きな子

きな子


いつか観ようと思っている間に今日でおしまい。
あわてて観に行った。
話は分かっていたけど、やっぱり泣けた。

犬は飼えないけど好き。
子供の頃から家にはずっと犬が居た。
私が家中で一番可愛がっていた。
大人になってうっかり猫を飼い始め、
繋いだり従順で居てもらうのが急に苦手になって、それから猫派。

盲導犬も警察犬も人間のために厳しい訓練を受ける。
警察犬も盲導犬もあまりに人の役に立っているので、
犬の気持ちを聞いてみたくなる。
役に立って褒められるのが喜びなのかな？

きな子の一生懸命はすごく可愛かった。
犬も人間もちょっとドジな方が好み。
考えなくて良い、あったかい映画がお疲れ仕事帰りには花丸

朝散歩再開 彼岸近し

山に登った筋肉痛がほぼ消えた。
少し散歩をおさぼりしている間に
夜明けが遅くなった。
朝の空気が冷たい。
もう長袖でも良さそう。
秋は忘れずくるらしい。
彼岸花はちゃんと時期に咲いてくれるだろうか？

緩和ケア病棟から地下出口をくぐり、我が家への道を
目にも鮮やかな彼岸花が
葬送花のように続いていた。
あれからきっかり１０回目になるのかな？
最近、年数を数えるのが面倒くさい。
ニュースで９．１１を数えてくれている間は大丈夫。

その日を知らず、少し意識がクリアになった数日後、
煙吐くビルをゴジラの襲撃みたいだと言って、
見ることの出来ない近未来の世界情勢を憂いていたね。

いっぱい、いっぱい過去なのか？
つい昨日なのか？
あれから寄る辺なき生活を淡々としているだけだ。
誰が忘れても
彼岸花が咲くかぎり
私は忘れないでいることができそうだ。
忘れんぼうだからね。
結婚記念日を忘れたのも私が先だった。
『普通は妻が覚えてて夫をなじるんじゃないのか？』
って、叱られたっけ。
そういう私のために時期を選んで逝ってくれたの？
アバウトだからね、ワタシ。
そういう私をまるごと許してもらっていたと知ったのも逝った後。
後の祭り。

そのうち一緒に暮らした日より
ひとりの日々が長くなるのだ。たぶんね。
適当なところでお迎え、よろしく。

天国は楽しい？
夢にも現れない。
まったく、薄情な奴だ。

　　夢にもでません。
　　よっぽど女房が怖かったと見えてとっとと天国へ単身赴任。

人様によく聞かれるんでそう答える事にしている。
あちらで酒飲んでねぇちゃんをはべらしてニタニタしている顔まで浮かぶ。
現世は苦労が多かったから、まぁ～いいんじゃないの？
忘れず、迎えに来い！
まったく全部全部、置いていったんだから。

そうだ記念日には山に登るかな？
ふたりで罵詈雑言　言いまくって登ったあの山。
記念日…私をひとりにしたあの日。９.２２。
あちゃ仕事の日だね。その前後の休みに、ホントひとりで行こうかな？