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健康長寿:危うい8020

2024-10-07 06:29:19 | 日記
歯が抜ける

 最近やたらと見聞きするのが「オーラルフレイル」って言葉。
歯の本数が減ったり、舌や喉、口の周りの筋力が弱くなったりするなど、
口の働きが衰えることを表す言葉。
 脚の筋力などの衰えを意味するフレイルのお口版ってところですが、この
言葉が広まる前によく目にしたのが「8020運動」
80歳になっても自分の歯を最低20本保つことを目指して1989年に
提唱された運動です。
 若き頃にそれを聞いて思いました。
「幾つになったって歯の本数は同じだろ」
 今にして思えば不遜な態度でした。
歯は加齢とともに徐々に数を減らします。

 歯を失う要素のひとつが虫歯です。
<飲食すると数分で酸が作り出され口の中が酸性に傾く。
すると一時的に歯からミネラルが溶け出しミクロの世界で虫歯(抜灰)になる。
ところが唾液の作用で酸が中和されるとミネラルは再び歯に戻り歯は修復
(再石灰化)される。
これが繰り返されてもミネラルの出る量と戻る量が同じであれば虫歯は進行しない。
しかし糖分の摂取や食事の回数が多いと失われる量が過剰になり虫歯になる> 
 虫歯の治療の行き着く先は神経をとる処置。
<神経を取ると内部の血流が失われ免疫力が無くなる。
ここで細菌が増殖すると根尖(歯の根の先)から感染が顎の骨に達して炎症
が広がる。
治療をしても再発を繰り返すと根が弱くなりひびが入って脱歯になることが多い>
 こうして抜けないと思っていた歯が失われます。

2023年に提唱

 私も先月奥歯を1本失いました。
痛みが治まらない上に治療が効かない状態になり止む無く抜歯したのです。
その時の心境は「親知らずを含めてこれまでに失くしたのはまだ3本、
8020まではまだまだ余裕」でした。
 ところが先日新聞の記事を読んで真っ青に。
<75歳以上の後期高齢者を対象にした大規模研究により、奥歯のかみ合わせ
の悪化が歯の喪失に深く関連していることが分かった>
奥歯の噛み合う部分が少ないほど歯を失うリスクが高まると書かれていたのです。
 失くした本数が1本でも3本でもリスクには変わりがないのだとか。
1本の喪失が連鎖反応を招いて、8020が脆くも崩れ落ちる近未来を想像
したらめまいがしてきました。
 さてどうしたものでしょう。

 私の健康法はウォーキング、毎日1時間歩いています。
ウォーキングと歯の健康に直接的な関連があるかないかは知らないけれど、
血流が促進されれば多少は8020に貢献できるのでは。
そう思って歩いています。
 そんな私に意外な情報。
<80歳で20分きびきび歩ける社会の実現を通して健康寿命を延ばすこと
を目指し2023年3月に一般社団法人「足の8020」が発足した> 
(足の8020 より)
 オーラルフレイルに足の8020、本家8020を目にする機会は更に減りそう。
 
コメント
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