いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

鞄エイジング 一挙レポート

2011-08-20 05:28:05 | 
さて、鞄エイジングの一挙レポートです。

革の鞄がお好きな方は
とても気になるエイジング。
それが購入検討中の鞄なら
尚更ですね。

さて、今回は主立った鞄5つの
エイジング状況をお知らせしたいと思います。

毎年、2回/年、鞄を大掛かりに
メンテします。
まとまった時間が取れる
夏休みと冬休みが多いですね。

ではまず一つ目の鞄から。
大峡製鞄でビスポークした細マチのダレスです。
靴の色と鞄の色を合わせている私は
黒の靴が少ない事もあり
余り登場機会のない鞄です。
よってエイジングの状態も余り
変わっていないですね。
特にメンテの必要も感じないので
今回は乾拭きだけして仕舞こととしました。





そして同じく三陽山長別注大峡製鞄サンタクローチェの
オーバーナイトケースです。
この鞄、大阪出張の時は必ず使っています。
結構重いのですが使い勝手は非常にいいです。
サンタクローチェは傷が付きやすい反面
乾拭きを繰り返すだけで傷が自然と消えて行く
趣深い鞄です。





この鞄、大峡製鞄にメンテ方法について問い合わせたところ
重厚な(諸兄で始まる、大峡イズム溢れる)文面で回答があり
水拭きと乾拭きだけにしてくれ、とのこと。

アドバイスの通り
水拭きと乾拭きだけに
今回はとどめました。



少し艶が深まったようですが
この革の魅力はもっと使い込むと
飴色になり、艶が更に増すことです。
まだまだ革の状態は若いですね。
この鞄、一番職人という方しか作れない為
度々製造中止になります。
購入を検討されている方は
早めの購入が吉かもしれません。

そしてスウェイン・アドニーのダレスバッグです。





この鞄は当初は良く使いましたが
やや大振りなせいもあり、最近は登場機会が
めっきり減りました。

エイジング状況はやや傷が増えた位でしょうか。
鞄の傷をとても気にする方がいますが
傷もエイジングのひとつで
時間が経つと
それなりの味わいになると思います。

さて、先ずはこの鞄からメンテを
していきます。

今回メンテで用意したのは下のクリーム類です。



実際に使ったのは手前の2つです。

先ずはスウェイン・アドニーのダレスに
手前右のホワイトハウスコックスのブライドルレザーフードを
指で塗っていきます。



テカテカですね~。
この状態で縦横にブラシをかけ
一晩置きます。

そして丹念に拭き取ります。
この拭き取り、結構大変で
根気のいる作業です。





自然な感じで少しだけ
艶が増えました。
使う度に乾拭きを繰り返すと
かなりいい感じに
エイジングしていくと思います。

さて、万双のダレスバッグです。
最も活躍しているバッグです。
ダークオークの色が合わせやすく
そして意外に何でも入ってしまう
収納力の高さ。
そして他のバッグに比べると軽いというのも
登場機会の多い理由のひとつだと思います。

一度だけ持ち手の金具が壊れるトラブルがありましたが
対策部品に交換してからは問題ありません。





既に大分艶がでていますね~。
普段は時々乾拭きするだけです。
これもスウェイン・アドニーと同じ方法で
メンテします。





大分艶が深まり
傷も目立たなくなりました。
これで暫くは安心です。

そして最後にインディードの細マチダレス。
ってどれだけダレス好きなのか、、、

これ鞄、大変に酷使されています。
まずこの鞄、雨の日専用です。
何故かこの鞄、ガンガンエッジを
ぶつけられます(わざとではありません)。

そしてこんな状態に。







いや~共に戦う戦士ですね~。
全体的に艶も落ち気味。
開閉の部分は爪のひっかき傷。
裏のポケットの淵は、すれて色が落ちています。
そしてエッジも。

この鞄にはクリーム類手前左の
コロニル プレミアムディアマントを
塗りました。
保革防水の機能がありますが
植物成分で出来ているので
鞄に優しいクリームです。
そしてエッジの色のはげたところには
靴用のコバインキ。
さらにコバインキを塗ったところには
ブライドルレザーフードを塗り
より色落ちしにくいようにします。

拭き取った後には
仕上げで防水スプレー。



そして出来上がりが
こちらです。









とても、奇麗になり
生き返りましたね~。
又、半年間宜しくです。

さて、これに新しくハートマンの鞄
加わりました。
エイジング状況は次回から
ご報告したいと思います。

買った後も愉しめる
鞄はやはり革に限りますね。