575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

日帰り温泉開眼       愚

2010年08月23日 | Weblog
 最近、日帰り温泉に嵌まっている。
 たまたま娘から入場券をもらったのである。
 猛暑が続き、クーラーをつけっぱなしでごろごろしていても
 不健康なので、連れ合いと思いきって出かけた。

 名古屋市の郊外にあるという日帰り温泉に出かけた。
 この手の温泉はどこも同じだが、受け付けで六・七百円払うと中には行ける。
 一階はレストラン? やりラグぜーション室・ゲームコーナー・自販機コーナー
 ・休憩室・売店・サウナetc

広い階段を上ると、入浴スペースである。
 更衣室を抜けると、様々な風呂が待ち構えている。

 ジャグジー・電気湯・うたせ湯・冷泉・座り湯・寝転がり湯・炭酸泉・桶湯
 壺湯・etc

そして止めは露天ぶろ。普通十種類程のお湯があるようだ。解放感があって
 とてもよい。

 愛知にこうした日帰り風呂は四店舗以上ありなかなかの人気だという。
 全部回るには五年はかかりそうである。
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死人に口なし     遅足

2010年08月23日 | Weblog
本人の同意がなくても家族が同意すれば
臓器移植が可能となって
はやくも3人が脳死判定のあとに
臓器提供となったいる。

沈黙はイエスか?
はた、またノー?

恋の沈黙はイエスだそうですが・・・
本当に死人に口なし。



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百舌一声思わず怯み銃を置く     朱露

2010年08月23日 | Weblog


       ヒヨドリを待っている所へ百舌出現。
       撃てばいいと思うが銃が上がらない。
       百舌は肉食なので旨い鳥だと聞いた。
       悲痛な鳴き声と凛とした姿に位負け。

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通草食う種七つ八つ呑み込んで   朱露

2010年08月23日 | Weblog


      ミチクサではなくアケビと言います。
      小さいバナナに黒い種びっしり状態。
      バナナの薫りはなく仄かに甘いだけ。
      黒い種を盛大に吐き散らして秋終る。

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渋団扇昭和の風の匂いかな  狗子

2010年08月22日 | Weblog
昭和から平成へ替わって、もう22年。

身の回りを振り返ってみれば、
さまざまなモノやコトが消えていきました。
夏の暑さをしのぐ団扇、扇子なども、
冷房の普及で消えていきました。
火をおこす渋団扇も、そのひとつ。
いまでは鰻屋さんくらいか・・・

「渋」というコトバも。
渋い芸、渋い着物・・・
お年寄りも若く、と原色の服を着る様になって、
渋いという美意識も顧みられなくなったようです。

若いということにのみ価値があるといった風潮。
しかし、時代はまた微妙に変化しているようにも
感じます。

渋い、が復活するかもしれません。  遅足


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新涼や出不精癖を如何にせん    朱露

2010年08月22日 | Weblog

       この夏は徹底的に閉じ籠り続けた。  
       月一度の句会もやめることにした。
       やめる理由を何通りか考えて見る。
       余りにも酷いので上の句を作った。

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荻原先生のブログより   遅足

2010年08月21日 | Weblog
8月17日の先生のブログに、こんな句とコメントが掲載されていました。


丸腰のまま花束を持たされる/平賀胤壽

第二句集『水摩』(二〇〇八年)に収録された一句。
初読のとき、おお、というような感じがあって付箋をつけた。
ただ、その、おお、の内実を説明しようとすると、ことばがうまく見つからない。
ことばの意味でわからないところはないのに、と言うかむしろ、
わからないところがないからこそ、説明がつかないのかも知れない。

あからさまに日常的/社会的な事象とつながる比喩や寓意は、
川柳を解釈しやすくはするのだが、表現としての強度を損ねてしまう。

この句は逆に、何かを強烈に伝えている分だけ解釈はしづらいようだ。
やや強引に、丸腰→武器を持たない→戦争放棄と連想して、
この花束を憲法第九条だとする読解も可能ではあろう。
ただ、そんな解釈を思い浮かべるのはたぶんいまが八月中旬だからなのであって、
他の時期に読めば他の解釈が生じるのではないかという気はする。

     

なるほど!   遅足

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軍服の写真を前に踊りの輪  立雄

2010年08月21日 | Weblog
先回の句会の一句。

立雄さんは尾道生まれ。
旧山陽道に面した自宅の向かいが小学校。
その校庭で盆踊が行われたそうです。

日中戦争から太平洋戦争へ・・・
戦死して英霊となって帰国する若者たちが
増えていきました。
踊りの輪の前には、遺影の置かれたテーブルが並べられて、
その数は、一人や二人ではなかったそうです。

