脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

交通事故負傷者85万人に潜む脳脊髄液減少症を想う

2012年01月05日 | つぶやき

 

昨年の交通事故死亡者数 4611人

65歳以上の高齢者が 2262人 全体に占める割合が49%

昨年、届け出のあった、交通事故件数は 69万907件

負傷者数は 85万2094人

この85万人のけが人の中に、

いったいどれだけの脳脊髄液漏れ患者が見逃されているだろうか?

その見逃された交通事故による髄液漏れ患者が、

当初「むちうち症」や、見た目の怪我で「軽傷」と診断され、

さっさとわずかな示談金で示談させられ、

その後、

だんだんと症状が出てきても、それが交通事故による脳脊髄液減少症だと気づけないままで、

精密機械以上に精密な脳が、いきなり脳脊髄液漏れという悪い環境に置かれて

機能低下して起こってくるさまざまな症状の原因が、

脳脊髄液漏れだと気づけないで右往左往し始める患者たち。

その症状ごとに、物がブレて2重に見えたり、

目が開かなくなったり、目がまぶしくてしかたがなくなったり、

目の奥が痛くてしかたがなくなったり、涙が出なくなったり、

視力が落ちたようになったりと、

目に症状が出れば眼科に行き、それなりの診断を受け、その診断を信じ込み治療を受け続けることもあるだろう。

だんだんと全身に激しい痛みが広がれば、内科系の痛みの専門家を訪れ、原因不明の難病の病名をつけられてしまうこともあるだろう。

激しいだるさが続いて、日常生活もできなくなれば、

患者は、内科系の専門医師を受診し、脳外科医には受診しないだろう。

まさか、その激しいだるさが、脳脊髄液漏れで起こっていて、髄液漏れであるかどうかの検査は、脳外科の専門医でないと難しいという情報が、国民に知れ渡っていないのだから。

内科系医師を最初に受診するのもしかたがないだろう。

激しい頭痛が治らなければ、頭痛外来を訪れるだろう。

まさか、髄液漏れでの頭痛にはあまり詳しくないどころか、そんなことはありえないと反対してきた医師が頭痛外来にいることなど、考えたこともないだろう。

脳脊髄液が漏れて脳が下がれば、痛みやだるさだけでなく、ホルモン障害もでる。

でも、人は髄液漏れでそんな症状が出るという情報がないから、

やはり内分泌科や、婦人科を受診するだろう。

治らないめまいや吐き気、平衡感覚がおかしくなれば、それが髄液漏れでの脳の機能低下で起こっていることなど、素人患者は気づけないから、患者は耳鼻科に行くかもしれない。

脳脊髄液が低下すれば、脳機能が低下するわけだから、精神機能もおかしくなったっておかしくない。

だから、うつにもなるし、不安神経症のようにもなるし、

適応障害のようにも、社会不安障害のようにも、

広場恐怖症のようにも、強迫神経症のようにも、ディスチミア症候群のようになったって少しもおかしくないのに、

誰もそれらの症状の影に髄液漏れが隠れているなど、想像もしないだろう。

何も知らない患者は、精神科医を受診し、その医師の診断を信じ、治りたい一心で、その処方された薬を飲み続ける。

それが、髄液漏れでの精神症状を何もしらない、対症療法にすぎないことなど、気づきもしないで。

そうこうしていくうちに、

髄液漏れの状態が続けば、実にさまざまな症状が出てくる。

仕事もできなくなる。

収入がなくなる。

お風呂に入る、歯を磨くなどの日常生活でさえ、できなくなってくる。

病名が何もついていなければ、周囲からは怠け者だとののしられ、

冷たい目で見られ続ける。

症状はだんだん激しさを増してくる。

それは、けっしておおげさな表現ではなく、

「1秒たりとも耐えているのがつらいほどの、拷問のような症状」だ。

 

にも関わらず、外見からは、その患者の苦しみ、絶対絶命の症状は周囲にはつたわらない。

医療機関にさえ、相手にされない。

 

追いつめられた患者は、

早くこの苦しい状況から逃げたいと思う。

 

働けない、収入がない、日常生活も苦しい、周囲からはののしられる、医療機関からも相手にされない

症状は毎日毎日拷問のように激しさを増していく。

その末に、人が自ら命をたったとしても、

単なる自殺とかたづけられてしまっているかもしれない。

 

まさか、その自殺の影に、交通事故が潜んでいるなんて、自殺予防の団体も、

NPOも、警察も、誰も調査も統計も取っていないだろう。

 

何の罪もない交通事故の被害者が、

見えない、「脳脊髄液漏れ」という怪我を負ったために、人知れず、間接的に命を奪われているかもしれないのに、

なぜ、誰もそのことに気づいて調査をしはじめないのか?

