おととい、
テレビで
遺伝子の異常で起こる、コケイン症候群と、
刺激で筋肉が骨になる病、FOP(進行性骨化性繊維異形成症)の患者が出ていた。
昨日の朝のNHKニュースでは、レット症候群の我が子のために、NPOを立ち上げた父親が出ていた。
これらの病気に関する詳しい説明はリンク先を読んでほしい。
これらは、
社会的認知が低いから、医師にも詳しい人がおらず、
なかなか診断に至れない。
診断されても、原因もわからず、治療法もないなど、不明なことだらけでなすすべがない。
健康な人が、いつでもどこでも誰でも、事故などで起こる病ではない。
遺伝子レベルの研究が必要で、それが解明されなければ、治療法もない。
患者が少ないから、世間の関心も少なく、
研究費もつかないから、研究者も少ない。
研究者が少ないから、病気の原因も治療法もますます解明されない。
患者が少ないと薬の開発も採算があわない製薬会社もなかなか薬の研究をはじめない、
こうして、研究者が少ないから、
いつまでも病気が解明されない・・・・・治療法もなかなか見つからない。
本当の難病とはこういうことだろう。
脳脊髄液減少症と比べてみても、
「難」の問題の質が全然違う。
FOPや、レット症候群や、コケイン症候群の患者や家族たちが、
その病の存在を闇に葬ろうとする企業や、反対派医師や、
反対派弁護士に、無理解やいやがらせで苦しめられることは、まずないだろう?。
病名の認知が広がることで、利害関係が生まれると警戒して、
研究者の医師や、患者や、患者団体をものすごい反対運動でバッシングする組織も生まれないだろう?。
レット症候群や、コケイン症候群やFOPの患者さんたちが
病名を口にしても、
「そんな病気ありえない。」と笑い飛ばしたり、専門医にそう診断された患者をバカにしたりする医師もいないだろう?。
・(しかし、脳脊髄液減少症患者は、いじめぬかれてきたし、バッシングされてきたし、診断されてもなお、バカにされてきたのだ。診断してくれた医師まで、バカにして。)
本当の難病の患者さんたちの前には、病の苦しみのほかに、
「そんな病気はない、患者の思いこみだ。」という、
病名否定キャンペーンを全社をあげてはじめるような企業もそれを応援する医師や弁護士など、さらに苦しめるような人たちは現れないだろう?
本当の難病の患者さんたちが、もし、
医師に症状を訴えても、訴えても
医師が原因がわからないからって、
「それはあなたの気のせいです。精神科に言ってください。」
と言われたら、どんな気持ちだろうか?
もし、裁判官に、
「私は遺伝子の異常でこの病になったんです。それを認めてください。」と、裁判所に訴えたら、
「あんたの症状と遺伝子との因果関係は研究中で不明だから、認められない。」と、言われるかいまずそんなひどいことをいう裁判官はいないでしょう?
だけど、それと同じことを、
脳脊髄液減少症患者は言われてきたんだよ。
医師にも、裁判官にも。
(因果関係を否定する、損保側の出した資料だけを裁判官は採用して。)
おまけに、研究班までが、患者を漏れなく診断できるどころか、できるだけ多くの患者を見逃されるように仕向けたとしか思えない、ものすごい厳しい診断基準までつくってしまった。
ひどい話でしょ。
病の苦しみの上に、こうした仕打ちまでうけるなんて病は
あんまりないと思うけど。
脳脊髄液減少症以外では
企業がからんだ病、水俣病とかカネミ油症、ぐらいなもんじゃないの?
医師や世間一般の認知度の低さなど、
おかれている状況は似ていても、
難病とされている患者が抱える問題点と、
脳性髄液減少症患者が抱える問題点とは、
全然違うと思わない?
問題点の質が違うのだ。
そこのところ、間違えないでほしい。
FOPも数年前まで、難病指定もなかったようだ。
でも、マスコミが取り上げてくれたり、
マスコミに患者さんたちが勇気を出して、実名顔出しで訴えたり、
署名集めをした患者さんたちのおかげで、
FOPは
2007年になって、難病指定されたようだ。
それで、研究費もついて、今、少しずつだが、病が解明されつつあるようだ。
FOP(進行性骨化性筋炎)の研究者の一人
片桐教授が以下のような内容を話していた。
『FOPの研究は、FOPの治療だけのためにあるものではない。
FOPがわかるということは、
骨がどうしてできるかがわかるということ。
それ(骨代謝のしくみ)がわかれば、FOPの研究は、
けっしてFOPのものだけじゃなく、
国内に多くの患者がいる「骨そしょう症」など、
他の多くの病の治療法へつながっていく可能性がある。』・・・・と。
本当にその通りだ。
希少難病は、患者数が少ないから、研究に莫大なお金をつぎ込んでも、元がとれないという、目先の損得で判断しないでほしい。
それを研究することにより、その病だけでなく、
今までわからなかった未知の人体の仕組みがわかってきたり、似た症状を出す病の解明ができたりするのだ。
脳脊髄液減少症の研究も、脳脊髄液減少症治療にとどまるものではないと私は思う。
脳脊髄液が人体において、人の精神機能や身体機能において、どんな役割をし、
どんな風に生産され、吸収されていくかの一連の流れが解明されれば、
それは、
他の多くの病の治療法へもつながっていく可能性があると思う。
それなのに、
今まで、いかに脳脊髄液減少症という怪我がありえないか。
交通事故では起こり得ないか。