空襲が激しくなると盆踊は中止となったそうで、
句の情景は昭和17、8年ではなかったとのこと。

お盆に里帰りした霊は、なかなかあの世に
帰りたがらないそうです。
そこで踊りの輪に乗せて霊を送り返すと
いう意味も盆踊には、込められていたとか。

忘れてはならない歴史の一齣ですね。   遅足


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秋暑し新聞受けにバイク来る 朱露

2010年08月21日 | Weblog

        一番の早起きは私と言っても後一人。
        バイクの後ろ姿を見つつ新聞を抜く。
        囲碁の欄を見て数十分経ってしまう。
        これを何とかしようと思いつつ数年。

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寒狭川夢幻の下り簗 朱露

2010年08月20日 | Weblog

    「カンサガワ」は奥三河を流れる。
    「クダリヤナ」で秋落ち鮎を穫る。
    録音をとりつつ鮎を食べに行った。
    春は「上り簗」の取材に勿論行く。
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スィーーーッチョン     草女

2010年08月20日 | Weblog
8月11日の夜、美輝の里(下呂市馬瀬西村)の露天風呂で、スィーーーッチョン、
スィーーーチョンという鳴き声を聞いた。生まれて初めての鳴き声が嬉しくて限界
まで露天風呂に入っていた。

帰って昆虫図鑑でスィッーチョンをひいてみたが、どの図鑑にもない。私が持っ
ている昆虫図鑑なんてたいしたものではないが、これは変だ。で、ネットで調べる。
ネットにはたくさんの昆虫図鑑があったが、科がわからないので辿り着くことができ
ない。そこで考え付いたのが、虫の声で検索することだ。

  スィッーチョンは虫の鳴き声であって、虫の名前ではなかった。キリギリス科の
ハヤシノウマオイがスィッーーーチョンと長くのばして鳴くとのこと。下草多い林に
棲み8~10月が鳴く時期であり、私が聞いたのと一致する。ついでに分かったこと
は、ハタケノウマオイという良く似た虫がいて、これは、ショチョン、ショチョ
ン・・・と短く鳴くそうだ。畑の隅や川沿いの草はらに見られるという。文部省唱歌 「虫
の声」の一節 「あとから うまおいおいついて チョンチョンチョンチョン スィーチ
ョン」はハタケノウマオイとハヤシノウマオイをミックスしたものだった。この
歌詞を早くに思いだしていれば スィッーチョンがウマオイであることに気付いたこ
とであろうが、思い出すことが難しかった。

  旧馬瀬村の美輝の里は溢れて滴っている緑以外何もない。スィッーチョンを楽し
んだ露天風呂も檜林の中にある。行ったときは台風4号が日本海を北上しつつあった
ので、空は怪しい雲で覆われ、星に会えなかったが今度行く時は星空の露天風呂を楽し
みたい。

  
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心太酢醤油染みる目に鼻に    朱露

2010年08月19日 | Weblog
      「心太」はトコロテンと読む。
      荒磯の岩に付く天草をむしる。
      天日に干して煮て固め麺状に。
      酢醤油の心太を知らず・・・ 

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8月句会の最終結果です。     遅足

2010年08月19日 | Weblog
文字通り残暑のなかの句会でした。
初参加の値遇さん、句会のなかでは一番若い方とのこと。
とても良い句をつくられる方です。
575の会に新しい風を吹き込んでくださいました。

立雄さんの選句が届きました。
最終結果は、ご覧のとおり。


題詠「残暑」

①馴れぬ子の一日をぐずる残暑かな(静荷)結宇・郁子
②胃のなかを機械が通る残暑かな(遅足)童子・亜子・麗子・狗子
③水撒けば残暑の夕日ゆらめきて(立雄)値遇
④昇降機満員通過秋暑し(亜子)鳥野・朱露・童子・晴代・静荷・麗子・遅足
⑤秋暑し腕の皺見る昼寝かな(愚足)能登・朱露・遅足
⑥黙祷のサイレンの音秋暑し(狗子)結宇
⑦秋暑し戦争知らぬ者ばかり(朱露)静荷・立雄
⑧日暦のめくられずあり秋暑し(値遇)鳥野・能登・晴代・亜子・狗子
⑨蝉の声主(ぬし)入れ替わる残暑かな(結宇)値遇
⑩ペディキュアの剥がれたるまま秋暑し(郁子)鳥野・能登・値遇・愚足・結宇・麗子・遅足
⑪虫食いの痕まだ痒き残暑かな(晴代)愚足・朱露・郁子・立雄
⑫秋暑し両手ふさがる駅ホーム(麗子)童子・晴代・亜子・郁子・立雄
⑬免罪は一分で済む残暑かな(能登)愚足・静荷・狗子