 

単に、昨年より、交通事故での死亡者数が252人も減ったと、マスコミは報道していいのか?

昨年の事故件数が、19年ぶりに70万件を下回ったと報道していいのか?

負傷者数は85万2094人で、2005年から7年連続で減少している、と報道していいのか?

 

「死亡者数が依然として年間4611人以上もいる。」だろう?

365日で割ると、1日あたり少なくとも12人以上が亡くなっている計算だ。

交通事故件数は、1日当たり、1892件以上起こっている計算だ。

負傷者数は1日当たり2334人以上がいることになる。

ただし、事故後、全く外傷なしとされ、

普通に話し、歩いている人の中にも、実は髄液漏れで徐々に歩行障害が出たり、ろれつがまわらなくなったりと、苦しむ人は、おそらく、この負傷者数の中にはカウントされていないはずだ。

 

これはものすごい数のはずだ。

震災や津波での怪我人や死者は、

震災や津波が起きなければ出ないけれど、

交通事故は、全国どこでも、毎日起きているのだ。

でも、だからこと、まるで大変でないことのように、

当たり前のように、しかたがないように、軽視されてしまいがちだと思う。

 

記者にいいたい、同じことを書くのでも、

「もう二十歳」、「まだ二十歳」と書くのとでイメージが違うのと同じように、

交通事故が減少した点ばかりに視点をおくと、

まるで、年間69万件以上の交通事故発生件数が、

年間85万件以上の負傷者数が、

少ないように読者に感じさせてしまうから恐ろしい

(12月2日の日経新聞での脳脊髄液減少症報道も読者に間違った認識を与えてしまう点ではこれと同じく感じた。)

 

「交通事故件数も依然として、年間70万件近くも発生している。」だろう?

 

同じことを報道するのでも、

私ならこう書くね。

『死亡者数、負傷者数は減少したものの、

昨年も4611人もの尊い命が交通事故によって奪われた。

さらに、命は助かっても、以前として69万人以上もの人たちが、交通事故によって負傷している。

これはあくまで届け出があった交通事故に限ってのものだ。

事故直後は一見軽傷に見えて、だんだんと症状が出て重症化する脳脊髄液漏れ患者の実態は、今だ全く調査されていない。』と。

   

 命までは事故直後失われなかった事故被害者の中で、その後数年以内に亡くなった人がいないかよく調査してみてほしい。

交通事故後数年以内に、何らかの理由で、突然死していないか?

自殺していないか?

詳しく調査してみてほしい。

 

交通事故直後は命が助かっていても、

見えない高次脳機能障害や、見えない髄液漏れによって、のちに命を奪われながら、誰にも交通事故との因果関係に気づかれていなかった人たちが、

絶対、存在するはずだ。

 

交通事故後数年以内に、

免疫力が落ちて、感染症を繰り返したあげく、亡くなっていないか?

誤えん性肺炎で死亡していないか?

浴室で突然死していないか?

学校や職場で突然倒れてはいないか?

脳脊髄液が漏れると、心拍数もおかしくなり、不整脈にもなる。

不整脈が起こるってことは、心臓のリズムすらおかしくなっているってことだ。

血圧だって安定しない。

何がおきたっておかしくないのだ。

 

今まで、病死や自殺で亡くなった人の死因として、その影に「脳脊髄液漏れ」ひそんでいる可能性など、

医師たちや警察の間で、

まったく想定されていなかっただけにすぎない。

それがじわじわ進んだら、まるで完全犯罪のように、「交通事故での外傷が原因での脳脊髄液漏れ」という

患者本人はもちろん、家族も医師も、誰も真犯人には、気づけないのだ。

なんということだ。

被害者にとって、なんという残酷で、理不尽な怪我だ。

加害者や、損害保険会社にとっては、なんという都合のいい「見えない怪我」だ。

脳脊髄液漏れによって、被害者がじわじわと殺されても、

それは、交通事故とは関係なく、被害者自らの持病で亡くなったとして、なんの補償もしなくていいのだから。

 

脳脊髄液減少症という見えない怪我の存在も知らされていない被害者やその家族たちには

事故との因果関係を、事故直後から、被害者自ら意識し、のちに証明していくことなど、

無理なのだから。

これからは、特に自殺予防にかかわっている人たちは、自殺予防の観点からも、

隠された原因に、脳脊髄液漏れがある可能性も配慮して、調査してほしいと思う。

 

