細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

やっぱり、コンクリート

2013-08-22 23:53:54 | 研究のこと

今夜は、横浜市の夜間研修「コンクリート診断」の全3回の初回で、18:30~20:30の2時間の講義を終えました。「劣化のメカニズムと評価、予測」という大仰なタイトルですが、辻幸和先生らの書かれたコンクリート診断士の資格試験の勉強用の問題集をテキストに、講義をしました。もちろん、補足資料をたくさん準備して、の講義です。

2時間、コンクリートの劣化の話(中性化、塩害、初期欠陥)をするわけですが、やはり本職ですので、伝えたいことが山ほどあり、私にとっては楽しい時間でした。

コンクリート以外のことも教育や研究でやり始めており、それらも非常に重要と認識しているのですが、やはりコンクリートにまつわる諸事の重要性、知識、考え方をきちんと説明することも非常に重要です。 

10年後に何をやっているのか、本当に分からないのですが、ある後輩からは「コンクリートのことは誰か代わりの人がいるので、諦めてください」と、先日、飛行機の中で言われました。

私にしかできないことがあるので、それに専念してくれ、という意味では非常にありがたい応援歌であるのですが、コンクリートだって、伝え方次第では一般の人にとっても非常に面白いし、そこでも頑張りたい気持ちもあるわけです。

今日の研修で私がよいと思ったのは、私の説明の中に、横浜市の現場の話が複数出てきたことです。説明したかった技術的な内容は、ブリーディング、温度ひび割れ、高炉セメント、初期欠陥、過密配筋、くらいのキーワードだったのですが、それを、横浜市の現場の情報と絡めて提供できたのは、これまでの蓄積によるものであると感じました。

実践主義、官と産と学(と市民)をつなぐ意識、などが夜間研修の内容にも反映されるようになってきたのは、ここ数年の成果と思っています。

ですので、「コンクリート」から離れつつあるのですが、「やっぱり、コンクリート」をやり続けたいよ、という日記でした。。。面白い材料です。


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