番外 秋暑し沈黙の戦士合掌す(童子)

 
自由題  
①草いきれ動くものなし知覧の地(能登)結宇・静荷
②新涼を探し求めて空を見る(麗子)狗子
③夜濯や今日の活力使い切り(晴代)鳥野・愚足・朱露・郁子・麗子・狗子・立雄
④鳴きつくし身を捧げおり夏の果て(郁子)値遇
⑤つくばいに三日の蝉の仰向(あおむ)きて(結宇)能登・愚足・遅足
⑥郭公は森の緑を冥くせり(値遇)朱露・童子・晴代・亜子・遅足
⑦酒飲みが一人居るだけ今年酒(朱露)晴代・郁子
⑧渋団扇昭和の風の匂いかな(狗子)鳥野・能登・朱露・童子・晴代・静荷・亜子・立雄
⑨鐘楼に祈る人逝き原爆忌(愚足)値遇・童子
⑩早々とテント這ひ出す夏休み(静荷)結宇
⑪少年を月の光に洗いけり(遅足)鳥野・能登・値遇・麗子
⑫足裏に聴くヒロシマの骨の声(亜子)愚足・結宇・郁子・麗子・狗子・立雄
⑬軍服の写真を前に踊りの輪(立雄)亜子・遅足

     

次回は9月15日(水)午後6時 安田屋です。
題詠は「梨」「ラ・フランス(洋梨)」でもOKです。

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秋暑し   麗

2010年08月19日 | Weblog
句会場へ到着すると玉の汗。お題の通り残暑厳しい句会となりました。

     定例の句会場まで秋暑し


といった感じでした。

さまざまな暑さの中トップ賞は亜子さんの

     昇降機満員通過秋暑し

漢字の画数からも暑さが伝わり、乗れなかったエレベーターでますます暑さはヒートアップ。

同じくトップ賞の郁子さん。

     ペディキュアの剥がれたるまま秋暑し

もう暑くて爪の先のおしゃれにかまってられない。塗り替える気力もなく。。。

ううっ。暑い。

初登場の値遇さんは

日めくりカレンダーがそのままになっていることで暑さを巧みに表現。上級者の腕前と
一同感心しました。また是非句会へも顔を出して下さいね。


自由題で地足さんの

   少年を月の光に洗いおり

私は若くして特攻隊としてとびたった少年兵を思い描いたのですが
ご本人曰く、「少年らしさの再生」。月の光の禊ぎとのこと。
少女でも、赤ん坊でもダメ。少年だけの輝き。不思議な魅力を放つ一句でした。

来月は猛暑もおさまり食欲な秋となるでしょうか?
お題は「梨」となりました。
それでは皆様もうしばらく残暑を耐えましょう。
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TBSの終戦特番「帰国」    遅足

2010年08月18日 | Weblog
NHKが8月の戦争特番をずらっと並べたなか、
民放は、ちょっとサミシイ感じでしたが、
「帰国」は、一味変わったドラマでした。

   

8月15日の午前1時すぎ、南の海に眠る英霊が
軍事列車に乗って東京に帰ってくる。
夜明けまでの間、英霊たちは、自由行動を許される。
彼らは、行ってみたい場所、逢ってみたい人を訪ねるというドラマ。

英霊・ビートたけしは、妹の眠る病院に。
白髪の老婆となって延命治療を施されていた妹・・・
政府の重要な地位にいる甥は、ほとんど会いにこない。
死亡した後の仕打ちに逆上した英霊は甥を殺してしまう。

小学校の音楽教師になった恋人は、
「いまの子どもは歌を歌わなくなった」と嘆く。

英霊たちが見た日本は予想外のものだった。

殺された甥(石坂浩二)の魂は、英霊の叔父に
「我々はどこで間違ったのか?」と聞く・・・

豊かになったが幸せでない現代。
部隊長は「我々の頃は貧しかったが幸せだった」と。

夜明けが来て英霊たちは南の海に帰る・・・

   

スッキリしない後味の悪さが残るドラマだった。

この後味の悪さを観た人が、それぞれに抱えてほしい。
それが製作意図かも知れない。

英霊たちは、何故、幸せになるために戦争を肯定したのか?
戦後の日本人は、ホンキで戦争に向き合ってきたのか?
そんなことを考えさせるドラマでした。


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