粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

伝家の宝刀

2012-11-15 00:03:00 | 国内政治

久しぶりに総理大臣という存在の偉さを実感した。国権の最高機関、国会(衆議院)を解散出来るのは、日本人1億2000万人のなかで一人だけである。輿石のおじいちゃんが反対しようが、一部民主党議員が野田下ろしを策謀しようが。まして野党が、不信任案を突きつけようがおかまいなしだ。極端なことをいえば、この人物に日本の命運を大きく握られているともいえる。「伝家の宝刀」とはこういうことをいうのだろう。

その点では、野田首相の決断は潔くある面見直した。ずるずると解散時期を引き延ばすよりは少しは民主党が惨敗を避けられるかもしれない。ただ、どうしても民主党の劣勢は免れない。鳩山由起夫ルーピー内閣、菅直人パフォーマンス内閣、そしてこれまでの野田内閣の決められない政治、こうした民主党の3年余りに及ぶ負の蓄積は遺憾ともしがたい。

さりとて自民党は、この混乱した政治を一新できるだろうか。今、克服しなければならない政治課題は余りにも多くまた深刻だ。そして政治の停滞はもとはといえば自民党の方に大いに責任がある。

橋下徹氏の日本維新の会、石原慎太郎氏の太陽の党も可能性を秘めているが全く不透明だ。どうにも日本の政治は混沌している。政治ばかりではない。経済、社会はどうなる、外交防衛はどうなる。全ては不確実性に包まれている。

おそらく、今日本は今大きな時代の岐路にたっているのではないか。明治維新、戦後体制に続く新しい時代に突入していくのだろう。この新時代は明るいものか、厳しいものか判断出来ない。しかし日本の歴史を振り返ると、こうした時代の節目に日本は力強く新しい国家を切り開いていった。日本人に本来備わった知力、胆力、先見力を信じたい。