見えないところで、人の命を奪いかねない脳脊髄液減少症の実態が見えてくれば、

もっと社会はこの事故後遺症が見逃されることの怖さに気づいてくれると思うし、

早期発見と早期治療は、自殺予防にもなると思う。

 

 

 

今回の警視庁の発表で、

昨年の交通事故での死者数の

ワースト1は  愛知県の225人

2位は  東京都の 215人

3位は  埼玉県の 207人

4位は  兵庫県の 198人

5位は  大阪府の 197人

これらの県は、おそらく

交通事故件数も多ければ、負傷者数も多いはずだ。

その負傷者の中に、絶対に、髄液漏れ患者が今も見逃されているはずだ。

これらの県の患者たちは、

よりいっそう声をあげていくべきだ。

患者たちが声をあげることが、

髄液漏れを見逃され、重症化して後々まで苦しむ患者を減らすことにつながると思う。

声をあげよう!

黙っているはやめよう!

 

「私は、交通事故での被害者です。

さまざまな症状が出て、その原因がわからず、医師めぐりをしました。

やっと、脳脊髄液漏れという事故後遺症の存在を知り、

専門医をたずね、検査で髄液漏れがわかり、

治療でここまで回復しました。」と勇気を出して声を上げよう。

物忘れ、仕事上の失敗など、髄液漏れでの高次脳機能障害も、隠さずカミングアウトしよう。

その後の評価や仕事に悪影響があるかもと口をつぐんではいけない。

この子の将来に、「髄液漏れ」のことは、悪影響かもしれないから隠しておこうと思うお母さん。それは間違いです。

その隠す行為こそ、これから先、この病気に対する誤解と偏見を生むはずだから。

 

脳脊髄液減少症は外からの激しい力によって、人体に起こったことだ。

その意味では骨折と同じだと私は思ってる。

「うちの子の怪我は骨折です。」ということを、世間に隠すお母さんがいますか?

いないでしょう?

だって、骨折は、外傷で誰にでも起こることで、

 なんら恥ずかしいことでも、隠すことでも、その怪我での評価の低下や差別を恐れる代物じゃないと広く認識されているのだから。

それなのに、なぜ、脳脊髄液減少症のことは隠したがる?

病名に「脳」がつくから?

 

高次脳機能障害も治った事実をきちんと話そう!

性欲が落ちることも、セックスができなくなることも、性器が潤わなくなることも、

生理が狂うことも、

頻尿になることも、時には尿や便のコントロールができなくなることも

私たち体験者が話さなくて、誰が話す?

 

ブラッドパッチ後の、あの波のある、悪化したようになりながらの不思議な治り方を、誰が話せる?

 

私たちが話さなければ、また何もしらない患者たちは

「ブラッドパッチなんて治らないじゃないか!」と誤解して、

症状を抱えて、他の医師のところへ駆け込み、他の原因さがし、他の病名探しをはじめるよ。

 

自分が経験して乗り越えてきたことを、皆がそれぞれに話そうよ。

ありのままの自分をさらけだせば、

その困難を超えてきたあなたを、きちんと評価してくれる人が現れるはず。

誤解と偏見を恐れ、黙って過ごすことだけはやめよう。

語ろう。

皆で話そう。

脳脊髄液減少症の、あの拷問のような苦しみを生き延びた患者なら、

もう、何も怖いものはないはずだ。

 

交通事故後、我が身に起こったことのすべて。

情報がないことの恐怖。

無知な医師たちがいかに多いか。

専門医にたどりついたからこそ、回復した今があること。

 

治療中の苦しさを乗り越えて今があること。

ブラッドパッチ治療の効果の出方は普通の怪我の治り方とは全然違うこと。

今までできなかったこと。

今できるようになったこと。

昔あった症状。

今は消えた症状。

 

一人ひとりが、その経験を語っていこう!。

自分の経験した範囲でいいから。

そこにこそ、真実があるんだから。

誤解のない社会をつくっていくために。

自分の経験を無駄にしないために。

 

後に続く患者さんたちに、情報を伝えるために。

ブラッドパッチ後の体調悪化をも心によゆうをもって

乗り越えるために。

早期発見と早期治療につながり、むだな医師めぐりで無駄な時間と無駄なお金と無駄な体力を使わないで済むために。

 

 

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