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心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

とことんやれば

2011-11-07 | 書の話

                     (半紙)

 

 

夏頃書いた「仍辟涼州」。 

原本は木簡だったかな・・。極細面相筆で。

遊びすぎだけど。。

 

 

ところで、バランスというのは、どこにいても見えてくるものでして。

1枚の写真、窓の外に見える景色、キッチンにならぶ調味料、

反対側のホームに並ぶ人の風景、駐車場の車、日向ぼっこをしてる野良猫たち・・

 

そこにあるバランスは、偶然だったり必然だったり。

そんな日常の中でも、自分にとって、居心地のいいバランスを探すのが好き 

 

たった1枚の半紙の中にも、それぞれのバランスがあるわけで。

バランス=均衡・均等ではなくて。

 

これが正しいバランスだ、なんてのはたぶんないのだから、

恐れずに、自分なりのバランスをとことん追求すればいいんだって思う。

そう、なんでもとことんやってしまえば、それはもう個性になるんだって思う 

 

書TENという発表の場を与えて頂いたお蔭で、

ちょっとづつ、私らしさを確認中。 感謝に深謝

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赤井清美偏 篆隷字典

2011-11-05 | 書の話

                    (半紙)

 

 

金文による「萬光」。

極細面相筆で。

 

原本はこれ↓

 

 

 

光という文字には、祈りのポーズのようなものを感じる。

萬という文字は、宇宙人のような、なんとも愛嬌のあるお姿 

 

これを縦に書こうと思うと、空間が平凡になりそうなので、横書きに。

「萬」を長く上下いっぱいに伸ばして、「光」は上の空間を残して

祈りと感じた印象をそのままに、書いてみたなり。

 

どうも私は、横書きの方が好きなのでして 

 

 

ところで、今日は神奈川書家三十人展に行くつもりで、

その前にちょっと書作のアドバイスを・・と実家に寄ったら、

風邪気味もあって、断念してしまい。。

 

母が一人で初日に行って、図録を求めてきたというので、

今回はそれを眺めることでお許し頂くことに。。

明日図録の中から何点かご紹介しまする。

 

で、母が部屋を整理していたら出てきたという、分厚い篆隷字典を

あなたにあげるわと。 今日の原本はその字典から。

 

家も狭いからいらないのに・・と思ったけど、帰宅して開いて見たら

なかなか楽しい字典でして 

 

 

出版社の記載がなく、赤井清美 編とあるので検索してみたら、書家でいらっしゃるよう。

字典の紹介から、ご本人の書作などもあるHPはこちら→赤井清美 文墨に楽しむ

 

書籍の頁は ここをクリック 

作品ギャラリーの頁は ここをクリック

 

シャープで瀟洒な作品も興味深く拝見。

まだまだ知らない世界がたくさんあるなぁ・・と 

 

母&父?に、素晴らしい字典をありがと 

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原本にも間違いもあり?

2011-07-22 | 書の話

                          (半紙)

 

 

千字文の一節「丙舎傍啓」 へいしゃぼうけい

第三の殿舎は傍らに啓いており、の意。

 

木簡集字千字文を参考に書いていたのですが・・またまた原本が間違い・・かも。

(↓)四文字目が、「創」かな?って思って、そのつもりで書いてしまい。。

う~ん・・やっぱり「啓」には見えないような。いかがでっしゃろ。。

 

 

 

 

沙月という細い羊毛長鋒で。書きやすくてお気に入りの筆のひとつ。

墨量の多い所、かすれ、空間のバランスを、自分なりに確かめながら。

 

「丙」は思いっきり縦長にしたくて。

墨がついたまま固まってしまった筆で、そのままに書いたので

「舎」など極細の線に。 縦長の「丙」に対して横に広げて。

 

「傍」は右下に向かって、だんだんだんと下がって右に流れたので

「創」の最終角は、思い切り長くしてみたなり。

 

それにしても、原本も意外と間違いがあったりするのね・・

 

