藤田嗣治「異邦人」の生涯 講談社 このアイテムの詳細を見る |
日本に作品を貸さないと言う残された婦人の話は聞いた事があった。
レオナルド・フジタとも言うこの人の生涯にはずっと興味があった。
おかっぱ頭のユニークさにも惹かれる。
絵のどこかに猫が居る。
猫好きな私はずっとこの人の絵の展覧会を待っていた。
ようやく今年、日本で公開中。
パリを魅了した異邦人生誕120年藤田嗣治展
近くの広島で間もなく開催
日本の社会は彼を誤解し続け、悪い画商には騙され、フランス人になりながら、日本風の生活をしていた。
人から認めてもらえない。
一番認めてもらいたい故郷から誤解を受けての生涯。
認められたくて認められない。
誤解ばっかり受けてしまう日常を私はアスペな息子に見る。
思わず『異邦人の障害』と変換してしまいそうになった
アスペルガー当事者の書かれた本の題名が、
『平行線』『地球生まれの異星人』
どこか孤独な藤田嗣治と日本との距離を思い
日本に生まれ育って、今も暮らす
息子の切なさとついついオーバーラップして読み終えた。