脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

車 2

2015-10-29 21:13:32 | 私の思い 3
車を手放す日が近づいている。

夫が格安で見つけてきてくれた車。
夫の闘病中
ずっと夫を乗せて走った車。

最初の病院への通院のころは
高次脳機能障がいはあったものの
まだまだ会話ができていた。
夫は
1時間の通院時間
わたしに
細かく運転の指示をした。
制限速度で走ること
後続車がたくさんになったら
路肩によって、後続車を先にだすこと、
横断歩道では必ず止まること。
一時停止の場所では
かならずしっかり止まること・・・


ほとんど眠れない時期が2年以上続いたが
事故もなく通勤できたのは
夫のそれらの教えのおかげだったと思う。

この車に乗れば
いつも助手席に夫がいるような気がした
夫に守られている気がした

形あるものがなくなっても
夫の教えは私の中に生きている
夫の教えにわたしは守られている
そうは思うのだけれど
やはり
形あるものがなくなることは
夫との距離が遠くなるようで
たまらなくかなしい



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