この「丙」って文字、私、好きなんです・・って言ったら、教室でEさん曰く

「私達が子供の頃の成績表では、丙は三番目だったから、私は好きじゃないわ~」に

皆さん大笑いでした 

 

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久々に金文

2011-07-21 | 書の話

                         (半紙)

 

 

今日午前中は書道教室。

Kさんが取り組んでおられる、金文の一節をば。

臨書ではなくて、創作ですが。。

 

釈文には「余爾」と。 右が「余」、左が「爾」 原本はこれ↓ 

 

 

 

一番左のは、「爾」の文字の解説として載っていたもの。

 

う~ん、よく見えないですねぇ・・って言いながら書いたのですが。

帰ってきてから、スキャンして拡大したら、まずは下のくもの巣みたいなところの

縦角が足りなかったか・・・ 

 

で、「爾」ってことは・・・(↓)こうでないの?と。

うん、きっとそうだと思うんだけど。。

 

 

 

 

 原本を色反転してみたら(↓)・・ね?

 

 

 

・・ということで、Kさん、いかがでせう 

 

 

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文字と私、もちつもたれつ

2011-07-01 | 書の話

                       「楽」 (はがき)

 

 

 

スーッと何かが下りてくる日と、全然来てくれない日と。

 

何も浮かばない時には、なぜかいつもこの字を書く。

文字には、それぞれ意味があるわけで。

 

文字本来が持つその意味が、何かオーラのようなものでもって

時になぐさめに来てくれたり、楽しい気持ちにしてくれたり 

 

でも、たとえば「悲」の文字ばかり書いていたら、

「悲」が持つオーラ=力にやられちゃうこともあったりするかもしれなくて。

 

あ、でもそんな時は、逆に「悲」の文字にチャンスをあげるの。

ぶっとく書いたり、あったかい線で書いてみたりして。

 

そうやって、文字と私、もちつもたれつ 

 

今日から7月。既に猛暑。夜は昨日よりはちょっと涼しいけど。

まだまだこれからが夏本番 

 

文字(書)でも「涼」を届けられるかな・・

明日は、涼しくなるような書を書いてみよ~っと。

・・って、自分にプレッシャー与えてるじゃん。。

 

 東日本大震災 子どもの学び支援ポータルサイト

 

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情がある作品

2011-06-20 | 書の話

    金文「厚多」(半紙)

 

 

羊毛の長鋒は、思いがけない線を生んでくれるのでして。

 

筆の弾力を確かめながら、味わいながら、沈めたり浮かしたり。

紙をえぐったり、くすぐったりしながらじっくりと書く。

 

じっくり書くというのは、心に描くものがあるということで。

そしてじっくり書くと、それだけ情も湧くというもので。

 

情がない作品は、ただのお習字。

情がある作品が書きたいなぁ 

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書の心地よさの理由

2011-06-02 | 書の話

                      (半紙)

 

 

山頭火の句 「寝ておれば花瓶の花ひらき」 

 

今日も雨降り、肌寒い一日。午前中は書道教室。

 

母組は蘭亭、顔真卿、かな等、それぞれの臨書を、

沙於里組は、木簡、金文、曹全碑の臨書のお稽古を終えてから、

宿題の山頭火を、皆さんと鑑賞会。

 

だんだん名前が書いていなくても、どなたの作品かわかるようになってきて 

今日はK野さんの作品(これ↓)をお借りして、書いてみたなり。

 

 

 

私はどうも筆を持つと、左から右へと流れるのが苦手。

書の横書きは、本来右から左への流れなんだけど、

K野さんは、いつも構図を工夫、試行錯誤されていらはるのでして 

 

で、私が思う「書の心地よさ」の理由のひとつは「流れが自然であること」かな、と 

 

本来、書は縦書きで、上の文字から次の文字へ受け渡す時の間合い、呼吸が

その作品の個性だったり、魅力のひとつにもなる・・と思ったり。

 

横書きにした場合も同じで、ま、今日のは完全な横書きではないけど

奇をてらうのではなくて、自然な流れを意識するだけで、

自ずと空間も生きてくるような 

 

