陽だまりのねごと

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介護認定の怪

2007-10-11 06:45:17 | Weblog
介護保険は認定の程度によって使える限度額が変わるし
前回の改定で介護度によっては使えないサービスが出たし
サービスに柔軟性が持たせられない要支援なんてのも出来た。

介護認定は調査員による聞き取り調査のチェック項目をコンピューター処理して
がぁ~と書かれた特記事項と主治医による意見書を元に
各保険者(区市町村)が学識経験者で構成した委員会で決定する。

しかし主治医は自分が専門の病気については分かるが
その人トータルの身体状況がつかめきれていない人もある。
介護支援専門員はケアプラン作成のために情報をもらうことが出来るので
時にぎょぇ~~~と言う意見書を拝見してしまう。

調査員は本人と直接会って、家族等からも話を聞いて調査書を作成する。
一応、分かりにくい判断基準については研修を受けて、
判断に困る時は担当介護保険課に問い合わせて良いことになっている。
なんでそんなに詳しいかと言うと
介護支援専門員になったと同時に調査員の資格もくっついていたし
保険者によっては、担当へケアマネが調査をしても良いのだ。

担当している人だと、
この介護度を維持しないとこのサービスは使えなくなくなる
それはまじぃよねと
ご本人のお困り度がしっかり分かっているから
なんとかそれに近い介護度が取れるように
必死で調査時に聞きだす。
担当だから分かる事がベースにあるから質問事項も出やすい。
いわば誘導尋問と言ってもいい。

ではまったく初めてその人と対峙する保険者直属の調査員がする
調査は正しいのかと言うとこれまた疑問。

なぜか高齢者は知らない人に見栄を張るのだ。
介護にあたる妻等も同様。

調査は実際に動いてもらうから、
身体機能的な事は誰がやってもほぼ正しい。
食事にはどのくらい介護が必要か?お風呂はどうなの?
あたりになると
『全部できます』と言ってしまうケースが多い。

だらだらこぼして食べて介護者が拭いてあげたりしてても、
きれいに洗えていないの知って、危険と紙一重の入浴でも
面倒なので介護していない場合でも
『できます』『まったく人の世話にはなっていません』
と言うのだ。

この見栄ガードはどうして起こるのか?
最初にお困りの点はしっかり言ってもらわないと介護度は出ませんよと
念を押しているにも関わらず、
身体状況から察するしかない人まで出てくる。
聞き出せなかったところは実際にそう書き込むしかない。

さらに
物取られ妄想がありますか?や幻覚が見えますか?暴言暴行がありますか?
聞く方も辛い質問が調査書には並ぶ。
ストレートに聞いて本当の事が出るわけないじゃんと
この調査書を作った人はどういう神経なのかと腹が立つ。

このあたりは世間話風から窺う、
もしくは本人が外れた場所でこっそり家族に聞く、
あるいは利用サービス業者にまで問い合わせると言う手段を取るが、
額面とおり、その場でおしまいの調査員だったら
本当のところが書かれていない調査書が出来上がる。


こう言う不確かな調査が判定基準で介護度は決まる。

もうひとつ疑問なのは身体状況がどんなに悪くても
努力して自分でやってしまう人には介護判定は低く付く点だ。
器具を工夫して出来れば『自立』とみなしなさいと手引きにある。
努力の人は多くの介護サービスが受けられない判定結果が出る。
もし今より悪くなったらと不安を持ちながらがんばっている人の
がんばり度はチェック項目上は評価されない。
コンピューター判定の時点では撥ねられてしまうのだ。
せめて評価して欲しいと、
できているけどかくかくしかじかの努力と工夫がなされている
と、ここも必死で特記事項に書き込む。

がんばって介護保険は使わないでね。財源がないんだから
と言う
人をないがしろにした国の方針はこんなところにも表れている。

介護認定調査料は1件あたり相場は3000円程度。
調査は1時間くらいだけれども、
下書きをし手引きに照らし合わせて言葉を選び、選び
本書きをするのに丸一日掛かり。

今月は4件。調査はしたけれど完全にまだ書き込めていない。
緊急性のある仕事が飛び込んでは中断。集中力も切れる。
思う介護度が出ないと利用者が困ると思いながら嘘は書けないジレンマ。
毎月、自分が調査した結果が出てくるまでドキドキ。
今日も続きを書く予定。
すでに右手右肩に痛み。コリ。コリ。頭痛。

3000円では割が合わないと思う。
安いペイも会社のポッポへ入るので給与に関係ござりませぬが、
全部終わったら自腹4500円也のマッサージにかかる。
今日も話は余談へと流れた…お疲れモードかな