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ことわざ勉強会: 「ふ」ではじまることわざ

2018-06-28 06:29:29 | 日記
送り仮名がふたつ

 毎週木曜日はことわざ勉強会です。
ルールは簡単、50音を1文字ずつ書いた紙を袋に入れ中味を見ずに選びます。
引き抜いた紙に書かれた文字ではじまることわざを思い浮かべてうんちくを
学ぶ、それを楽しむ酔狂な日です。
 今週引いたのは「ふ」、頭を捻るとおかしな言葉が浮かんで来ます。
「福は内」「不治の病」、もっとふさわしい物は無いかと考えた末に出て
来たのが、「冬来たりなば、春遠からじ」です。
 意味するところは<つらい時期を耐え抜けば、幸せな時が必ず来る>。
昔から日本にあった教えだと思っていましたが、意外にも外国から伝わった
言葉が基になっているそうです。
 イギリスの詩人パーシー・ビッシュ・シェリーってお方が書いた「西風に
寄せる歌」の一節から生まれたことわざなんだとか。(コトバンク より)

 話は逸れますがこのことわざの送り仮名表記が資料によって違います。
「冬来たりなば」と書くのは「ことわざ・慣用句の百科事典」、一方
「コトバンク」には「冬来りなば」と書かれています。
 どちらを選ぶかはお好み次第、なのかどうかは分かりませんが。

キャッチコピーで大成功

 さてここからが本日の本題、歴史に埋もれた食べ物の宣伝に関する
お話です。
 ある所に品質の良い唐辛子を売る店がありました。
辛さが評判を呼んでたいそう繁盛していましたが、それを妬んだ商売敵が
近くに安売りの店を出店。
 品質が一番とは言うものの、買う方にしてみれば安さも魅力、徐々に
売り上げが下がってしまいました。
 何とかこの苦境を乗り切ろうと考えた店主の脳裏に、前の年の夏に
目にしたうなぎやの看板が浮かびました。
有名な平賀源内先生のキャッチコピーです。
「本日丑の日」と大きく書かれた横に、ひとまわり小さな文字が並びます。
「土用の丑の日うなぎの日 食すれば夏負けすることなし」

 源内先生が生きたのは1728年から1780年の間、一方シェリーは
1792年から1822年に活躍しましたから、これは1800年代後半
あたりのできごとです。
 源内先生に倣って店主は早速大きな字で書いた看板を店先に据えました。
季節は足先が凍りつく寒い冬。
看板を目にした人が次々店に入って商品を買い求めます。
 そこには唐辛子のカプサイシンが血管を拡張させ、皮膚温度を上げる事
が書かれていました。
凍えた足や手の指先を温め、冷えからくる腰痛や肩こりを治すと評判になり、
店は今まで以上に繁盛しました。
 大いに客を呼んだ看板には、一際大きな文字でこのことわざが書かれていました。
「冬来たりなば 貼るとうがらし」
 このお話、歴史に埋もれ切ってしまっていかなる文献にも見当たりません。
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