人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

巨大国家中国

2015-12-04 06:29:35 | Weblog
 決して品の良い人ばかりではない中国。マナーという点では、改めるべきところも少なくない。
しかし、振り返ってみれば、かつて日本が高度成長期だった頃、急速に個人所得が増え、日本人も
列をなして海外旅行をするようになった。

 この頃、日本人旅行客の買い物ツアーなるものも増えて、各国の免税店には日本人が押し寄せるように
なったことがある。オバタリアンと揶揄されたおばちゃんたちが、大声で話しながら賑やかに歩き回る
姿が、ひんしゅくを買ったこともある。

 つまり、日本人も他人のことはあまり言えない過去があるのだ。誰でも海外へ行くと開放的な気分に
なるのは良くある話だからだ。

 ただ、日本人と中国人は、比較するまでもなく国民性がまるで異なる。ましてや抑圧された長く苦しい
生活からやっと開放されつつある国民が、ついつい海外旅行で開放的になり、爆買いに走るのも無理はない。

 そして、中国人には長い長い民族の歴史がある。異民族支配を受けてきた時代である。異民族支配とは
言っても、元々、多民族国家なので異民族支配という表現が適切かどうかは分からないが、中国国内で
一番多い漢民族を中心に考えてみた場合、最後の王朝である清は満州民族が征服して作った国だ。
満州人が支配し、その配下に漢人や他の民族がいた。

 いずれの中国の王朝も長くは続かなかった。めまぐるしいほど王朝は替わり、王朝が変わる時には
必ず大きな戦乱が生じた。

 こうした戦乱と社会的な混乱の中で中国人は、民族と言う集団とは関係なく生きて行かなければならなかった。
我が身を守るのは、他ならぬ自分自身と家族、更には親族の結束によるものであった。

 王朝がどう変わろうとも、王朝には逆らわず迎合しながら生きてきた。その裏側で、王朝など関係はないと
ぺろりと舌を出していた。表面は服従し背面はしたたかに反発して生きてきた。背面服従であった。

 こうした生き方は長い歴史の中で中国人自身の生き方になっていった。それは今も続いている。
そして、今後も変わりなく続いていくのではないだろうか。そうした生き方をいつの時代も支えているのが
お金である。彼らにとってお金が全てだと言っても過言ではない。

 そこのところが日本人とまるで異なると言っても言い過ぎではないだろう。だから中国人は、ある面
たくましい。世界の果てまで人間世界であればおおよそどこにでも中国人は住んでいるし、商売を
している。これは先に地球一周旅行で南半球を一周した時に行く先々で見て感じたことである。

 そして中国人らしい結束力は、多くの国で中国人街を作っている。また、自らがその国の中心になっている。
マレーシア、シンガポールなどである。中国人華僑を先祖に持つ人々が少なくない。

 今、盛んに中国人が東南アジアやアフリカに進出しつつある。こうした進出先で様々な問題が
生じている。中国人らしいやり方での強引な現地収奪だ。既に中国国内では、新疆ウイグル自治区などで
漢民族などにより現地の商取引は牛耳られている。この反発が現地人たちの暴動となって現れている。

 先の小笠原沖でのサンゴ取り尽くし事件を見ていて分かるように、やり方は強引で徹底している。
儲けとなると、ひるむことはない。それが、全てとは言わないまでも中国人の姿であろう。実に
したたかな民族なのだ。反面、日本人が長く島国という閉ざされた中にいて特殊な民族なのかも
知れない。
コメント
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