という、大多数の否定派意見ばかりが占めていて、
まず、その人たちを臨床経験豊富な肯定派医師が
「外傷で脳脊髄液漏れが起こるのはけっしてまれではない。」
と認めさせるためだけに、
この4年もの月日が費やされてしまった。
脳脊髄液漏れ患者の治療経験が800も1000もないくせに、
頑固に否定だけはする、否定派医師たちに、
「外傷性の脳脊髄液漏れはない」とされていたものを「ある。」と認めさせ。
「あったとしてもきわめてまれ」だとされていたものを、
「まれではない。」と認めさせるだけで、
4年の月日と、
ただでさえ身体症状でつらい患者たちのエネルギーと、ただでさえ治療で忙殺される肯定派医師たちのエネルギーを奪い続けた。
否定してきた医師たちは、まず、私たちに謝罪してほしい。
「自分たちが間違っていました。ごめんなさい。」と。
人間の脳脊髄液の仕組みも生産と吸収の仕組みも、まだまだ未解明だという。
髄液が増えすぎて、脳脊髄液圧が上がったり、脳を圧迫することは、以前から危険と医学部で教えられてきたが、
その逆で、脳脊髄液圧が低いのは問題視されてこなかったし、
外傷により、髄液が漏れるなんて概念は、つい10年前まで
誰も気づいていなかったはずだ。
だから、脳脊髄液については、まだまだ未解明なことがあるはずだ。
脳脊髄液は、
水頭症とか、認知症とか、うつ病とか、脳にかかわる疾患とは無関係でないはずだ。
脳脊髄液減少症の研究が進めば、
症状がかなりかぶる、慢性疲労症候群とか、線維筋痛症、交感神経性ジストロフィーとかの関係とかもわかってくるだろう。
めまいや耳の症状や、目の症状などと脳脊髄液減少症との関係に鼻科や眼科などのさまざまな診療科の医師が、
もっともっと関心をもって、研究にとりくめば、
いろいろなことがわかってくるだろう。
どうして脳脊髄液が漏れて減るとそういう症状がでるのか、
脳との関係も今よりもっと詳しくわかってくるかもしれない。
たとえば、脳脊髄液と、頻尿とか、光過敏、音過敏とかの症状との関連とかがわかれば、
逆に、それらの症状を訴える患者から、
髄液漏れ患者を見つけ出す検査法などの手立ても見つかると思う。
さらに、視点をひろげれば 、
脳脊髄液と自律神経などの関係がわかれば、
自律神経失調症や、起立性調節障害の関係もわかってくると思うし、
逆にそれらの症状を訴える人から、髄液漏れ患者を見つけだし、早期治療に導くこともできる。
脳脊髄液が減るとどうして、肩や首ががちがちに凝るのかが解明すれば、
長引く頑固な肩こりや首のこりに苦しむ患者から、
髄液漏れ患者を見つけ出すことだってできるようになるだろう。
髄液漏れと、顎関節症や、非歯原性歯痛などとの関係について解明され、
歯科や口腔外科の先生が関心を持ってくれれば、
それらの症状から、髄液漏れ患者の早期発見だってできるようになるかもしれない。
内科、小児科、循環器科、精神科、婦人科の病と、
脳脊髄液漏れでの脳との因果関係が解明されれば、
不登校とか、ひきこもりという状態にある人たちの影にかくれた
髄液漏れの存在も早く見つけ治療できるようにもなるだろう。
カウンセラーや、精神科医にも、脳脊髄液減少症の症状やそれが引き起こす、社会問題や、精神症状や、行動障害などについての知識がいきわたれば、
そういった、観点からの、脳脊髄液減少症の早期発見もできるようになるかもしれない。
うつ病とか、婦人科疾患とか、さまざまな症状に隠された、
隠れ脳脊髄液漏れ患者も医師が患者より先に、
症状から探し当てることができるようになるかもしれない。
脳脊髄液減少症の病態の研究と治療法の研究は、
他の多くの謎の身体症状、精神症状の影に隠された、
脳脊髄液漏れ、脳脊髄液の循環障害を早期発見し、
患者を治療に導くことができるようになるだろう。
脳脊髄液減少症の研究は、
脳脊髄液代謝の解明にもつながり、
それは、脳に関する疾患や、精神疾患のみならず、
原因不明の症状を引き起こす病の解明にもつながるかもしれない。
けっして、脳脊髄液減少症患者だけのものではないのだ。
他の病の解明にもつながる、
それは間違いないと思う。
だから、医師たちは、専門を超えて連携して、
脳脊髄液減少症の診断基準の了承の1学会、承認の7学会だけでなく、
ありとあらゆる学会の医師たちにも、
自分たちの学会にも関係のある病と認識して、
さまざまな視点から脳脊髄液減少症の研究をしてほしいと思う。
↑(やはり患者はつながらなくちゃダメだよ、みんなで手をつないで訴えないと。
ひとりの声は小さくても、集まれば大きな声になるのだから)
ましてや、脳脊髄液漏れは、200万人に一人の希少難病とは違うんだから。
年間の交通事故でのけが人だけでも85万人の中に、数10万人髄液漏れが見逃されているかも
しれないんだから。
あなたやあなたの家族が、明日にも事故で発症するかもしれないんだから・・・・。
1月7日TBS報道特集でカネミ油症を見た方のブログ、「昨日の報道特集を見て」
脳脊髄液減少症患者も、差別を恐れでだまってしまっては絶対ダメだからね。
ちょっと、そこの子供が脳脊髄液減少症患者のお母さん。聞いてる?
今後脳脊髄液減少症の子供たちを適切に迅速に救い、支援し、
差別のない社会を築けるかいなかは、
皆さまにかかっているのよ、元気なんだから、私たち動けない患者にかわって動いてよ。
お願いだよ。