脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

なぜ・・・

2015-04-19 22:28:59 | 私の思い 3
人は、何のために、どこに向かっているのだろう?


もし、神が、
人間や、この世界を作り給うたのならば
人は神のご意志にそって生きねばならない。


しかし、
この世界が、偶然により「進化」してきたのならば
人間も、動物も、等しく
すべては「偶然」でしかないことになる。
信仰は、人が「人」であり
他の動物たちと異なると「信じる」ために
生み出したものにすぎないのではないのか。


信仰とは
この世界の創造主である神を信じるか
人が生み出した「仏」を信じるかにより
大きく意味が異なってくるのではないか



わたしは
そのどちらも
信じえないでいる





なぜ夫だったのか、とくりかえし思う。


ただ市井の片隅で
ひっそりと
富も名誉も求めず
正直に
穏やかさだけを求めて
生きてきたのではなかったのか
それなのに
なぜ
夫だったのか、とくりかえし思う。



やり場のない思いだけが
心の中でどうしようもないほど膨らむ



人はだれでもいつかは必ずいのちの終わりを迎える。
その人が生きたあかしは
時とともに薄れていく
その人の生きた意味はどこにあるのだろう。
夫が生きて、苦しんだ意味はどこにあるのだろう。
わたしがいなくなれば
そのことさえ
誰も考えなくなる
夫の存在は忘れられていく
そのことが
たまらなく哀しい