陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

いじめには頑として向く夏みかん

2006-11-05 07:54:16 | Weblog
タイトルは川柳大会の県教育長賞になった句。
たまたまスタッフとして同じ会から同行した仲間の句だ。

大会は題詠で詠んだ句を各題に2句づつ投句。
この界の大御所が選者となって秀句を選ぶ形で行われる。

当日に投句箱に自筆の句箋を入れる。
前夜、仲間で集まって自作句を見せ合い
あぁでもない、こうでもないと
楽しい生みの苦しみタイムを共有した。

句作者は今、世を騒がしているいじめ経験がなかった。
息子は成人してもまだ傷が癒えていないと話したら
『いじめ』ってどんなのか?
と問うてきた。
自分にも子供にも本当に経験のない幸せな人だ。
今、世を騒がす悲しい出来事を
なんとかならないものかとの嘆きから怒りから
力強さ、前向きさが句になった。

大会投句に与えられた題は
『夏みかん』『翼』『キラキラ』の3つだった。

『夏みかん』が一番の難問。
川柳にするイメージがわかない。

いじめに何とか詠み込めないかなぁ~と
彼は相当悩んでいた。

  ごつごつとして形はいびつで苦味もある
  決して平均的、標準的でない夏みかんみたいな子を
  認めてやらなければといけないよね

もちろん意気投合。
話は句作からは離れてしばし熱を帯びた。

そして
いじめはタイムリーな素材だから
いっぱい他の人も同じような句を出しそう。
没句の可能性が大きいねと笑いあった。

私は『翼』に詠み込んだ。
凡句は予想とおり、めでたく没句。ゴミ箱入り。


  いじめから飛び立つ翼生きてこそ



同じいじめをイメージしても経験がちゃんとどこかに薫る。
川柳っておもしろいなぁ~