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食物連鎖、頂点の座り心地は?

2016-03-10 07:00:44 | 日記
生息範囲が広がっている

 長野市の上空を浅川方面から東に向かって一直線に飛び去る鳥を見ました。
カラス程の大きさで、肩をいからせた格好で羽ばたきを繰り返し、勢いを着けて
滑空して行きます。
少しもぶれる事無く真っすぐに飛び去る姿を時間にして約30秒、どんどん小さく
なって東の空に消える迄追い続けました。

 毎週木曜日はウォーキング中に見かけた野鳥を取り上げていますが、今週は 
タカ科 ハイタカ属 オオタカ です。

 神経質なので人前には余り姿を見せない鳥でしたが、近年は様子が変わって来ました。
元々いた戸隠高原や飯綱高原周辺から、農耕地や林が混在する善光寺周辺にまで
活動域を拡げ、市内でも度々観察される様になりました。
 オオタカは里山の環境保全のシンボルと言われています。
食物連鎖の頂点に立つ存在が正常に繁殖しているエリアは、ピラミッドの底辺まで
健全な生態系が保たれている事を示しています。
 ところで食物連鎖の頂点とは一体どんな状態なのでしょう。
良く聞く言葉なので何となくわかった気でいますが、具体的なイメージが湧きません。
頂点の座り心地は如何な物なのでしょうか。

こんなに食べるの!

 資料によるとオオタカの年間の食事量は約18.25kgだそうです。
スズメ1羽の重さを25gとするとオオタカは年に730羽、毎日2羽のスズメを
捕えている計算になります。
 オオタカの数は全国で2000羽、一方スズメは1800万羽と推定されています。
仮にスズメばかり食べるとすると2000羽のオオタカは146万羽のスズメを消化、
その気になれば日本中のスズメの1割近くを食べ尽くせる計算になります。
量の凄さが何となくイメージできました。

 実際にはスズメ以外の獲物も口にするでしょうが。
意外ですが体は雌の方が大きく、捕える獲物の大きさもそれに比例して変わる様です。
雌はムクドリからカラスまでの大型サイズを、一方雄はスズメから鳩までの小型サイズ
を受け持っています。
もっと大きな水鳥やリスなどの小型の哺乳類などもチャンスがあれば捕まえるので、
里山のほとんどの鳥や獣はオオタカの脅威に晒されて暮らしているのです。
怖いもの無しですね。 

 暮らすスペースはどれ程の広さでしょうか。
生息数約2千羽を単純に都道府県数で割ると、ひとつの県に約40羽が生息している事
になります。
全てがつがいだとすると長野県には20組がいて、県の77市町村数から導くと1組の
オオタカの夫婦はおおよそ4つの市町村に当たる領域を分割統治していると言えるでしょう。

 広大なエリアを領土にもって、膨大な量の食事を取って、他の生き物から畏怖されて、
頂点の座り心地は良いに決まっています。
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