 | 空中ブランコ (文春文庫) |
| クリエーター情報なし | |
| 文藝春秋 |
「町長選挙」を読んで、
前作を持っているという娘からもらった「イン・ザ・プール」に続く伊良部先生の第二弾。
これが直木賞受賞作。
たぶんこの文庫本も娘から調達したんだろうと…思う。
記憶はそうとうあやふや。
ずっとベッドサイドの積読だった。
ページをめくって伊良部先生の登場となりにやにやが顔に広がった。
患者は誰もコテコテに自分自身にがんじがらめで身動きとれなくなった人ばかり。
ふっと回り見渡せば、あそこにもここにも居そう。
伊良部先生の天然キャラか？治療か？
自身の呪縛から放たれて楽になっていく様と自分が重ね合わさる。
大人をやっていると、そうそう自由に気持ちを羽ばたかせるわけにもいかず。
自分の中になさそうである『こうでなくちゃ』から解き放たれればいいんだろうけれど
なかなかな日々。
伊良部先生の無邪気さについついひきこまれて、ひとつ、ひとつの話が完結するごとに脱力してゆく。
ばかばかしい中に人の真理がギュッと詰まって、重たいテーマがむちゃくちゃ軽い。
遊び脳から仕事脳へ変換の月曜日。
伊良部先生で脳のストレッチ、になったかな？
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