粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

一発屋芸人という存在

2014-10-03 21:39:01 | 一般

先日9月27日のブログでプロ野球選手の一発屋について書いたが、やはり芸能界は一発屋ではその宝庫といえるだろう。特にここ11年ほどはそんな芸人たちが華々しく登場した時代である。彼らは必ず世間の話題を席巻する一発ギャグを放ち、もれなく「流行語大賞」に選出される栄誉をうける。

ただ、彼らはほほ例外なくその1年かせいぜい翌年ぐらいでその輝きを失い、忽然とし芸能界の華やかな舞台から消えていく。2012年から2003年まで遡ると、途中2度空白の年があったが、懐かしい流行語のギャグと芸人が次々とでてくる。

2012年ワイルドだろ(スギちゃん)

2011年ラブ注入(楽しんご)

2010年ととのいました((Wコロン)

2009年(該当者なし)

2008年グ~!(エド・はるみ)

2007年そんなの関係ねぇ(小島よしお)

2006年(該当者なし)

2005年フォーー!(レイザー・ザーラモンHG)

2004年残念!(波田陽区)

2003年なんでだろう~(テツandトモ)

文字通り「残念」ながら、これらの芸人が現在芸能界で話題になることは皆無といってよい。スギちゃんなんて登場したのが2年前だが、今やもうとっくの過去の人のように思われてくる。ワイルドどころかもうマイルドになってしまった?

そんな中、最近ある元一発屋芸人が芸事以外のことで話題になっている。エド・はるみ 誹謗中傷行為に法的措置へ」とある。

 お笑い芸人のエド・はるみが、2009年以降にインターネット上で波及している一連の誹謗(ひぼう)中傷行為に対して、今後は法的手続きをとることが2日、明らかになった。…

エド・はるみ…2008年の流行ギャグ「ぐ~」は衝撃的であった。一見OL風のこぎれいなおねえさんがオーバーアクションでこの言葉を放つ。最初の見た印象とハチャメチャさとのギャップがおもしろい。歴代の一発屋芸人では質的に群を抜いていたように思う。しかし、それが衝撃的であったから、逆に更なる芸の展開が難しい。

プライベートでは程なく結婚をしたことは風の噂で聞いた。しかし、その後彼女の動静はあまり伝わらず、それこそ「寿退社」のように考えていた。そして、今回の提訴、彼女はどんな誹謗中傷をネットで受けていたのだろうか。あの華麗な芸と真逆な話だ。

よく、そんなスキャンダルもネタに変えて芸を伸ばせといわれるが、現実は厳しい。ともかく、早く彼女にはこの問題をクリアーして、かつての華やかな芸を取り戻して欲しいと思う。

ただ、昨年あたりからそんな芸人の一発ギャグが話題になることはほとんどない。テレビのバラエティ番組も不振も大きく影響しているのだろうか。といって、外の演芸場が盛況という話も聞かない。いまや下積み芸人はおろか一発屋芸人も受難の時代というべきなのか。ある意味今は新時代のお笑い芸が生まれでるカオスの時期なのかもしれない。