子見せようとしたら、写っていない。
モコから先のシャッターを押したはずの写真が消えている。
妹が言う。
『行く時からイヤイヤだったから気持ちが通じたんじゃないの?』
かもしれない。
デジカメが壊れていないか?座ったまんま窓の外を写してみた。

ちゃんと撮れた。
どうしたんだろう?
ケアハウスで見かけた家族も、不思議と実の親子と義理の仲は分かってしまう。
私も入居が実母だったら?
あんなに冷たくはない。だぶん違う。
姑に遠慮があり、私にどこか馴染めない何かがある。
さだまさしの「関白宣言」の一節を思い出す。
舅小姑賢くこなせ
たやすいはずだ
愛すればいい
なかなか~こうたやすくいけば苦労はない。
姑が一番心許しているのは、血の繋がった甥姪や孫。
夫は一人っ子だった。
母ひとり息子ひとり。
その嫁は姑にとっても、馴染もうとして馴染めない存在であったか?
その息子が先に旅立ってしまったからややこしい。
ケアハウスに入ってもらうまでの頑張りは、
馴染んでもらった時点で
私の中からスゥ~と消え、もう良いかな?という気持ちが支配している。
姑のさびしさをフッと感じてしまうから帰路が憂鬱。
憂鬱になりたくなくて、なかなか足が向かない。
悪循環に陥っている。
朝は曇っていたが、午後は秋晴れ。たんぽぽが狂い咲き。






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