6月25日。今日は長池公園の散策です。
何時もまず自然館を訪れます。公園内の花や昆虫・鳥等の状況を地図上に記載・案内してあり、中庭には種々の植物等が保護されています。
中庭では
ジュンサイが咲いていました。水上に出てから2日目の花のようで、雌蕊が無くなり雄蕊だけが出ている雄性期の花です。帰りの12時ごろには早くも水中に沈みかけていました。
ご参考に6月1日に撮影した雌性期の花を再掲しておきます。
保護されているミクリ、カンガレイ、ハタザオギキョウが咲いていました。
ヒメミクリ(姫実栗):ガマ科の単子葉植物で抽水植物の多年草。
カンガレイ(寒枯藺):カヤツリグサ科の多年草。茎の断面が三角形(鋭三稜形)。
ハタザオギキョウ(旗竿桔梗):ヨーロッパ原産でキキョウ科の多年草。
中庭から見える場所に植栽されているヤブデマリ(藪手毬:ガマズミ科の落葉低木~小高木)の赤く熟した果実が鈴生りで紅葉のように綺麗でした。
自然館の前で
セキヤノアキチョウジ(関屋の秋丁子:シソ科の多年草で花期は9~10月)が早くも咲いていました。
トモエソウ(巴草:オトギリソウ科の多年草)が咲き残っていました。花は巴形の歪んだ形をしています。他の場所では既に咲き終わっていました。
外周緑地では
オカトラノオ(丘虎の尾:サクラソウ科の多年草)があちこちに沢山咲いており種々の昆虫を引き寄せていました。
オカトラノオに吸蜜するルリシジミ
オカトラノオに立ち寄ったクロウリハムシ
アカメガシワ(赤芽柏:トウダイグサ科の落葉高木で雌雄異株)の雄花も咲いていました。
クララ(苦参:マメ科の多年草)は果実になっています。
草の葉の上にアミガサハゴロモ(編笠羽衣)が止まっていました。ハゴロモ科の昆虫でセミのような性質を持っており、植物の汁を吸って生きています。大きさは1cmぐらい。
南エントランスゾーンでは
コゴメバオトギリ(小米葉弟切)がまだ咲いていました。ヨーロッパ原産の帰化植物でオトギリソウ科の多年草。花期は5~7月。葉が小さく長さ1~1.5cmの楕円状披針形。
葉の写真も添付しました。
ジャノメチョウ科の蝶、ジャノメチョウ(蛇目蝶)が草叢からふわふわと飛び出しました。
中央園路では
金属製の柵の上を1cmぐらいの小さな虫が歩いていました。多分、ナナフシの子供ではないかと思います。
キジョラン(鬼女蘭:キョウチクトウ科のつる性多年草)に花が咲いており多くのアリが吸蜜していました。アサギマダラの幼虫の食草ですが幼虫は残念ながら見つかりませんでした。
ながいけの道では
コイケマ(小生馬:キョウチクトウ科のつる性多年草)が咲いていました。咲いているといって花はほとんど開きません。よく似たイケマは全開します。この花は外周緑地にあったのをこちらにも移植されたものです。今日は外周緑地を見てきたのですがコイケマは見当たりませんでした。大きな果実が結実するのが楽しみです。
イガホオズキ(毬酸漿:ナス科の多年草)が咲いていました。先日訪問した高尾山ではすでに花が終わり果実になっていました。
湿地にチダケサシ(乳茸刺:ユキノシタ科の多年草)が咲いていました。名前はチチタケという茸を採った時この茎に刺して持ち帰ったため。
園路にあるクマノミズキ(熊野水木:ミズキ科の落葉高木)ですが花がほとんど終わって果実になっているのに一部咲き残りで咲いていました。
ヌルデの小木の葉に虫こぶ(虫えい)が沢山出来ていました。これはヌルデフシダニが葉に寄生することによってできるヌルデハイボケフシという虫こぶです。
つくいけの道では
オオバトンボソウ(大葉蜻蛉草:ラン科ツレサギソウ属の多年草)が今年も4株ほど咲いていました。
田圃の縁に生えているクマヤナギ(熊柳)の果実が赤く熟していました。すぐ傍の円錐形の花序に蕾が出来ているので、間もなく花と果実の両方が同時に見られることでしょう。
あと、アヤメ科のノハナショウブとヤブジラミが咲いていました。
ノハナショウブ(野花菖蒲)
ヤブジラミ(藪虱:セリ科の越年草):名前は薮に生え果実が虱のように衣服に付くことから。
田圃にコシアキトンボが止まっていました。
とんぼ池でカワセミに出会いました。
以上