細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

2022年の振り返り

2022-12-30 07:48:17 | 人生論

2022年が終わろうとしています。この1年は、私自身にとっては様々な変化が訪れた1年で、久しぶりにいろいろと書き留めておきたいな、と思う年末です。

1年の振り返りではあるのですが、どうしても4月からの新年度で大きく生活が切り替わるため、4月からの変化をまずは振り返ります。

昨年度まで2020年度、2021年度と、大学の土木工学教室の主任教授の任を務めました。ほぼすべてコロナ禍とかぶったので、オンラインでの教室会議など前代未聞でしたし、それが当たり前になってしまった2年間でもありました。会議も極めて多く、何とかつつがなく終えることはできたように思いますが、かなりフラストレーションも溜まっていたのかもしれません。今思えば、異常な事態でしたね。

2022年度は、私自身の大学での役割も大きく変化し、主任教授は終わり、留学生FSOのディレクターと、防災研究拠点の拠点長、が主な役割となりました。

大学教授(工学系)の役割もいろいろあろうかと思いますが、大きく分けると、教育・研究、大学内の運営業務、学会活動・社会貢献、になろうかと思います。

上記のFSOディレクターと防災研究拠点長の業務は、上記の分類では大学内の運営業務に相当します(もちろん、その他二つの役割にも関係はします)。それぞれの業務について、優秀なスタッフたちに支えられて、楽しく、クリエイティブに仕事ができていると思いますが、どちらも極めて重要で、それなりの仕事量になります。

学会活動・社会貢献も、土木学会コンクリート標準示方書の改訂作業が佳境に入ってきていることなどもあり、これまたそれなりの仕事量です。

学生の研究指導も、いろいろ理由が重なり、数年前よりも指導学生数が多く、多くの研究プロジェクトを力強く推進でき、楽しいのですが、これまた結構な仕事量です。

というわけで、大学教授の3種業務それぞれが膨張し、まさに全力で当たらないと、日常を回すこともままならない状況、というのが4月以降の実態でした。時期によっては、土日の休みも全くない状況がしばらく続きました。

そして、断酒。コロナ禍を言い訳にすべきではありませんが、元々のお酒好きが、家での飲酒量がかなり増え、アルコール依存を自覚するよろしくない状況に。これはいかんということで一念発起で4月6日から断酒し、本日まで約9ヵ月、お酒は一切飲んでいません。このまま止めてしまうのか、ほんの少し嗜む程度に復活するのか、またズルズルと元の木阿弥になるのか、は自分次第ですが、今のところ酒を飲みたいという気持ちはほとんどゼロです。

断酒で、生活も大きく変わりました。活動的になり、元々の習慣の毎朝の体操・柔軟体操はほぼ毎日。夏が暑かったので、その期間は運動は控えましたが、通勤ルートも横浜からのバスをほとんど止めて、相鉄上星川駅からの上り下りでエクササイズ。読書量や勉強量も以前より増え、有意義な時間が圧倒的に増えた実感です。体重も4kgぐらい減少し、ぜい肉が落ち、アルコールの脱水によると思われる足の筋肉硬直もほぼ無くなりました。健康診断の数値もほぼすべてAに。

食生活も変わりました。以前は朝食はフルーツ主体、でしたが、4月の断酒以降は、白米。大盛のご飯に、生卵、宗田節(かつお節)、卵かけご飯用の醤油を少し、それに納豆。途中からは奈良漬けも定番になり、もりもりご飯を食べて一日の活動開始。年末まで、ほぼこの朝ごはんが継続しました。以前に比べて、フルーツの摂取量は激減、野菜の摂取量も少なくなったと思いますが、体調は万全。やはり、お米中心の食生活が日本人にとっては基本、ということを再確認しました。(生野菜は、本来の日本人は食しておらず、日本人の健康にはあまりよろしくないようです)

