人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

寒い

2010-03-29 11:03:39 | Weblog
 ここのところ、ずっと気温の低い日が続いている。特に朝晩の冷え込み
は厳しい。もう三月も終わりだというのに、この冷え込みは何故だろう。

 これも地球温暖化現象の現れであろうか。山の畑に植えているジャガイモ
の芽が突然見えなくなったと思っていたら、どうやら霜でやられたのか
葉先が枯れてしまったようである。先日、霜注意報が出ていた朝の事で
あろうか。例年よりも植える場所を広げたばかりだと言うのに、とんだ事に
なってしまった。

 それでも春は止まらない。梅の花が咲き、続いてサクランボの花が終わり
アンズの花が咲き、今、スモモの花が咲いている。

 ただ、心配なのはこの寒さ、実の成長に影響はないのだろうか。少し
気がかりなことである。反面、良いこともある。害虫と呼ばれる虫たちの
姿をあまり見かけないことである。

 今は枇杷の実の手入れをしている。花柄を落とし、実を間引くのが日課
である。追って袋掛けが待っている。桃の開花も間近だ。そしてナシや
リンゴの花へと続く。柑橘類の花は、それからずっと後のことになる。

 この寒さでも鶯が鳴いている。すぐ側まで来ている。自然は常に動いて
いる。動きを片時も止めることはない。

 さて先日、玉島で活弁の相談があった。街おこしイベントとして映画を
活用したいという話しである。本番は秋にプロの活弁士を呼んで行うライブ
である。それまでの繋ぎと宣伝のために、秋までに二度ほどプレイベント
をしてみようと言う計画である。

 その他にも岡山で二カ所、地元児島でも秋には、お願いをしたいという
申し入れを受けている。どうやら今年は活弁の年になりそうであり、新作
の準備が急がれる。

 活弁に関しては何かと不思議な巡り合わせが続いている。その一つが
今度行う玉島である。玉島は古くから商人の町として栄えたところである。
町人文化が花開いたところである。当時、多くの文人墨客がこの地を訪れて
いる。

 その一人が、家内の祖先である黒田綾山である。南画の絵師として歴史
にも残るような人物であり、綾山の業績を印した墓が墓地内に置かれて
いる。墓地は大原家の大きな墓地の隣接地にある。

 また、何という不思議な縁であろうか。私達夫婦が夫婦活弁を始める
ことになった映画が、尾上松之助主演の「豪傑児雷也」である。

 その尾上松之助が映画監督の牧野省三とであったのが、玉島という
この地であった。牧野省三が金光に来ていて、松之助の芝居を見に来た
ことから二人の関係は始まったようである。

 初めから松之助を起用しようと考えてきたのか、偶然、芝居を見に来て
松之助をスカウトしたのか定かではない。(ある資料によると牧野省三は
金光教の信者であり、長男、マキノ雅弘の名前を教主に付けて貰うために
金光教本部にきていたとある。その際、教主より、この近くに求めている
人材がいるというご託宣を聞いて来たと言うのであるが、真偽のほどは
定かではない)

 しかし明らかに、この地で二人の出会いはあったようであり、それが
松之助や省三の運命を大きく変えていった。日本映画の草創期の話し
である。ちなみに牧野省三は津川雅彦氏などの祖父である。

 私の家内の事と言い、尾上松之助の事と言い、不思議な縁を感じるので
ある。
コメント
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