脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

えにし

2013-08-17 05:43:00 | 私の思い 3
夫の法要の折のご法話で
夫の生涯は短かったけれど
短いとか長生きだとかは私たちの思いである、と話された。
夫自身は、
その生涯を精一杯、
なすべきことを尽くして
生ききったのだと。
ほんとうにそうだった、と
涙があふれた。

家長として
家を守り、
お付きあいを大切にし、
必死で働き、
自分のための時間はほんの少ししかなかった。
こどもたちのことを案じ
こどもたちや親戚に何かあると
上司に何を言われても
休みを取って飛んで行ってくれた。
休みを取りにくい職場だったので
それは大変なことだったと思う。

そんな夫への感謝の思いは
闘病中に
充分夫の思いに寄り添えなかったことへの
激しい後悔につながる。

でも、
一方では、
夫の思いを引き継いでいくことへの
強い願いにもつながる。

感謝の思いが強いから
後悔の思いも強いし、
夫の生き方を見倣いたいとも
強く思う。

お花束配りをしながら
夫がつないでくれた人たちとのえにしを
大切にしていきたいと
あらためて思った昨日だった。

お花束配りは
なくなった人を共に思うための風習なのかもしれない。
昨日もたくさんの思い出話をお聞きすることができた。
ご主人を52歳でなくされて19年たつけれど、
今もさみしいと話して下さったおばさまは
夫がとても頼りにしていた方だ。
血縁は遠いけれど、
夫が結んでくれた大切なえにしなのだと思う。



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