2022年度の始まる前、自分自身でくすぶっている感じを持っていました。特に研究において。「天命を知る」と言われる50歳を前にして、自分が50代の10年間を捧げるような研究、ミッションがあるのか、と悩んでいましたが、それは2022年に一応払拭されました。いろいろな方との出会いや、時代の要請等もあり、現時点では私が自分の50代を捧げるべきミッションがたくさんあり、「奥手の私がついに目覚めた」という実感です。これまでいろいろな方々にご指導いただき、少しずつ力を蓄えてまいりましたが、いよいよ全力で取り組む時期に入った、という感覚を持つことができました。日々をともにする方々、応援していただける方々のおかげです。

研究がとても楽しいと思えるようになりました。私の資質上、性格上、いろいろな研究テーマが並ぶことになりますが、全く異なると言ってよい様々なテーマにおいて、極めて多くの方々と連携させていただきながら、やりがいを感じて取り組んでいます。とても幸せなことで、その中で皆が成長し、研究成果を社会実装し、論文などでしっかり形に遺していく、ことにも全力で取り組みたいと思います。

教育においても、力を入れて取り組んできた「土木史と文明」「メインテナンス工学」に加えて、大学院留学生がメインの受講生の「国際プロジェクトマネジメント」でも今年は全く新たなテーマで6時間講義し、来年度はこの講義も分担者を伴う主担当になるので、しっかり勉強して臨みたいと思います。

大学の業務の話に戻ると、留学生FSOの業務は、YNU土木は極めてアクティブな留学生教育を行ってきた経緯もあり、大変に重要な業務と思っており、来年度以降も変わりません。課題はたくさんありますので、優秀なスタッフたちと連携して前進していきます。

豊穣な社会のための防災研究拠点」(YNU防災研)は、今年は大きく進展があった年でした。「自然災害ミチゲーション研究拠点」から11月に名称変更し、6つの研究ユニットの体制も確立しました。かなり活発に活動を展開し始めたユニットもあり、私の理想とする自律分散的な活動を、文理融合的に、縦横無尽に展開できるYNU防災研となるよう、これも舵取りをしばらくは続けます。2023年4月からは、YNU防災研の活動をベースに、大学に新たな研究センター「豊穣な社会研究センター」が設立され、私はこのセンター長を務めることになります。さらに学内業務が増えることになりますが、働き盛り?ということで頑張りたいと思います。

さて、4月より以前の話ですが、2月に人生初の「株」を始めました。私の師匠の岡村先生に勧められて始めました。「上がったら売る」という簡単な原則と、「保有しているだけで配当金も入る」という師匠からの教え?を参考に、始めました。今のところ、順調に利益をそれなりに上げており、11月下旬ころからは、株価下落のため、しばらく保有モード、に入っています。趣味が一つ増えました。

昨日、12月29日に、昭和記念公園でハーフマラソンに出場し、一年が終わりました。2年連続で出場し、今年は断酒しているので昨年の記録(ちょうど2時間)を上回ると思っていましたが、最後の5kmくらい完全にエネルギー切れでペースが急激に落ちて、2時間03分。もうちょっとしっかり練習することと、レース前の食事、レース中の栄養補給をもっと研究しないといけない、という反省で終わりました。しかし、やり切った、という充実感は大きく、レース後はスーパー銭湯でリンパドレナージュで癒し。

12月28日ごろから少しずつ年末年始モードに移行し、本日12月30日から完全に移行。1月11日締め切りのJCI年次論文集に投稿する学生たちの論文の添削も本格化しました。年末年始にやるべき?できる?仕事をリストアップするとかなりのボリュームになりましたので、自分のペースで楽しみつつ、読書や映画鑑賞、適度な運動などで年末年始は過ぎていくと思います。

この1年、皆様には大変にお世話になりました。至らぬところもまだまだたくさんありますが、来年4月にはいよいよ「天命を知る」50歳になります。社会、周囲に貢献したい、という気持ちが極めて大きくなっておりますので、使ってやってください。。。

それは、皆様、よいお年を。