粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

金正恩は痛風?

2014-10-14 20:47:02 | 厄介な隣国

30年以上昔に勤めた会社のある朝のこと、すでに還暦を過ぎた肥満体の社長が、杖を突きながら痛々しい足取りで出社してきた。この社長は、創業者で一代で財をなしたやり手の人物でもあった。こんな社長であるから、夜の行状も派手で、会社近くの新橋の様々な料亭へ、まるで自分の住処のように通う毎日だった。時に少し羽を伸ばして銀座の方へ出向くこともあったが、社長の趣味は美しい女性よりも食の美味のほうだった。すなわち自他ともに認める「食通」であったのだ。

そんな社長がその朝見せた痛々しい姿こそ痛風の症状であることがわかった。当時まだ20代で贅沢など縁もない自分だったので、そんな病気さえ知らなかった。しかし、先輩社員から真相を明かされ、初めて痛風という病気を知った次第である。先輩は、「これは贅沢病なんだよ」とも囁いていた。社長の日頃の派手なグルメぶりをみてさもありなんと思った。

それ以来、痛風とは年寄りの金持ちが食を貪ったことで患う病気だと勝手に思っていた。だから、変な話、痛風になる人が「富の象徴」のようにうらやましくさえ感じたくらいだ。しかし、最近は若い世代でも痛風の人間が増えてきているようだ。これは必ずしも贅沢だけが原因ではなく、食生活そのものに原因があるようだ。

そして、今話題の北の大将、金正恩第一書記のことだ。以前足を引きずった姿がテレビで映し出されその原因がいろいろ取沙汰された。その後北朝鮮の報道では何か体に障害があることが示唆され、さらに40日以上も公式の場に姿を見せないことでその疑惑は一段と深まった。

海外の報道では色々な病気が噂されたり、あるいは謀略説が流されたりしている。しかし、自分にはどうも金正恩が足を引きずる姿が、昔の食通社長のそれと重なってしまい、北の3代目はきっと「痛風」ではないかと思ってしまった。

本日のラジオでも評論家の宮崎哲弥氏が「痛風説」を主張していた。北朝鮮ではまず見られない肥満体なのに、足が異常に細く見える。日頃贅沢三昧でおいしいものばかりを食べている割には運動不足で体のバランスを崩している。まさに贅沢病ではないか。

あの国のことだから、実際のところはよくわからない。しかし、飢餓に苦しむ大多数の国民とは全く別世界で金満生活に明け暮れていることは確かだろう。

挙げ句の果てがこの体調不良。国民はたまったものでない。もちろん、異国に拉致された日本人たちもそして彼らの帰還を切望してやまない家族も同様、いやそれ以上だろう。ただ気まぐれな若い指導者が相手だ。いまでも杖に頼るほど難儀しているのかもしれない。しかし、本当の意味で難儀しているのは誰かは今更いうまでもないだろう。