575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

雪舟は多くのこらず秋蛍    田中裕明

2010年08月14日 | Weblog
小澤實さんの解説では、
「当時、中国にも雪舟ほどの画家はいないと
豪語した天才の絵も、ほとんど残っていない。
室町の絵は、戦国乱世を経て失われていった。

この句には、雪舟の作品がくぐりぬけてきた時間が、
詠まれている。

雪舟の力強い画風に、秋の蛍、という季語は
少しそぐわないと思ったこともあるが
やはり秋の蛍は動かない。」

作者22歳の時の句!

還暦ちかくなってから始めた俳句。
こんなシャープな句は思いもよらない。
せめて秋の蛍で一句。

  光年の旅の途中を秋蛍   遅足



コメント
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