な~んて、偉そうに。 

でも、空間の意味というか、味というか、温度、やわらかさみたいなのが

伝わるといいなぁと思いますが、いかがでせう 

それぞれの作品からヒントを頂きながら、勉強になりますです

 

 で、先週の教室で、写真を撮り損ねたK地さんの素敵な作品、今日お持ち下さり。

素敵でしょ♪ K地さん、ありがとうございました~。 

 

 

 

今日は曇り空で部屋が暗くて、画像がどれも暗いなぁ・・すんません。

あ、カメラを使いこなせてないだけです

 

Nikon COOLPIX なんだけどなぁ・・

みのりさんがご近所だったら教わりに行きたいでありんす

 

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思いを綴る

2011-03-21 | 書の話

               今日もぷくぷくにご指南をお願いし・・

 

 

こんな時に・・と思う方もいるやもしれないけれど、

この週末は、ご飯を食べるのも忘れて、4月の書展の作品を書いていた。

 

作品は、数枚書けてはいたのだけど、その題材が、

なんだかしらじらしく思えてきて、別なものを書いていたのでして。

 

自分の中で、書きたいものが見つからないのは、あるいはしっくりこないのは、

ある意味、平和で枯渇しているものがないということなのかもね。

まぁそれはそれで、全然いいんだけど 

 

書は、造形としてのゲイジュツでもあり、

意味を持つ漢字や、ことばを書くという意味で、

思いを綴り、伝えることもできるわけで。

 

自分が『書』という表現を借りて、何を表現したいのか、

この週末に、手繰り寄せることができたような気がする。

 

思いが馳せるばかりで、造形としてのゲイジュツは未熟であるけれど

岡本太郎のことばに駆り立てられて、ただただ書いていたなり。

 

 

『今すぐに、鉛筆と紙を手にすればいい。それだけだ。』

『壁を破る言葉』 イースト・プレス

 

 

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志は高く

2011-03-06 | 書の話

                    (部分・色反転)

 

毎日なんだか雑用が多いものでして 

でもって、根が横着で、時間の使い方が下手なものでして 

 

昨日夕方から、ようやく4月の蘭秀会展の作品制作スタート。

毎年もっと早くから構想を・・と思いつつ、今年も時間がな~いと焦る 

 

部屋中、墨の香りと紙だらけ。

何を書くかに迷ってばかりで、まとまらず 

 

久々に抽象を書きたいなと思ったりしてるけど、

あれは、アドレナリンが満ちてこないと書けないので、

まずは、五感のウェオーミングアップから。

 

かっこつけないで、いい子にならず、

常識を疑いながら、心のバーを上げ続けたいなり 

 

な~んて、志は高く・・ね。

 

今日は母と、日本書道学院の 代表作家展 にお邪魔してきま~す。

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手紙は自分の舞台

2011-02-22 | 書の話
             

昨年12月の 2010 書TEN でご一緒させて頂いた
岡村雞守齋氏より素敵なお便り(↓)が届き 


かわいい兎さんの絵も。

お手頃な価格で良質の青墨が手に入ったのだけど、もののためしに手紙なぞ、と。
半切半分を2枚分の巻紙風の長いお手紙。ありがたや。
では私も拙いながらも、なが~い紙でお礼状をば、と 

手紙は、自分の舞台でもあるような。

紙の大きさ、色や質、文字の構成、構図、墨の色、そして文言。
何を選び、どう表現するのか、あれこれ考えたりするのは楽しや 

手紙は苦手だから書かない、とよく聞くけれど、
書かなければいつまでたっても書けないわけで。
上手く書こう、恥かしくないように書かなきゃと思うから書けないわけで 

だからね、「下手」にも応えて下さる相手を見つけるのがよろし 

おっし、書けた~と写真を撮ろうと広げていたら、
ぷくぷく師匠がどれどれ・・とお座りになり。
このあたり・・ちょっと乱れておる・・と、右手で指南。

手紙なんだから、硬いこと言わないでね 

あ・・岡村さん、見てたら・・勝手に載せてごめんなさ~い 
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